【完結】擦れた桜章~自衛官だった私は、牢獄から日本の終わりを記録する~

@ヤマト

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6話 山狩り

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8月16日1200 演習場 隊舎内


「山狩りですか!?」

小隊一同は驚愕する。

「そうだ、上陸した百名だが未だに見つかっていないそうだ。
潜伏先がまだ見つかっていないそうだ。
その為、山狩りを行う」


「今回は警察とも共同で作戦を行うとの事だ」

筑摩曹長はため息をつく。

「もし、相手に協力者がいて家に匿っていた場合は
どうするつもりだ?」

「その場合はどうしようもありません。
我々に与えられた任務は山狩りをする事です」

「仮に山に潜伏したとしても
兵隊の格好をしているとは限らんぞ
一般人を装うかもしれない」

「その場合は拘束します」

「以前警察との共同訓練でやったと思いますが
相手を銃で威嚇し結束バンドを使い拘束します」

「実弾の使用許可は?」

「相手から撃たれた場合かこちらが危険と
判断される場合です」

「その危険は誰が判断するんだ!!!」

「私です。ですから万が一目標を捕捉した場合
私が責任を取ります」

それは紀伊3尉の決意の言葉だった。

温度の上がりかけていた
筑摩曹長の温度が下がる。


「昼食後、1300から出発して1330には現地に到着。
その後、捜索を開始します」

「それは、いつまででしょうか?」

私が紀伊3尉に質問をする。
紀伊3尉は苦い顔をした。

「見つかるまでです。
終了時刻は示されていません」

何とも理不尽な命令だ。
いるかどうかも分からない敵兵を
見つかるまで探せと言う。

まあ、こんな事は今に始まった事ではない。

「長門ぉ、当たり前の事を聞くんじゃねぇよ」

筑摩曹長がチクリと言った。

「それより、紀伊3尉、隊員から携帯取り上げろよ。
ウクライナじゃ、SNSとかで携帯の使用で、
作戦情報や位置情報がバレたって聞くぜ。」


「それは私の一存では無理です。
反発も大きくて」


「本当に想像力のねぇ、組織だこと。
うちの小隊だけでも携帯は回収しておけ。
隊員の命に関わる事だ。
それはお前の一存でも出来るだろう?」


「分かりました。」


こうしてミーティングは解散する事になった。
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