【完結】テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~

永倉伊織

文字の大きさ
103 / 661
第6章 新たなる旅立ち

第89話 タコヤー・K・エモンズ

朝、目が覚めるとそこは見知らぬ部屋だった。

当然だな、ここはサウスビーチの街で商業ギルドに用意して貰った宿代わりの家なんだから

久しぶりにひとりで寝る夜は気を使わなくていいけど、寂しさもあるんだよなぁ


さてと、朝食を作りに行くか


「「「おはようございますご主人様」」」

「おっと?!、、、ニィナ、カスミ、スミレおはよう」


まさか旅先でも待ってるとは思わんかった。

だが俺を驚かせた2人には倍返しだ!


「カスミ、スミレ、こっちおいで、ほれっ」

ぎゅぅぅ♪


カスミとスミレをぎゅっと抱きしめてやる

、、、ん?


何故か反応が無いと思ったら2人とも泣きそうな顔をして俺を見ている


「カスミ、スミレどうした?」

「なっ何でも、、ありません、、、」



もしかしたら俺を父親と重ねているのだろうか?

まだまだ甘えたい年頃だろうからな


だがしかし


所詮俺は赤の他人でしかない、そもそも親になった事も無いのに親代わりが出来るような器用な人間でも無い

だから

俺は俺なりに、たんまり愛情を注いでやるだけだ!

それをどう受け止めるかは2人の自由だけどな

せめて言いたいことは遠慮せず言える関係にはなりたい


「カスミ、スミレ、あんま遠慮ばっかりせんでええ、もっと自分の好きなようにしてええねんで、、、俺もふたりには遠慮せんようにするから、ほれっ」


さっきからずっと泣きそうな2人を、改めて力いっぱいギュッとして頭をわしゃわしゃしてやる

今はこれが俺の精一杯だ。


ムニッ

ん?

なんだか背中にムニッと柔らかい感触が、、、ってニィナしかいないよ!

まあいいか、たまにはこんな時間も必要なのかもしれん



◇     ◇     ◇


朝食も食べ終えてまったりタイムを満喫中。

この街で登録するレシピはどうしようかなぁ?

海辺の街だから魚や貝を使ったレシピがいいんだけど


「ダンナァ、商業ギルドの人が来てるよぉ」

「分かった、通してくれ」


「シンさん、おはようございます。朝から申し訳ありません、今ギルドにエモンズ商会のタコヤーさんが来られてシンさんにお会いしたいという事なのですが、いかがいたしましょう」


エモンズ商会と言えば、旅の初日に会ったマスヤー・K・エモンズが会長をしている商会だったな

時間的にはまだマスヤーさんはこの街に到着してないと思うけど、別件か?


「タコヤーさんって、会長のマスヤーさんとはどういう関係なんですか?」

「はい、タコヤーさんは会長の息子さんで、タコヤー・K・エモンズさんとおっしゃいます」

「分かりました、お会いするのでギルドに行きましょう」




商業ギルドの職員さんと一緒に、商業ギルドの応接室にやって来た。

目の前には20代前半くらいの青年が座っていて、少し日に焼けて小麦色になった肌がいかにも南国の人って感じがする。


「お初にお目にかかります。わたくしエモンズ商会のタコヤー・K・エモンズと申します。あなたが池田屋商会会長のシン様で間違い無いですか?」

「間違い無いよ、それで要件は?」

「実は、昨日父からの手紙が早馬にて届けられました。内容はシン様御一行に大変失礼な事をしてしまったと

そして父が戻る前にシン様が到着したら丁重にもてなすようにと、他の皆様の特徴も細かく書かれており、たまたま見かけた商会の者が知らせてくれましたので、失礼を承知でギルドに頼み朝から面会を求めた次第です。

父に代わり謝罪致します。大変申し訳ありませんでした。」

「それは俺とマスヤーさんの問題だから、タコヤーさんが謝罪する必要はありませんよ」

「いいえ、私はシン様に謝罪しなくていけないのです。昨日シン様は屋台で魚を挟んだパンをお買いになられましたよね?」

「あぁ、あの危険なパンか、、、まさかあれって」

「お察しの通り、あれはエモンズ商会で出している屋台です。最近エモンズ商会では新しい食べ物の開発をしているのですが

あれは幹部のひとりがお客の反応を見る為に試しに売っていたそうです。

まさかあのような物を売っているとは知らなかったとはいえ大変申し訳ありませんでした。」


うーむ

エモンズ商会には迷惑料を貰えばそれで終わりだったんだけど

せっかくだからこの街の食の改善の為に、タダ働きしてもらうか


「タコヤーさんに質問なんだけど、この街で魚はどうやって食べてるんですか?」

「魚ですか?貴族以外で食べる方はほとんど居ないと思いますが」


なっ、なんだと?!海辺の街で魚を食べないとかなんなんだ!


「昨日の屋台は魚を使ってましたよね?」

「あれはたまたま潮溜まりにいた魚だったらしいです。そもそも魚を手で捕まえるのは大変ですし、人を沢山雇って魚を捕まえさせる事が出来る貴族や一部のお金持ち以外は、わざわざ魚を捕まえて食べようとする人はほとんど居ないと思います」


魚なら網とか釣り竿とかあるけど、そっち方面も発展途中か?!

すげぇー面倒くさいわぁ~、この際全部放置でいいんじゃねぇかな



『ピロロロロン、ピロロロロン』

あっ?!

もはや毎度お馴染みのあの音が頭に鳴り響いた


(おーい、魚捕る方法くらい教えたりぃや、ウチは鉄火巻き言うのが食べたいなぁ、網とか必要なもんは無料で送るから頼んだで♪

ちょっと、ちーちゃん勝手に何してるのよ!

すいませんが、あの子がキャラバンシティにいるので保護をお願いしますね、それと私は海鮮丼を所望します。それでは頑張ってくださいね)


あぁ~、なんかもうカオスだな

神様達がめっちゃ普通に喋って来たし、そして前にも言われたけどあの子って誰?もう少し詳しい情報が欲しいのですけど、、、

これはキャラバンシティに戻ってから考えよう

創造神様の友達?からのお願いだから無視する訳にいかないよなぁ

頑張りますから、これからも色々とお願いしますよ。





つづく。

あなたにおすすめの小説

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい

寿明結未(ことぶき・あゆみ)
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。 ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。 ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。 時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。 だから――。 「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」 異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ! ============ 小説家になろうにも上げています。 一気に更新させて頂きました。 中国でコピーされていたので自衛です。 「天安門事件」

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~

夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。 雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。 女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。 異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。 調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。 そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。 ※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。 ※サブタイトル追加しました。

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。