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11話 【プールサイド】
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「どうって?」
「その…… 七瀬は部活やってて楽しいのかなって……」
日差しが暑い。
額を大粒の汗が流れた。
その時、私は昨日の夕方に聞いたお母さんの言葉を思い出した。
そしたら
自然と笑みが溢れたの。
「今日から楽しむつもり。 宝物になることを信じて。」
「宝物……?」
「うん。 今は辛くても…… 将来振り返った時に宝物になるからってお母さんが教えてくれたの。」
「将来……かぁ……」
「ま、それが何年後何十年後になるかはわからないけどさ。」
ケンタは私みたいに
プールに足をつけて
水面をぱしゃって蹴ってから言った。
「でも…… いいかもな、その考え方。 なんかもっと頑張れそうな気がしてきた。」
ケンタの表情がほんの少しだけ
柔らかくなった気がした。
よかったよかった。
「……うん。」
「七瀬の母さんにお礼言っててくれよな。」
「えっ? 私には? 私にお礼は?」
思わずツッコミを入れると
ケンタは水面を蹴って
私の顔に水をかけた。
えっちょっと待って!
マジ意味わかんない!
「ちょっと……!」
「だってそれ、お前の言葉じゃないじゃん。」
はぁ?
「でもさ、私が言わなかったら……」
うわっ
また顔に水がかかった。
冷たいっ!!
ケンタ、
さすがにそれはやりすぎ!
「ねぇケンタいい加減に……」
言いかけたところで
私は止めた。
だって
ケンタが凄く笑ってたから。
なんだか一瞬だけ小学生の頃に戻ったような気がしたの。
私はため息をついた。
まぁ、いっか。
「その…… 七瀬は部活やってて楽しいのかなって……」
日差しが暑い。
額を大粒の汗が流れた。
その時、私は昨日の夕方に聞いたお母さんの言葉を思い出した。
そしたら
自然と笑みが溢れたの。
「今日から楽しむつもり。 宝物になることを信じて。」
「宝物……?」
「うん。 今は辛くても…… 将来振り返った時に宝物になるからってお母さんが教えてくれたの。」
「将来……かぁ……」
「ま、それが何年後何十年後になるかはわからないけどさ。」
ケンタは私みたいに
プールに足をつけて
水面をぱしゃって蹴ってから言った。
「でも…… いいかもな、その考え方。 なんかもっと頑張れそうな気がしてきた。」
ケンタの表情がほんの少しだけ
柔らかくなった気がした。
よかったよかった。
「……うん。」
「七瀬の母さんにお礼言っててくれよな。」
「えっ? 私には? 私にお礼は?」
思わずツッコミを入れると
ケンタは水面を蹴って
私の顔に水をかけた。
えっちょっと待って!
マジ意味わかんない!
「ちょっと……!」
「だってそれ、お前の言葉じゃないじゃん。」
はぁ?
「でもさ、私が言わなかったら……」
うわっ
また顔に水がかかった。
冷たいっ!!
ケンタ、
さすがにそれはやりすぎ!
「ねぇケンタいい加減に……」
言いかけたところで
私は止めた。
だって
ケンタが凄く笑ってたから。
なんだか一瞬だけ小学生の頃に戻ったような気がしたの。
私はため息をついた。
まぁ、いっか。
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