テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織

文字の大きさ
322 / 643
第9章 新たなる旅立ち season2

第286話 ステファニーの思惑

しおりを挟む
「ステフ様、お疲れ様でした。スカウトはどうでした?」

「ばっちりだよ♪3人というか3ヶ所というか、生産者の住んでる集落ごと召し抱えたいって言ったら皆喜んでたよ。

何処も村と呼べないくらいに小さな集落で、自分達で食べる為に小量作ってただけだから売り物では無かったんだけど

これからは辺境伯家で全部買い取るって言ったら、命をかけて生産量を増やすって張り切ってたけど本当に美味しい料理になるの?」

「勿論ですよ、簡単に作れる物から手の込んだ物まで色々あるんで後で選んで下さい」


俺は今、梅干し、豆板醤、ピクルスの生産者をスカウトに行って帰って来たステフ様と会っている

帰りは夜になるって聞いていたけどスカウトの話が予想以上にスムーズに進んで、予定より早く日暮れ前に帰って来れたらしい。


そして俺もこの時間までぼぅーっと1日を過ごしていた訳ではない

朝食を終えてセルジオのとっつぁんと別れたあとは、掘り出し物はないかと街を観光していたんだ

収穫は無かったけどな(悲)


鍛冶屋と武器防具を扱う店が多くてそこで働いてるドワーフも数人見かけたから、何か良い商品があるんじゃないかと思ってたんだけど

そもそも俺は武器も防具も必要として無かったよ、それでもナイフぐらい買おうかと思ったら

ガゼル親方の工房で働いてるドワーフと比べると、大分腕が落ちるってケイトが言ってたから益々買う意味が無くなってしまった。


食べ物に関しても、梅干しのような掘り出し物があるんじゃないかと探したら、凄く臭い発酵食品らしき謎の食べ物はあった

でも臭い食品は無理だぁー(泣)

申し訳ないが俺は納豆とかピータンとか、その他匂いのキツい食べ物はことごとく駄目なんだよ。

何処かの偉い人が報酬を出すから匂いのキツい発酵食品でレシピを考えてくれって言って来たら、スキルの「店」で購入しておいた

『世界の発酵食品レシピ特集』というタイトルの雑誌から似た物を提供するつもりだ、他に2~3個レシピを無料でプレゼントするからこれで勘弁して貰おう。

 


「それでさナガクラ君、さっき聞いたんだけどウチの料理長を引き抜くのは止めて欲しいなぁ」

「あぁ~、少し誤解がありますね、セルジオさんを引き抜いた訳ではなくて、池田屋商会で料理の講習会をする時は参加して良いですよって話ですから」

「どちらにしても料理長が長期間留守にするのは困るんだよね、セルジオも許可してくれないなら腹を斬るとか言ってるしさぁ」

「デスヨネー(汗)そう言われるだろうと思ってましたから、私が出発するまでに料理の基礎は教えるつもりです、少なくともレシピを見て再現出来るようにはしますから

あとは、私が送迎をしますので池田屋商会に料理の研修に来るってどうですか?2泊3日くらいなら留守にしても問題無いかなと思うんですけど」

「それくらいだったら構わないけど、キャラバンシティまでは早馬で頑張っても片道2日はかかるよね?」

「そこは早く移動出来る魔道具がありますから大丈夫です。」

「何それ?!気になるなぁ~、そんなに早く移動出来る魔道具って気になるなぁ~♪」

「今日はもう日が暮れてしまいますから明日にでも見せますよ」

「やったぁー♪約束だよナガクラ君!」

「はいはい」


まったくそんなに良い笑顔をされたら普通に好きになっちゃうよ。恋愛感情とは全然違うベクトルの好きだけどな(笑)


「おっと、忘れる所だったよ、メイド一同からナガクラ君を『総料理長』もしくは『甘味長』として辺境伯家で召し抱えて欲しいって嘆願書を貰ったよ♪」

「は?、、、ちょっと意味がわからないんですが」

「うーん、そのリアクションは私の所で働きたいからやった訳ではなかったんだね、残念(笑)」

「全然残念そうに見えないんですけどー!」

「あはははは、ごめんごめん、朝食の時に料理とお菓子作ったんでしょ?それを皆気に入ったみたいで毎日食べたいって事だと思うよ

でもナガクラ君は姉様と仲が良いしキャラバンシティが拠点だからね、召し抱えるのは難しいってちゃんと断っておいたから安心していいよ

その代わり、他家よりナガクラ君から贈り物をされる機会は多いからって説得したから、美味しい料理とお菓子を期待してるよ♪」

「えぇーと、それは命令でしょうか?」

「まさかぁ~、そんな事しないよ、私とナガクラ君の仲じゃん♪

池田屋商会とその関係者にちょっかいを出そうとする貴族のお馬鹿さん達はこれからも出来るだけこっちでなんとかするから、お互い友として助け合おうよ♪」

「馬鹿な貴族についてはとても感謝していますので、ありがとうございます。しかし、、、狙いは最初から私が扱う料理や菓子だったのですか?」


「えへへ♪流石にナガクラ君と友になれるかは分からなくて不安だったけど、これでも私はアリエス辺境伯家の当主だからね

優先すべきは領民であり領地なんだよ、それらを守る為には私が常に全力を出せる最高の環境が必要なんだけど

それには辺境伯家で働く人達の頑張りが無くては有り得ない、その働きに報いてはあげたいけど領民からの税で生活してる立場としては、安易に褒美を出したり賃金を増やす訳にも行かなくてさ

でもこれからは美味しい料理とお菓子で仕事のモチベーションも上がるだろうし、ついでにナガクラ君と仲良くなった私に対しての好感度も上がるしで

ナガクラ君には本当に感謝してるんだよ♪」



おおっ!

どうやら俺は最初からステフ様の掌で転がされていたようだ。伊達に王国十二家の一角を担っている訳ではないという事か

騙したりとかそういうのは無かったから全然良いけどな♪


でもちょっと待てよ

腹の探り合いとか苦手そうな武闘派のステフ様にさえ簡単に掌で転がされたっていうのに、貴族同士の騙し騙され腹の探り合いに慣れた奴が相手だと

俺はいいように使われて絞り尽くされるんじゃなかろうか?

中立派の貴族ならそこまで心配は無いと思うけど・・・

まっ、まあ今回の旅の目的だった王国十二家から1人目の仲間は作れたし

ステフ様とはなんとなく気が合いそうだから、これからは気軽に相談出来る仲になれそうだ

仲間を通り越して『友』になれたのは予想外だったけど結果オーライ!

それじゃ次

行ってみよう!





つづく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

家の庭にダンジョンができたので、会社辞めました。

希羽
ファンタジー
都内のブラックIT企業で働く社畜・佐藤健太(27歳)。 手取り18万、残業100時間。唯一の資産は、亡き祖母から相続した郊外のボロ戸建てだけ。 「このまま死ぬのかな……」 そう絶望していたある夜、庭の物置の裏に謎の穴が出現する。 ​そこは、なぜか最弱モンスターしか出ないのに、ドロップアイテムだけは最高ランクという、奇跡のボーナスダンジョンだった。 試しにスライムを叩いたら、出てきた宝石の査定額はなんと――【1,000,000円】。 ​「……え、これ一個で、俺の年収の3分の1?」 ​スマホアプリで即換金、ドローン配送で手間いらず。 たった10分の庭仕事で5000万円を稼ぎ出した健太は、翌朝、上司に辞表を叩きつけることを決意する。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

限界勇者のスローライフ~追放気味に田舎暮らしに突入したけど、元魔王やら魔族の子と出会って何だか幸せに暮らせています~

みなかみしょう
ファンタジー
現代日本から転生し、魔王を倒した勇者クウト。 なんとか平和な世界を取り戻したはずが、彼だけは戦い続けていた。 その期間、120年。しかも年中無休、24時間営業である。 「さすがにこれは、ちょっとおかしくないか?」 戦いに疲れ果て、クウトはようやくそのことに気づいた。 自分を道具としてしか見ていない、かつての仲間の子孫にも飽き飽きだった。 会議の場で引退を宣言し、勇者の証も放棄。清々しく立場を強引に捨てることに成功。 遂に手に入れた自由な日々。 そんなクウトの前に、転生にも関わった女神が現れる。 想像よりも酷い状況を見て、女神は新たな力を授け言う。 「とりあえず、スローライフでもしてなさい」 そんな言葉と共に送り出された元勇者は、田舎でのんびり暮らすべく新生活を開始した。 しかし、そんな彼の前に現れたのは別世界に行ったはずの二代目魔王。 似たような事情を抱えた彼女の話を聞き、クウトは同居生活を提案する。 こうして、元勇者と元魔王の田舎暮らしが始まった。 無理のない範囲での畑仕事。 冒険者としての活動。 町の人々との触れ合い。 慣れない普通の生活に苦戦しつつも、二人は穏やかな日々を少しずつ手に入れていく。 たまに起きるトラブルは、その有り余るパワーで粉砕しながら……。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

社畜の異世界再出発

U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!? ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。 前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。 けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

処理中です...