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第二十八話 辺境侯爵夫人になる日
第二十八話 辺境侯爵夫人になる日
婚姻の日取りが正式に決まったと聞かされた朝、私は不思議なくらい静かだった。
驚かなかったわけではない。 でも、戸惑いより先に胸へ落ちてきたのは、ようやくここまで来たのだという実感だった。
王宮の大広間で婚約を解消された夜から、まだそれほど長い時間が経ったわけではない。 けれど、あの夜から今日までのあいだに、私は思っていた以上に遠くまで来てしまったのだろう。
辺境侯爵ヴァレント・ディ・ラスティアとの婚姻。
それはもはや、王家の都合で押しつけられた次の縁ではなかった。 私自身が、立ち止まり、考え、見て、そして選んだ先だった。
「お嬢様」
ミレナが、いつもより少し改まった顔で部屋へ入ってくる。
「旦那様がお呼びでございます」
「ええ、今行くわ」
公爵家の書斎には、父と母が揃っていた。
父の机の上には、ラスティア侯爵家からの正式文書と、王家を通した確認書類が整然と並んでいる。どれも必要なものばかりだ。そこに無駄な感傷の入り込む余地はない。
「座りなさい」
父に促され、私は向かいへ腰を下ろした。
「先方との最終調整が終わった」
父は淡々と告げる。
「婚姻は今月末。式は王都で簡素に行い、その後、辺境へ向かう」
「承知いたしました」
「異議はないな」
私は少しだけ父を見る。
以前の父なら、こういう問いは形式だけだったかもしれない。 だが今の声には、ちゃんと確認する響きがあった。
「ありません」
そう答えると、父は短く頷いた。
「ならばよい」
母は私の顔を見つめていた。 その目には安堵と寂しさが半分ずつある。
「本当に……決まったのね」
「ええ」
「あなたが王宮へ嫁ぐと思っていた頃とは、ずいぶん違う形になったけれど」
「そうですね」
私は小さく微笑む。
「でも、今はこちらのほうがずっと自分で選んだ気がいたします」
母の目が少しだけ揺れた。
父は何も言わなかったが、その沈黙は以前ほど冷たく感じなかった。
書斎を出たあと、母が私を呼び止めた。
「セラフィーナ」
「なあに、お母様」
「少しだけ、二人で話せるかしら」
母の私室で向かい合って座ると、侍女たちは気を利かせて遠くへ下がった。 窓辺には白い花が活けられている。母らしい、静かで整った部屋だった。
「あなたが辺境へ行くこと」
母がゆっくり口を開く。
「寂しくないと言えば嘘になるわ」
「私もです」
「でも同時に、少し安心もしているの」
私は首を傾げる。
「安心?」
「ええ。あのまま王宮へいたら、あなたはきっとずっと緊張したままだったでしょう」
その言葉に、私は少しだけ黙った。
そうかもしれない。 王宮の未来は華やかだった。 けれど、その華やかさは私にとって息を潜めることと隣り合わせでもあった。
「ラスティア侯爵様のそばにいるあなたのほうが」
母は微笑む。
「近頃、ずっと自然に見えるのよ」
その一言が、胸に静かに落ちた。
自然。 ミレナにも似たようなことを言われた。
王妃になるために整えられた令嬢ではなく。 誰かの隣で役目を果たそうとする私自身として見えている、ということなのだろうか。
「ありがとう、お母様」
そう言うと、母は私の手をそっと握った。
「幸せになってほしいの」
「ええ」
「でも、“幸せ”を、誰かに決められた形で受け取るのではなく」
母は少しだけ力を込める。
「あなた自身が作っていける場所であってほしい」
私はゆっくりと頷いた。
それはきっと、今の私がいちばんほしかった言葉なのだろう。
婚姻の日までの時間は、思っていたより忙しく過ぎた。
衣装の最終確認。 持参品の整理。 辺境へ持っていく書物と帳面の選別。 王都に残すもの、持っていくものの仕分け。
そのひとつひとつが、“本当にここを離れるのだ”という現実を少しずつ形にしていく。
不思議なことに、悲しみだけではなかった。
もちろん寂しさはある。 慣れた部屋。 見慣れた庭。 公爵家の空気。
けれど、それと同じくらい、少し先の暮らしを思い描く自分もいる。
辺境の空気。 別邸よりもっと率直な本邸の空気。 温室より広い土地。 そして、その中でヴァレントと並んで立つ自分。
婚姻の前日、ヴァレントから短い書簡が届いた。
明日はどうぞ、ご無理なく。 そして、来てくださることに感謝します。
それだけだ。
甘い言葉はない。 けれど、その“来てくださること”という言い方に、私は少しだけ笑ってしまった。
迎えてやる、でもなく。 当然でもなく。 来てくれることへの感謝。
この人は本当に最後までこういう人なのだろう。
婚姻の日は、雲ひとつない晴天だった。
王宮の大広間のような豪奢な式ではない。 公爵家と侯爵家、そして王家から最小限の立会いだけが入る、小さな式。
でも私は、そのほうがよかった。
余計な見世物ではなく、必要な人たちの前で、必要な誓いだけを交わす。 今の私たちには、それがいちばん似合っていた。
支度を終え、鏡の前に立つ。
純白ではなく、少し銀を含んだ白のドレス。 装飾は多くないが、布の重みと縫いの美しさだけで十分だった。 髪には真珠。 首元には母から贈られた小さな宝石。
「お嬢様……」
ミレナが後ろで、少しだけ目を潤ませている。
「泣くのはまだ早いわ」
「分かっております……でも、少しだけ」
私は振り返って笑う。
「辺境へ行っても、縁が切れるわけではないでしょう」
「もちろんでございます」
「なら、そんな顔をしないで」
「はい……でも、本当にお綺麗です」
その言葉を聞いて、私はようやく少しだけ緊張している自分に気づいた。
王宮の婚約披露とは違う。 あのとき私は、用意された未来の上に立たされていた。
今日は違う。 自分で選んだ未来へ、ちゃんと足を踏み入れる日なのだ。
式の場でヴァレントを見た瞬間、私は胸の奥が静かになるのを感じた。
彼はいつもより格式に寄せた正装をしていた。 だがやはり派手すぎず、その人らしさが崩れていない。
私が近づくと、彼は深くではなく、きちんと礼をとった。
「本日は」
低い声が静かに響く。
「ありがとうございます」
その一言が、可笑しいくらいこの人らしい。
「こちらこそ」
私もそう返す。
「よろしくお願いいたします」
式そのものは短かった。
誓いの言葉。 署名。 立会人たちの確認。
どれも粛々と進む。
けれど書面へ名を書き入れた瞬間、胸の奥で何かが確かに動いた。
セラフィーナ・アルヴェイン。 そして、この先に続く新しい名。
私は本当に、辺境侯爵夫人になるのだ。
式のあと、小さな祝宴が開かれた。
華やかな楽団も、過剰な乾杯もない。 けれど料理は温かく、会話は落ち着いている。
誰かに見せるための幸福ではなく、ちゃんとそこにある祝福のようだった。
席の途中で、ヴァレントが小声で言う。
「お疲れではありませんか」
「少しだけ」
「やはり」
「でも、嫌な疲れではありませんわ」
そう答えると、彼はわずかに目元を和らげた。
「それならよかった」
「侯爵様は?」
「今は、安心しています」
「安心?」
「はい」
彼は一度だけ私を見る。
「本当に来てくださったのだと、ようやく実感しました」
その言葉に、私は少しだけ目を見開いた。
「今さらですのね」
「今さらです」
その返しに、思わず笑ってしまう。
王宮の王子なら、もっと美しい言葉を並べるのだろう。 でも、こういう少し不器用な本音のほうが、今の私にはずっと沁みる。
祝宴の終わりが近づき、人々が少しずつ散っていくころ、私はふと窓の外を見た。
空は高く、夕方へ向かう光が庭へ長く差している。
ここから私は辺境へ向かう。 王宮へ入るはずだった道とは、まるで違う方向へ。
でも不思議と、間違った場所へ行く気はしなかった。
むしろ今は、ようやく自分で選んだ道の上に立っていると思える。
その夜、見送りのあとで、私は短く父と向き合った。
「お前は」
父が静かに言う。
「よい相手を選んだようだな」
それは父にしては、ずいぶん率直な言葉だった。
「ありがとうございます」
「私が選んだのではなく、お前が選んだのだろう」
私は少しだけ笑う。
「ええ、たぶん」
父は短く頷いた。
「なら、それでよい」
その一言で十分だった。
母はもう少し露骨に泣きそうだったが、最後まで気丈に微笑んでくれた。 ミレナは案の定、目を潤ませていた。
馬車に乗り込み、公爵家の屋敷が少しずつ遠ざかる。
私は窓越しにその姿を見つめながら、胸の中でそっと思う。
王宮で未来を奪われたと思っていた。 でも違ったのかもしれない。
あの夜、終わったのは“決められていた未来”であって、私の人生ではなかった。
辺境侯爵夫人になる日。
それは、新しい肩書きを得た日というだけではない。
初めて、自分の意志で選んだ未来に、ちゃんと名前がついた日だった。
婚姻の日取りが正式に決まったと聞かされた朝、私は不思議なくらい静かだった。
驚かなかったわけではない。 でも、戸惑いより先に胸へ落ちてきたのは、ようやくここまで来たのだという実感だった。
王宮の大広間で婚約を解消された夜から、まだそれほど長い時間が経ったわけではない。 けれど、あの夜から今日までのあいだに、私は思っていた以上に遠くまで来てしまったのだろう。
辺境侯爵ヴァレント・ディ・ラスティアとの婚姻。
それはもはや、王家の都合で押しつけられた次の縁ではなかった。 私自身が、立ち止まり、考え、見て、そして選んだ先だった。
「お嬢様」
ミレナが、いつもより少し改まった顔で部屋へ入ってくる。
「旦那様がお呼びでございます」
「ええ、今行くわ」
公爵家の書斎には、父と母が揃っていた。
父の机の上には、ラスティア侯爵家からの正式文書と、王家を通した確認書類が整然と並んでいる。どれも必要なものばかりだ。そこに無駄な感傷の入り込む余地はない。
「座りなさい」
父に促され、私は向かいへ腰を下ろした。
「先方との最終調整が終わった」
父は淡々と告げる。
「婚姻は今月末。式は王都で簡素に行い、その後、辺境へ向かう」
「承知いたしました」
「異議はないな」
私は少しだけ父を見る。
以前の父なら、こういう問いは形式だけだったかもしれない。 だが今の声には、ちゃんと確認する響きがあった。
「ありません」
そう答えると、父は短く頷いた。
「ならばよい」
母は私の顔を見つめていた。 その目には安堵と寂しさが半分ずつある。
「本当に……決まったのね」
「ええ」
「あなたが王宮へ嫁ぐと思っていた頃とは、ずいぶん違う形になったけれど」
「そうですね」
私は小さく微笑む。
「でも、今はこちらのほうがずっと自分で選んだ気がいたします」
母の目が少しだけ揺れた。
父は何も言わなかったが、その沈黙は以前ほど冷たく感じなかった。
書斎を出たあと、母が私を呼び止めた。
「セラフィーナ」
「なあに、お母様」
「少しだけ、二人で話せるかしら」
母の私室で向かい合って座ると、侍女たちは気を利かせて遠くへ下がった。 窓辺には白い花が活けられている。母らしい、静かで整った部屋だった。
「あなたが辺境へ行くこと」
母がゆっくり口を開く。
「寂しくないと言えば嘘になるわ」
「私もです」
「でも同時に、少し安心もしているの」
私は首を傾げる。
「安心?」
「ええ。あのまま王宮へいたら、あなたはきっとずっと緊張したままだったでしょう」
その言葉に、私は少しだけ黙った。
そうかもしれない。 王宮の未来は華やかだった。 けれど、その華やかさは私にとって息を潜めることと隣り合わせでもあった。
「ラスティア侯爵様のそばにいるあなたのほうが」
母は微笑む。
「近頃、ずっと自然に見えるのよ」
その一言が、胸に静かに落ちた。
自然。 ミレナにも似たようなことを言われた。
王妃になるために整えられた令嬢ではなく。 誰かの隣で役目を果たそうとする私自身として見えている、ということなのだろうか。
「ありがとう、お母様」
そう言うと、母は私の手をそっと握った。
「幸せになってほしいの」
「ええ」
「でも、“幸せ”を、誰かに決められた形で受け取るのではなく」
母は少しだけ力を込める。
「あなた自身が作っていける場所であってほしい」
私はゆっくりと頷いた。
それはきっと、今の私がいちばんほしかった言葉なのだろう。
婚姻の日までの時間は、思っていたより忙しく過ぎた。
衣装の最終確認。 持参品の整理。 辺境へ持っていく書物と帳面の選別。 王都に残すもの、持っていくものの仕分け。
そのひとつひとつが、“本当にここを離れるのだ”という現実を少しずつ形にしていく。
不思議なことに、悲しみだけではなかった。
もちろん寂しさはある。 慣れた部屋。 見慣れた庭。 公爵家の空気。
けれど、それと同じくらい、少し先の暮らしを思い描く自分もいる。
辺境の空気。 別邸よりもっと率直な本邸の空気。 温室より広い土地。 そして、その中でヴァレントと並んで立つ自分。
婚姻の前日、ヴァレントから短い書簡が届いた。
明日はどうぞ、ご無理なく。 そして、来てくださることに感謝します。
それだけだ。
甘い言葉はない。 けれど、その“来てくださること”という言い方に、私は少しだけ笑ってしまった。
迎えてやる、でもなく。 当然でもなく。 来てくれることへの感謝。
この人は本当に最後までこういう人なのだろう。
婚姻の日は、雲ひとつない晴天だった。
王宮の大広間のような豪奢な式ではない。 公爵家と侯爵家、そして王家から最小限の立会いだけが入る、小さな式。
でも私は、そのほうがよかった。
余計な見世物ではなく、必要な人たちの前で、必要な誓いだけを交わす。 今の私たちには、それがいちばん似合っていた。
支度を終え、鏡の前に立つ。
純白ではなく、少し銀を含んだ白のドレス。 装飾は多くないが、布の重みと縫いの美しさだけで十分だった。 髪には真珠。 首元には母から贈られた小さな宝石。
「お嬢様……」
ミレナが後ろで、少しだけ目を潤ませている。
「泣くのはまだ早いわ」
「分かっております……でも、少しだけ」
私は振り返って笑う。
「辺境へ行っても、縁が切れるわけではないでしょう」
「もちろんでございます」
「なら、そんな顔をしないで」
「はい……でも、本当にお綺麗です」
その言葉を聞いて、私はようやく少しだけ緊張している自分に気づいた。
王宮の婚約披露とは違う。 あのとき私は、用意された未来の上に立たされていた。
今日は違う。 自分で選んだ未来へ、ちゃんと足を踏み入れる日なのだ。
式の場でヴァレントを見た瞬間、私は胸の奥が静かになるのを感じた。
彼はいつもより格式に寄せた正装をしていた。 だがやはり派手すぎず、その人らしさが崩れていない。
私が近づくと、彼は深くではなく、きちんと礼をとった。
「本日は」
低い声が静かに響く。
「ありがとうございます」
その一言が、可笑しいくらいこの人らしい。
「こちらこそ」
私もそう返す。
「よろしくお願いいたします」
式そのものは短かった。
誓いの言葉。 署名。 立会人たちの確認。
どれも粛々と進む。
けれど書面へ名を書き入れた瞬間、胸の奥で何かが確かに動いた。
セラフィーナ・アルヴェイン。 そして、この先に続く新しい名。
私は本当に、辺境侯爵夫人になるのだ。
式のあと、小さな祝宴が開かれた。
華やかな楽団も、過剰な乾杯もない。 けれど料理は温かく、会話は落ち着いている。
誰かに見せるための幸福ではなく、ちゃんとそこにある祝福のようだった。
席の途中で、ヴァレントが小声で言う。
「お疲れではありませんか」
「少しだけ」
「やはり」
「でも、嫌な疲れではありませんわ」
そう答えると、彼はわずかに目元を和らげた。
「それならよかった」
「侯爵様は?」
「今は、安心しています」
「安心?」
「はい」
彼は一度だけ私を見る。
「本当に来てくださったのだと、ようやく実感しました」
その言葉に、私は少しだけ目を見開いた。
「今さらですのね」
「今さらです」
その返しに、思わず笑ってしまう。
王宮の王子なら、もっと美しい言葉を並べるのだろう。 でも、こういう少し不器用な本音のほうが、今の私にはずっと沁みる。
祝宴の終わりが近づき、人々が少しずつ散っていくころ、私はふと窓の外を見た。
空は高く、夕方へ向かう光が庭へ長く差している。
ここから私は辺境へ向かう。 王宮へ入るはずだった道とは、まるで違う方向へ。
でも不思議と、間違った場所へ行く気はしなかった。
むしろ今は、ようやく自分で選んだ道の上に立っていると思える。
その夜、見送りのあとで、私は短く父と向き合った。
「お前は」
父が静かに言う。
「よい相手を選んだようだな」
それは父にしては、ずいぶん率直な言葉だった。
「ありがとうございます」
「私が選んだのではなく、お前が選んだのだろう」
私は少しだけ笑う。
「ええ、たぶん」
父は短く頷いた。
「なら、それでよい」
その一言で十分だった。
母はもう少し露骨に泣きそうだったが、最後まで気丈に微笑んでくれた。 ミレナは案の定、目を潤ませていた。
馬車に乗り込み、公爵家の屋敷が少しずつ遠ざかる。
私は窓越しにその姿を見つめながら、胸の中でそっと思う。
王宮で未来を奪われたと思っていた。 でも違ったのかもしれない。
あの夜、終わったのは“決められていた未来”であって、私の人生ではなかった。
辺境侯爵夫人になる日。
それは、新しい肩書きを得た日というだけではない。
初めて、自分の意志で選んだ未来に、ちゃんと名前がついた日だった。
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