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イーストランドへ
夕食
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僧侶たちに連れられて、僕は、教会内の長い長い廊下を歩いて行く。
アスピや、クリートさんの写真もあって、本当にここが彼女たちの生まれたところなんだと言うことが分かった。
「アスピはここで生まれたんだね? 」
「あの…… 私は…… 」
「お嬢様は孤児です。ディアスト様たちは……その。」
僕は何か悪いことに触れてしまったのかもしれない。
「良いのよクリート。私も貴方と同じ。教会に捨てられていたらしいの。クリートはね。それを聞きつけて王宮からやってきて、私の世話をしてくれたの。」
「アスピは生まれた頃から凄かったんだね。」
「はい。乳幼児の頃からお二人方は並ならぬ力を有しており、私がシスターとして派遣されることになったのです。ですが、コレがあんなことになるなんて。」
クリートが下を向く。
「フォース。勇者とはなんなんだい? 英雄って。」
「丁度いい。ここにはその文献が沢山ある。」
「フォース様!! 」
人は誰しも隠したい部分がある。
ここの教会でも。
「今更、こうなってしまっては遅い。少年は全てを知る権利がある。」
フォースは続ける。
「なーに、ウチの大陸で発生していれば、我々が処刑するハメになっていたさ。コレもディアストリーナ共通の掟だろう。」
「ちょっと。お取り込み中のところ悪いんだけど、僕もうクタクタで。」
「早くお風呂に入りたい。」
「「「グテン」」」
全員が崩れ落ちる。
♨️♨️♨️
「久しぶりの湯でしたねお嬢様。」
「ホント、船にせめて浴場でも作って貰えないかしら。不潔ったらないわ。」
スカプリオ姿の二人が、食堂に入ってくる。
「全く、女というものは…… 」
フォースがため息をつく。
「なーに? 神父様。身だしなみよ身だしなみ。一緒に冒険している女の子が髭生やして、髪ボサボサだったら嫌でしょ。」
「アスピも髭が生えるの? 」
「ちょっとッ黙ってろよ!! 」
「アスピ様、夕食をお持ちしました。ささ、お座りください。」
「はい。クリート夕食にしましょうか。」
牛のステーキにライ麦パン、それからキノコサラダだ。
アスピがいつもの癖か、祈りの手振りを始めたので、給仕係の修道女がそれを止める。
「アスピ様、そんなに畏まらなくても。ここはアスピ様の帰る場所。それにウェストの方もいらっしゃいますから。」
クリートは手のひらを合わせると、一人で黙々と食事を始める。
「ちょっとクリート!! 」
「お嬢様の髪の手入れが面倒でしゅて、もう我慢しきれにぁかったので。先にいただきましゅね。」
それからクリートは、食べ物を飲み込み、フォークをアスピの方へ向けると、話を続けた。
「それに私は敬虔な教徒ではありません。アスピ様のお世話をするために派遣されたモグリですよ。だから神に信仰が篤くなくてもバチが当たらないんです。」
フォースが不機嫌になり、手を軽く合わせると、ステーキを切り取り、黙々と口に運び始めた。
「こにょアマめっ!! 誰にょまっていたと思ってりゅんだ。」
「フォースさん。口にモノを入れたまま喋らないでください。汚いです。」
フォースは肉を胃に運んでから、反論する。
「クリートだけには言われたくない。」
「モラハラやめて下さい。」
予想外の事態に、アスピがアタフタし始めた。
「食うか? 」
フォースが、一切れをフォークに突き刺して、アスピの方を向ける。
「食うかぁ!!ぁ。」
「やっといつものアスピ様になって下さいましたね。」
「あっ、えっとコレは…… 」
「お嬢様、この際なので言っておきますが……ここのモノは、お嬢様かここのモノに、無理をして慇懃な態度を取っていることを知っておられます。」
「中には何かの病ではないかと心配しているモノまでおりますので。」
相変わらずクリートさんは刺々しい。
彼女は感情が希薄で、不器用ではあるが、彼女のしていることは、全てアスピのためにしているということは分かる。
「ああ、もう!! 最っ低。みんな知ってて黙ってたの? もうどうでも良いわよ。」
彼女はガサツに夕食をかきこみ始める。
「んぐっ!! 」
「はい。お水。」
青くなった彼女は慌てて水をかっさらい、それを飲み干すと、自分の今の状況を客観視できる余裕が出来たのか、今度は赤くなり始めた。
「なーに? なんか文句ある? 」
「いいや、やっぱりアスピはアスピだなって思ってさ。」
「作用でございますアスィール様。」
僕もみんなに続いて、皿の上のステーキを動かし始めた。
「どうした少年? 肉は珍しいか? 」
「フォースってもしかして教会にいる時以外は、こんな感じなの? 」
「あんな、食ったか食わなかったか分からん料理で、動ける訳ないだろう? 」
「そうです。ここじゃ精進料理や断食は禁止ですよアスィールさん。断食明けに街に出ようとして、遭難したバカがいたので、そうなりました。」
「ちょっとクリート!! 」
彼女は舌が乗ったようで続ける。
「実は洞窟の向こうに畜産場があるんです。街の人々の見えないところでこっそり牛を飼ってるんですよ。魚を捕まえて、殺生をしても、私のような日頃の行いの良い教徒であれば、神が許してくださるんですよ。」
「ホラ、この皿には肉なんて乗ってなかった。初めから。」
クリートさんは、綺麗さっぱり肉が消えた皿をこちらに見せつけてくる。
「もう!! クリート!! 」
「お嬢様。今日はお嬢様の大好きな桃が出るらしいですよ。」
「やったぁ!! 」
子供のようにはしゃぐアスピを見て、僕たち4人は笑った。
アスピや、クリートさんの写真もあって、本当にここが彼女たちの生まれたところなんだと言うことが分かった。
「アスピはここで生まれたんだね? 」
「あの…… 私は…… 」
「お嬢様は孤児です。ディアスト様たちは……その。」
僕は何か悪いことに触れてしまったのかもしれない。
「良いのよクリート。私も貴方と同じ。教会に捨てられていたらしいの。クリートはね。それを聞きつけて王宮からやってきて、私の世話をしてくれたの。」
「アスピは生まれた頃から凄かったんだね。」
「はい。乳幼児の頃からお二人方は並ならぬ力を有しており、私がシスターとして派遣されることになったのです。ですが、コレがあんなことになるなんて。」
クリートが下を向く。
「フォース。勇者とはなんなんだい? 英雄って。」
「丁度いい。ここにはその文献が沢山ある。」
「フォース様!! 」
人は誰しも隠したい部分がある。
ここの教会でも。
「今更、こうなってしまっては遅い。少年は全てを知る権利がある。」
フォースは続ける。
「なーに、ウチの大陸で発生していれば、我々が処刑するハメになっていたさ。コレもディアストリーナ共通の掟だろう。」
「ちょっと。お取り込み中のところ悪いんだけど、僕もうクタクタで。」
「早くお風呂に入りたい。」
「「「グテン」」」
全員が崩れ落ちる。
♨️♨️♨️
「久しぶりの湯でしたねお嬢様。」
「ホント、船にせめて浴場でも作って貰えないかしら。不潔ったらないわ。」
スカプリオ姿の二人が、食堂に入ってくる。
「全く、女というものは…… 」
フォースがため息をつく。
「なーに? 神父様。身だしなみよ身だしなみ。一緒に冒険している女の子が髭生やして、髪ボサボサだったら嫌でしょ。」
「アスピも髭が生えるの? 」
「ちょっとッ黙ってろよ!! 」
「アスピ様、夕食をお持ちしました。ささ、お座りください。」
「はい。クリート夕食にしましょうか。」
牛のステーキにライ麦パン、それからキノコサラダだ。
アスピがいつもの癖か、祈りの手振りを始めたので、給仕係の修道女がそれを止める。
「アスピ様、そんなに畏まらなくても。ここはアスピ様の帰る場所。それにウェストの方もいらっしゃいますから。」
クリートは手のひらを合わせると、一人で黙々と食事を始める。
「ちょっとクリート!! 」
「お嬢様の髪の手入れが面倒でしゅて、もう我慢しきれにぁかったので。先にいただきましゅね。」
それからクリートは、食べ物を飲み込み、フォークをアスピの方へ向けると、話を続けた。
「それに私は敬虔な教徒ではありません。アスピ様のお世話をするために派遣されたモグリですよ。だから神に信仰が篤くなくてもバチが当たらないんです。」
フォースが不機嫌になり、手を軽く合わせると、ステーキを切り取り、黙々と口に運び始めた。
「こにょアマめっ!! 誰にょまっていたと思ってりゅんだ。」
「フォースさん。口にモノを入れたまま喋らないでください。汚いです。」
フォースは肉を胃に運んでから、反論する。
「クリートだけには言われたくない。」
「モラハラやめて下さい。」
予想外の事態に、アスピがアタフタし始めた。
「食うか? 」
フォースが、一切れをフォークに突き刺して、アスピの方を向ける。
「食うかぁ!!ぁ。」
「やっといつものアスピ様になって下さいましたね。」
「あっ、えっとコレは…… 」
「お嬢様、この際なので言っておきますが……ここのモノは、お嬢様かここのモノに、無理をして慇懃な態度を取っていることを知っておられます。」
「中には何かの病ではないかと心配しているモノまでおりますので。」
相変わらずクリートさんは刺々しい。
彼女は感情が希薄で、不器用ではあるが、彼女のしていることは、全てアスピのためにしているということは分かる。
「ああ、もう!! 最っ低。みんな知ってて黙ってたの? もうどうでも良いわよ。」
彼女はガサツに夕食をかきこみ始める。
「んぐっ!! 」
「はい。お水。」
青くなった彼女は慌てて水をかっさらい、それを飲み干すと、自分の今の状況を客観視できる余裕が出来たのか、今度は赤くなり始めた。
「なーに? なんか文句ある? 」
「いいや、やっぱりアスピはアスピだなって思ってさ。」
「作用でございますアスィール様。」
僕もみんなに続いて、皿の上のステーキを動かし始めた。
「どうした少年? 肉は珍しいか? 」
「フォースってもしかして教会にいる時以外は、こんな感じなの? 」
「あんな、食ったか食わなかったか分からん料理で、動ける訳ないだろう? 」
「そうです。ここじゃ精進料理や断食は禁止ですよアスィールさん。断食明けに街に出ようとして、遭難したバカがいたので、そうなりました。」
「ちょっとクリート!! 」
彼女は舌が乗ったようで続ける。
「実は洞窟の向こうに畜産場があるんです。街の人々の見えないところでこっそり牛を飼ってるんですよ。魚を捕まえて、殺生をしても、私のような日頃の行いの良い教徒であれば、神が許してくださるんですよ。」
「ホラ、この皿には肉なんて乗ってなかった。初めから。」
クリートさんは、綺麗さっぱり肉が消えた皿をこちらに見せつけてくる。
「もう!! クリート!! 」
「お嬢様。今日はお嬢様の大好きな桃が出るらしいですよ。」
「やったぁ!! 」
子供のようにはしゃぐアスピを見て、僕たち4人は笑った。
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