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ファイル:1 リべレイター・リベリオン
地下鉄交戦
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国際政府を後にし、背後を気にしながら、駅の入り口に入る。
エスカレーターをくぐり、突き当たりを右。
昼間だと言うこともあるが、地下鉄の利用客はさほど多いものでは無いらしい。
まぁそれもそうだろう。
電気エンジンを搭載したオートパイロット車が目的地まで最短時間で送ってくれる。
費用・時間のコスト、両方の面で、電気エンジン車は地下鉄を上回る。
また人権費もかからないので、(一部、心理的安全性から人を雇っている企業もいるが。)鉄道会社はタクシー事業へと舵を切り始めているそうだ。
が地下鉄は、国際政府の助けもあって、なんとか存続できているらしい。
「そのうち国が会社を丸ごと買い取り、逆民営化が起こるかも。」と鵞利場は言っていた。
そう言うわけで、鉄道を利用してようとしている人間たちはどこもスーツ姿の男だったり、キャリーバッグを抱えた男ばかりが目につく。
「前、ラボに行った時もそうだったんだけどよ。逆に危険じゃねえかここは? 」
彼女は呆れた言葉で俺の問いに答えを返した。
「警備は万全よ。それに前言ったでしょ。地上には監視カメラがある。その目を掻い潜って地下鉄で尾行することは不可能よ。それに一度入れば逃げることも難しい。上空から奇襲を受ける可能性のあるタクシーよりもよっぽど安心。」
俺の上司様は、地下鉄と国際政府を、すっかり信用しているようだった。
「心配はいらないわよ。地下鉄でなんて、襲撃どころか、テロすら起こったことはないわ。」
そりゃそうだ。
無能力者は監視の目を掻い潜ることは出来ないし、そう言うことに特化した能力者は、もちろん存在するのだろうが、そのほとんどは、両手を手錠でガッチリ拘束されており、能力を扱うことはできない。
俺たちは改札口で、それぞれ端末をかざすと、鵞利場の端末と、俺の手錠の画面枠が、青く光る。
「無賃乗車にも手厳しいみたいだな。」
「冗談で言っているのかもしれないけど、無賃乗車は犯罪よ。」
「昔は政府も、こういうのに手を焼いていたのよ。無人駅を利用した無賃乗車が多くて多くて。」
「だからね。いま、私たちの資産が数値化されているのにも、そういう背景があるの。」
それはちょっと考えれば理解できることだ。
犯罪の撲滅。裏社会の人間も、金の流れを可視化されれば、まともに動くことが出来ない。
まぁ彼らは、旧札を使って、今も優々と経済活動を続けているんだけどね。
逮捕された時に、所持していた旧札を全て押収されたのは痛手だった。
んなわけで、裏社会の市場は、減少するばかりだ。
んま、彼らの市場から旧札が消えとしても、金やら銀やらの貴金属を使って経済活動を続けるんじゃ無いかな。
そうこう考えているうちに、ホームへと電車がやって来る。
一仕事終えた役員たちが、ゾロゾロと出てくる。
入れ違いで任務に赴く俺たちが、入れ替わりで電車に乗り込む。
周りに怪しい人影は無かった。
ホッと一息ついたのも束の間……
__電車が大きく揺れる。
__緊急停止プログラムが作動し、電車が止まった。
__車掌がアナウンスを入れる。
車掌が何かを話すことは無かった。先にスピーカーがハッキングされたらしい。
俺は反射的に鵞利場を右腕で守った。
送れて窓ガラスを割った見覚えのある金髪男が飛び蹴りで、俺の右腕をえぐる。
慣れない鈍痛が、送れて脳にやって来る。
「北条!! 」
彼女も反射的に、俺の手錠を解除しようとしていた。
「おっと、そうはさせないわ。」
バーの時に乗り込んできた、フードの女の方。
「テメェの相手は俺だ!! 」
右腕を鋭い刃へと変化させた金川が、俺の胸部めがけて、ストレートを放って来る。
デタラメな攻撃。
だが、手錠で身体を拘束されている俺は、彼の攻撃を避けることで精一杯だった。
時計回りに回転し、攻撃を左に避ける。
そしてすれ違い側に彼に脚をかけた。
彼は前傾姿勢のまま頭から転がると、受け身をとって、車両のドアへと背中をぶつけた。
そのうちに、鵞利場と交戦している西郷へ割り込む。
鵞利場に手錠を解除してもらうため、時間を稼がなくてはならない。
「【破鳥流】」
【鷲津神】
西郷から伸びて来る右腕を手錠の鎖で跳ね除け、頭突きを食らわせる。
間違いない、脳が揺れたな。
千鳥足になっている彼女。
「リミット・パージ。」
彼女の言葉とともに、俺の枷が外れる。
「【森羅万象流】」
【弍ノ拳】
【双極星雲】
金川が同時に繰り出した二対の拳を俺の胸元でつかみあげ、そのまま捻り潰した。
俺を覆う謎の防御膜が、圧力で、やつの両腕を押しつぶす。
金川は身体を回転させると、今度は回し蹴りで俺の頭部を狙っているようだ。
頭突きで迎え撃つ。
反動でやつの左脚が弾けた。
回転する金川に武術をお見舞いする。
「【裏天岩流】」
【肆の岩】
【岩砕】
やつの腹部に、俺の渾身の蹴りが炸裂する。
既に四肢を生やし終わった金川は、牽制に、無数のナイフを飛ばしてきた。
それを察知した俺は、鵞利場の背後へと強引に割り込むと、身体を大の字に広げる。
流れ刃が西郷に飛んでいく。
「はっ!! 」
彼女は太ももから、素早く短剣を引き抜くと、華麗な短剣捌きで、全て地に落とす。
「合図ぐらいしてほしいんだけど。ホント、アンタとなんて組まなかったら良かったわ。零子のお願いで渋々来てやったって言うのに。」
金川は両腕に金色の刃を構えると、跳躍し、俺に斬りかかってくる。
「俺から頼んだ覚えはねえよ。なんなら、そこで見とけ。こんな雑魚二匹、俺一人で十分だからよ。」
俺は金川の刃を避け続け、奴への反撃のスキを窺う。
「ふっ中々やるじゃねえかよ。流石北条家の人間だな。オマケに女の方が、ちっせえから、でっけえオマエが盾になって、横槍を入れるにも入れられねえ。」
そこまでは考えていなかったが、ならば、彼女を守りながら闘うことは容易い。
新たな発見だった。
「ちっちゃい言うなぁ!! 」
俺の後ろで上司様が耳に響くような声で喚いている。
西郷はは鵞利場と打ち合いながら、金川に言葉を返した。
「貴方が一人でやってくれるって言うなら、まずこの子をなんとかしてくれないかしら。」
「このッ子、相当な手練れよ。」
金川は俺に右手の刃で跳躍上段斬りを放ってから霧のように姿を消す。
俺は鵞利場の前に先回りし、彼の頬に右ストレートを放つ。
「やらしてくれねえんッだよコイツ。」
「さっきッまでのッ威勢は!! どうしたのかしらッ? 」
お世辞にも、二人の相性が良いとは言えない。
万城との相性が悪かったのもあるが、今、鵞利場と同調すれば、必ず彼らに一泡吹かせることができる。
とりあえず今は、鵞利場から金川を引き剥がすことが先決だ。
左、右へと彼を先回りすると、彼の胸部に武術を繰り出す。
【壱の岩】
【石火】
「ガガァッ。」
金川の汚ねえ唾が飛ぶ。
走りながら、右脚で、何かを捉えるような回し蹴り、物質分解した金川の腹部を捉える。
実体化した彼へ向けて跳躍し、一回転。
飛び蹴りを放った。
「グガァ。」
骨を砕いた。内臓を抉った。
俺には確かな手応えがある。
電車の床が軋む。
「捉えたぞ。北条ゥ!! 」
金川が俺の脚を掴む。
「しまっ。」
当然だが、能力の性質上、足裏に膜を張ることは出来ない。
特にこう言う場所で能力を行使する場合には、足裏の能力を切っておかなくては、足場を壊しかねない。
慌てて足裏に能力を発動させ、その反動で、彼の両掌が潰れ、血が溢れ出す。
それからバックステップで着地する。
「バカァ。」
上司様からの喝が聞こえる。
「アッやば。」
気づいた頃には遅かった。
能力の圧力で電車の床にが大き凹み、車両がV字に曲がる。
座席の上に置いていたワインのスーツケースがこちらに飛んでくる。
俺は素早く、それをキャッチした。
西郷と金川、二人は車両の床に挟み込まれるような形で、互いが互いに顔をぶつけ……
「気を失っているようだな。」
俺たちは車両の窓から、外に出た。
「ちょっと北条!! 」
怒られた。
「アンタを守りながら戦うことで精一杯だったんだよ。」
「オブザーバーを護る。それが貴方の仕事でしょ北条力? 」
相変わらず太々しい上司様だ。
「でも。ありがとう。礼は言っておくわ。人間、感謝の気持ちを忘れたら終わりだからね。」
「はいはい。どういたしまして御主人様。」
すると彼女は、さっきまでのことを忘れたように笑顔になった。
「ふふん。その御主人様って言うの。中々良い響きね。採用。」
皮肉で言ったつもりだったが。
ああやって喜ぶ彼女を見るのも悪くない。
……ん? そもそもなぜ俺は彼女に気をかけているのだろうか?
別に彼女を信用していないわけでは無かった。
ただ、放って置けないんだと思う。
彼女はこんなにも小さいのだ。
本人にこんなことを言ったら怒られるかもしれないけど。
「こちらこそ。バーで西郷にやられた時は、助けてくれてありがとな。」
「当たり前でしょ。私は貴方のオブザーバーなんだから。」
電車の先頭車両で、伸びている車掌を起こすと、公安に連絡するように催促してから、バーのある駅を目指し、俺たちは歩き出した。
エスカレーターをくぐり、突き当たりを右。
昼間だと言うこともあるが、地下鉄の利用客はさほど多いものでは無いらしい。
まぁそれもそうだろう。
電気エンジンを搭載したオートパイロット車が目的地まで最短時間で送ってくれる。
費用・時間のコスト、両方の面で、電気エンジン車は地下鉄を上回る。
また人権費もかからないので、(一部、心理的安全性から人を雇っている企業もいるが。)鉄道会社はタクシー事業へと舵を切り始めているそうだ。
が地下鉄は、国際政府の助けもあって、なんとか存続できているらしい。
「そのうち国が会社を丸ごと買い取り、逆民営化が起こるかも。」と鵞利場は言っていた。
そう言うわけで、鉄道を利用してようとしている人間たちはどこもスーツ姿の男だったり、キャリーバッグを抱えた男ばかりが目につく。
「前、ラボに行った時もそうだったんだけどよ。逆に危険じゃねえかここは? 」
彼女は呆れた言葉で俺の問いに答えを返した。
「警備は万全よ。それに前言ったでしょ。地上には監視カメラがある。その目を掻い潜って地下鉄で尾行することは不可能よ。それに一度入れば逃げることも難しい。上空から奇襲を受ける可能性のあるタクシーよりもよっぽど安心。」
俺の上司様は、地下鉄と国際政府を、すっかり信用しているようだった。
「心配はいらないわよ。地下鉄でなんて、襲撃どころか、テロすら起こったことはないわ。」
そりゃそうだ。
無能力者は監視の目を掻い潜ることは出来ないし、そう言うことに特化した能力者は、もちろん存在するのだろうが、そのほとんどは、両手を手錠でガッチリ拘束されており、能力を扱うことはできない。
俺たちは改札口で、それぞれ端末をかざすと、鵞利場の端末と、俺の手錠の画面枠が、青く光る。
「無賃乗車にも手厳しいみたいだな。」
「冗談で言っているのかもしれないけど、無賃乗車は犯罪よ。」
「昔は政府も、こういうのに手を焼いていたのよ。無人駅を利用した無賃乗車が多くて多くて。」
「だからね。いま、私たちの資産が数値化されているのにも、そういう背景があるの。」
それはちょっと考えれば理解できることだ。
犯罪の撲滅。裏社会の人間も、金の流れを可視化されれば、まともに動くことが出来ない。
まぁ彼らは、旧札を使って、今も優々と経済活動を続けているんだけどね。
逮捕された時に、所持していた旧札を全て押収されたのは痛手だった。
んなわけで、裏社会の市場は、減少するばかりだ。
んま、彼らの市場から旧札が消えとしても、金やら銀やらの貴金属を使って経済活動を続けるんじゃ無いかな。
そうこう考えているうちに、ホームへと電車がやって来る。
一仕事終えた役員たちが、ゾロゾロと出てくる。
入れ違いで任務に赴く俺たちが、入れ替わりで電車に乗り込む。
周りに怪しい人影は無かった。
ホッと一息ついたのも束の間……
__電車が大きく揺れる。
__緊急停止プログラムが作動し、電車が止まった。
__車掌がアナウンスを入れる。
車掌が何かを話すことは無かった。先にスピーカーがハッキングされたらしい。
俺は反射的に鵞利場を右腕で守った。
送れて窓ガラスを割った見覚えのある金髪男が飛び蹴りで、俺の右腕をえぐる。
慣れない鈍痛が、送れて脳にやって来る。
「北条!! 」
彼女も反射的に、俺の手錠を解除しようとしていた。
「おっと、そうはさせないわ。」
バーの時に乗り込んできた、フードの女の方。
「テメェの相手は俺だ!! 」
右腕を鋭い刃へと変化させた金川が、俺の胸部めがけて、ストレートを放って来る。
デタラメな攻撃。
だが、手錠で身体を拘束されている俺は、彼の攻撃を避けることで精一杯だった。
時計回りに回転し、攻撃を左に避ける。
そしてすれ違い側に彼に脚をかけた。
彼は前傾姿勢のまま頭から転がると、受け身をとって、車両のドアへと背中をぶつけた。
そのうちに、鵞利場と交戦している西郷へ割り込む。
鵞利場に手錠を解除してもらうため、時間を稼がなくてはならない。
「【破鳥流】」
【鷲津神】
西郷から伸びて来る右腕を手錠の鎖で跳ね除け、頭突きを食らわせる。
間違いない、脳が揺れたな。
千鳥足になっている彼女。
「リミット・パージ。」
彼女の言葉とともに、俺の枷が外れる。
「【森羅万象流】」
【弍ノ拳】
【双極星雲】
金川が同時に繰り出した二対の拳を俺の胸元でつかみあげ、そのまま捻り潰した。
俺を覆う謎の防御膜が、圧力で、やつの両腕を押しつぶす。
金川は身体を回転させると、今度は回し蹴りで俺の頭部を狙っているようだ。
頭突きで迎え撃つ。
反動でやつの左脚が弾けた。
回転する金川に武術をお見舞いする。
「【裏天岩流】」
【肆の岩】
【岩砕】
やつの腹部に、俺の渾身の蹴りが炸裂する。
既に四肢を生やし終わった金川は、牽制に、無数のナイフを飛ばしてきた。
それを察知した俺は、鵞利場の背後へと強引に割り込むと、身体を大の字に広げる。
流れ刃が西郷に飛んでいく。
「はっ!! 」
彼女は太ももから、素早く短剣を引き抜くと、華麗な短剣捌きで、全て地に落とす。
「合図ぐらいしてほしいんだけど。ホント、アンタとなんて組まなかったら良かったわ。零子のお願いで渋々来てやったって言うのに。」
金川は両腕に金色の刃を構えると、跳躍し、俺に斬りかかってくる。
「俺から頼んだ覚えはねえよ。なんなら、そこで見とけ。こんな雑魚二匹、俺一人で十分だからよ。」
俺は金川の刃を避け続け、奴への反撃のスキを窺う。
「ふっ中々やるじゃねえかよ。流石北条家の人間だな。オマケに女の方が、ちっせえから、でっけえオマエが盾になって、横槍を入れるにも入れられねえ。」
そこまでは考えていなかったが、ならば、彼女を守りながら闘うことは容易い。
新たな発見だった。
「ちっちゃい言うなぁ!! 」
俺の後ろで上司様が耳に響くような声で喚いている。
西郷はは鵞利場と打ち合いながら、金川に言葉を返した。
「貴方が一人でやってくれるって言うなら、まずこの子をなんとかしてくれないかしら。」
「このッ子、相当な手練れよ。」
金川は俺に右手の刃で跳躍上段斬りを放ってから霧のように姿を消す。
俺は鵞利場の前に先回りし、彼の頬に右ストレートを放つ。
「やらしてくれねえんッだよコイツ。」
「さっきッまでのッ威勢は!! どうしたのかしらッ? 」
お世辞にも、二人の相性が良いとは言えない。
万城との相性が悪かったのもあるが、今、鵞利場と同調すれば、必ず彼らに一泡吹かせることができる。
とりあえず今は、鵞利場から金川を引き剥がすことが先決だ。
左、右へと彼を先回りすると、彼の胸部に武術を繰り出す。
【壱の岩】
【石火】
「ガガァッ。」
金川の汚ねえ唾が飛ぶ。
走りながら、右脚で、何かを捉えるような回し蹴り、物質分解した金川の腹部を捉える。
実体化した彼へ向けて跳躍し、一回転。
飛び蹴りを放った。
「グガァ。」
骨を砕いた。内臓を抉った。
俺には確かな手応えがある。
電車の床が軋む。
「捉えたぞ。北条ゥ!! 」
金川が俺の脚を掴む。
「しまっ。」
当然だが、能力の性質上、足裏に膜を張ることは出来ない。
特にこう言う場所で能力を行使する場合には、足裏の能力を切っておかなくては、足場を壊しかねない。
慌てて足裏に能力を発動させ、その反動で、彼の両掌が潰れ、血が溢れ出す。
それからバックステップで着地する。
「バカァ。」
上司様からの喝が聞こえる。
「アッやば。」
気づいた頃には遅かった。
能力の圧力で電車の床にが大き凹み、車両がV字に曲がる。
座席の上に置いていたワインのスーツケースがこちらに飛んでくる。
俺は素早く、それをキャッチした。
西郷と金川、二人は車両の床に挟み込まれるような形で、互いが互いに顔をぶつけ……
「気を失っているようだな。」
俺たちは車両の窓から、外に出た。
「ちょっと北条!! 」
怒られた。
「アンタを守りながら戦うことで精一杯だったんだよ。」
「オブザーバーを護る。それが貴方の仕事でしょ北条力? 」
相変わらず太々しい上司様だ。
「でも。ありがとう。礼は言っておくわ。人間、感謝の気持ちを忘れたら終わりだからね。」
「はいはい。どういたしまして御主人様。」
すると彼女は、さっきまでのことを忘れたように笑顔になった。
「ふふん。その御主人様って言うの。中々良い響きね。採用。」
皮肉で言ったつもりだったが。
ああやって喜ぶ彼女を見るのも悪くない。
……ん? そもそもなぜ俺は彼女に気をかけているのだろうか?
別に彼女を信用していないわけでは無かった。
ただ、放って置けないんだと思う。
彼女はこんなにも小さいのだ。
本人にこんなことを言ったら怒られるかもしれないけど。
「こちらこそ。バーで西郷にやられた時は、助けてくれてありがとな。」
「当たり前でしょ。私は貴方のオブザーバーなんだから。」
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