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第7話 ドラム缶風呂
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あれからセラフィーラさんも鍋のおかわりをした。人間の食事がお気に召したようで何よりだ。
俺たちをもてなしてくれた山田さんには一生頭が上がらない。
「次は風呂じゃな。お前さん達、順番を決めるんじゃ」
「順番?」
「ドラム缶はひとつじゃからな。わしは昼に入ったから二人で決めるんじゃ。わしは湯を張り直してくる。水がもったいないから続けて入るんじゃよ」
そう言い残し、山田さんは立ち去ってしまった。
え、ちょっと待って、おいて行かないで。
風呂の順番!? 究極の二択だ。セラフィーラさんが先か、俺が先か。
神聖な女神様なんだし、先に入ってもらいたいけれどセラフィーラさんの残り湯、いや絶対ダメだろ! ご利益ありそうだけど……。
かといって、俺なんかの残り湯にセラフィーラさんを浸からせるなんて論外だし。
先、後、先、後、先…………いや、やっぱ……。
「力仕事でお疲れでしょう、はやとさん、どうぞお先に」
「いや、女神様。上位の者が先に入るべきです」
己に抗えなかった。
「私とはやとさんは対等です」
両者一歩も譲らず。
ならば。
「では、ジャンケンにしましょう」
「いいでしょう。ルールは存じております」
「っ最初はグー!ジャンケン、ポン!」
俺は渾身のパーを繰り出した。相手はジャンケン素人ッ、いきなり勝負を仕掛けられた時ッ、最も出しやすいのは拳ッッ。つまり、グーを制するパーで勝負だ!
対するセラフィーラさんは、チョキ。
相手の方が一枚上手だったか。
「私の勝ちですね。では、はやとさんがお先に」
「いいや、先に三回勝った方の意見を通しましょう」
「わかりました。では、次は私が声かけを」
自ら声かけをして、主導権を握ろうとしているのか?
「最初はグーです。ジャンケン、ポン」
結果は俺がパー。セラフィーラさんがチョキ。
あ、もう後がない。
戦いとは、常に二手三手先を読んで行うもの。
「最初はグー!! ジャンケン! ポン!!」
俺は全身全霊を賭けたパー。セラフィーラさんがチョキ。
負けた。黒星三連敗。
ジャンケン強すぎ。絶対、女神様補正入ってるって、きっと幸運値の桁が違うんだ。それか加護的な何かを持っているのかも。
そもそも、普通は3回も同じ手を出さないでしょ。この女神様は何を考えているのだろうか。(自分のことは棚に上げる)
あーだこーだ考えても負けは負け。
「はいすいません調子に乗りました大人しく入ります…………」
「いってらっしゃいませ」
俺はセラフィーラさんに見送られ森の奥へ。虚しい。
ドラム缶の前には火吹き筒で薪の火力を調整している山田さんの姿があった。
「坊主が先じゃな。もう少しでいい湯になるぞ」
「あの、この風呂の水って池から汲んだんですか?」
「いいや、公園の水道水をホースで繋げて入れたんじゃ」
「公共設備しっかりしているんですね」
「当たり前だ、わしの公園じゃからな。ちゃんとトイレもある」
「本当ですか!? よかったぁ」
ここだけの話、トイレどうしようって割と本気で悩んでいた。
「ようし、ちょうど良い温度になったな。坊主、入っていいぞ」
「どうやって入ればいいですか?」
「体を洗って掛け湯をしたらそのまま入って大丈夫じゃよ」
それだけ言って山田さんは鍋の片付けに向かった。えっそれだけ? というかドラム缶って熱くないの?
とりあえず俺は服を脱ぐ。森のど真ん中で裸になるのは抵抗があったが、ここは露天風呂だと自分に言い聞かせた。
言われた通りにしたのち、足先から恐る恐る湯船に浸かった。
少し熱かったけれど、これが意外にも気持ちよかった。
思い切って肩まで浸かってみた。
「はぁ、いい湯だぁ……」
ドラム缶も尋常じゃないほどの高温になっていると思っていたが、金属部分を手で触っても火傷をしなかった。
足下にはすのこが敷いてあって直接熱を食らうこともない。快適すぎる。
ぼーっと遠くを眺めてリラックス。
風呂に浸かっているだけで薪割りの疲れが癒されていく。ドラム缶風呂最高!
この上なく快適だが、山田さんに甘えすぎてはいけない。ひとまず、明日はハローワークへ行こう。部屋を借りるにもお金が必要だ。心は入れ替えた。ひきこもりの身ではあったがいざとなったら行動を起こす。セラフィーラさんを養わねば。
そうと決まれば、前進あるのみ。周りに言われたことをこなすだけの人生はもう卒業だ。
俺は体を流し、早々に風呂を出て山田さんとセラフィーラさんの元へ。
「セラフィーラさん、お次どうぞ」
「あら、おはやいですね。湯加減はいかがでしたか?」
「もう最っ高でした。セラフィーラさんも気にいること間違いなしです!」
「それは楽しみですね。では、いってまいります」
セラフィーラさんは鼻歌まじりにこの場を後にした。
セラフィーラさんが俺の残り湯に……駄目だ、考えるのはやめよう。脳死脳死。
それよりも山田さんに相談したいことがあるのだ。
◇
「山田さん、明日はハローワークへ行こうと思います。それで、その前にこの地域について教えてもらいたいんです」
「ほぅ、職探しのための情報が欲しいというわけか。ちょっと待っておれ」
俺の問いを受けた山田さんは、自身の段ボールテントの中を物色し始めた。
ガサゴソと物色する音が外まで響いてくる。
「ほれ」
差し出されたのは一枚のチラシ。
「なんですかこれ?」
「よく見ろ。求人チラシじゃ」
「求人!?」
チラシにはデカデカとバイト募集の文字。
願ってもない。ハローワークに行く必要がなくなった。
「えーっと。カキモト建設? どうしてこれを山田さんが?」
「わしが昔に世話をしてやった若造が、数年前に建設会社を初めてな。そのときに渡されたんじゃ」
山田さんの人脈侮れないな。社長とつながっていたのか。
「でも俺、力仕事をこなせる自信は……」
「坊主ならどうにかなる。今日だって薪割りをやり切ったじゃろ?」
「あれはたまたまですよ」
「本当にそうか? お前さんには信念があるんじゃろ? その信念があればやっていける」
俺の信念……。
セラフィーラさんにこの世界を知ってもらいたい。そして............。
「俺、セラフィーラさんを守りたいです」
少し気恥ずかしかったけれど、この思いがなければ、薪割りすらまともに出来なかっただろう。セラフィーラさんがいたから頑張れた。これは紛れもない、俺の信念なのだ。
「ありがとうございます! 俺、行ってみます」
「その意気じゃ。まさか坊主の方から話があるとはな。本当は明日の朝に渡そうと思っておったんじゃがな」
「そうだったんですか?」
「そうじゃよ、でなきゃ薪割りなんかさせんわい」
知らず知らずのうちに、力仕事に耐えられる人間かどうかテストされてたってことか。
つまりは認められたってことでいいのか?
山田さんをただのホームレスだと思っていたが、底知れぬ人だったようだ。
人って本当に見かけによらないんだな。
俺たちをもてなしてくれた山田さんには一生頭が上がらない。
「次は風呂じゃな。お前さん達、順番を決めるんじゃ」
「順番?」
「ドラム缶はひとつじゃからな。わしは昼に入ったから二人で決めるんじゃ。わしは湯を張り直してくる。水がもったいないから続けて入るんじゃよ」
そう言い残し、山田さんは立ち去ってしまった。
え、ちょっと待って、おいて行かないで。
風呂の順番!? 究極の二択だ。セラフィーラさんが先か、俺が先か。
神聖な女神様なんだし、先に入ってもらいたいけれどセラフィーラさんの残り湯、いや絶対ダメだろ! ご利益ありそうだけど……。
かといって、俺なんかの残り湯にセラフィーラさんを浸からせるなんて論外だし。
先、後、先、後、先…………いや、やっぱ……。
「力仕事でお疲れでしょう、はやとさん、どうぞお先に」
「いや、女神様。上位の者が先に入るべきです」
己に抗えなかった。
「私とはやとさんは対等です」
両者一歩も譲らず。
ならば。
「では、ジャンケンにしましょう」
「いいでしょう。ルールは存じております」
「っ最初はグー!ジャンケン、ポン!」
俺は渾身のパーを繰り出した。相手はジャンケン素人ッ、いきなり勝負を仕掛けられた時ッ、最も出しやすいのは拳ッッ。つまり、グーを制するパーで勝負だ!
対するセラフィーラさんは、チョキ。
相手の方が一枚上手だったか。
「私の勝ちですね。では、はやとさんがお先に」
「いいや、先に三回勝った方の意見を通しましょう」
「わかりました。では、次は私が声かけを」
自ら声かけをして、主導権を握ろうとしているのか?
「最初はグーです。ジャンケン、ポン」
結果は俺がパー。セラフィーラさんがチョキ。
あ、もう後がない。
戦いとは、常に二手三手先を読んで行うもの。
「最初はグー!! ジャンケン! ポン!!」
俺は全身全霊を賭けたパー。セラフィーラさんがチョキ。
負けた。黒星三連敗。
ジャンケン強すぎ。絶対、女神様補正入ってるって、きっと幸運値の桁が違うんだ。それか加護的な何かを持っているのかも。
そもそも、普通は3回も同じ手を出さないでしょ。この女神様は何を考えているのだろうか。(自分のことは棚に上げる)
あーだこーだ考えても負けは負け。
「はいすいません調子に乗りました大人しく入ります…………」
「いってらっしゃいませ」
俺はセラフィーラさんに見送られ森の奥へ。虚しい。
ドラム缶の前には火吹き筒で薪の火力を調整している山田さんの姿があった。
「坊主が先じゃな。もう少しでいい湯になるぞ」
「あの、この風呂の水って池から汲んだんですか?」
「いいや、公園の水道水をホースで繋げて入れたんじゃ」
「公共設備しっかりしているんですね」
「当たり前だ、わしの公園じゃからな。ちゃんとトイレもある」
「本当ですか!? よかったぁ」
ここだけの話、トイレどうしようって割と本気で悩んでいた。
「ようし、ちょうど良い温度になったな。坊主、入っていいぞ」
「どうやって入ればいいですか?」
「体を洗って掛け湯をしたらそのまま入って大丈夫じゃよ」
それだけ言って山田さんは鍋の片付けに向かった。えっそれだけ? というかドラム缶って熱くないの?
とりあえず俺は服を脱ぐ。森のど真ん中で裸になるのは抵抗があったが、ここは露天風呂だと自分に言い聞かせた。
言われた通りにしたのち、足先から恐る恐る湯船に浸かった。
少し熱かったけれど、これが意外にも気持ちよかった。
思い切って肩まで浸かってみた。
「はぁ、いい湯だぁ……」
ドラム缶も尋常じゃないほどの高温になっていると思っていたが、金属部分を手で触っても火傷をしなかった。
足下にはすのこが敷いてあって直接熱を食らうこともない。快適すぎる。
ぼーっと遠くを眺めてリラックス。
風呂に浸かっているだけで薪割りの疲れが癒されていく。ドラム缶風呂最高!
この上なく快適だが、山田さんに甘えすぎてはいけない。ひとまず、明日はハローワークへ行こう。部屋を借りるにもお金が必要だ。心は入れ替えた。ひきこもりの身ではあったがいざとなったら行動を起こす。セラフィーラさんを養わねば。
そうと決まれば、前進あるのみ。周りに言われたことをこなすだけの人生はもう卒業だ。
俺は体を流し、早々に風呂を出て山田さんとセラフィーラさんの元へ。
「セラフィーラさん、お次どうぞ」
「あら、おはやいですね。湯加減はいかがでしたか?」
「もう最っ高でした。セラフィーラさんも気にいること間違いなしです!」
「それは楽しみですね。では、いってまいります」
セラフィーラさんは鼻歌まじりにこの場を後にした。
セラフィーラさんが俺の残り湯に……駄目だ、考えるのはやめよう。脳死脳死。
それよりも山田さんに相談したいことがあるのだ。
◇
「山田さん、明日はハローワークへ行こうと思います。それで、その前にこの地域について教えてもらいたいんです」
「ほぅ、職探しのための情報が欲しいというわけか。ちょっと待っておれ」
俺の問いを受けた山田さんは、自身の段ボールテントの中を物色し始めた。
ガサゴソと物色する音が外まで響いてくる。
「ほれ」
差し出されたのは一枚のチラシ。
「なんですかこれ?」
「よく見ろ。求人チラシじゃ」
「求人!?」
チラシにはデカデカとバイト募集の文字。
願ってもない。ハローワークに行く必要がなくなった。
「えーっと。カキモト建設? どうしてこれを山田さんが?」
「わしが昔に世話をしてやった若造が、数年前に建設会社を初めてな。そのときに渡されたんじゃ」
山田さんの人脈侮れないな。社長とつながっていたのか。
「でも俺、力仕事をこなせる自信は……」
「坊主ならどうにかなる。今日だって薪割りをやり切ったじゃろ?」
「あれはたまたまですよ」
「本当にそうか? お前さんには信念があるんじゃろ? その信念があればやっていける」
俺の信念……。
セラフィーラさんにこの世界を知ってもらいたい。そして............。
「俺、セラフィーラさんを守りたいです」
少し気恥ずかしかったけれど、この思いがなければ、薪割りすらまともに出来なかっただろう。セラフィーラさんがいたから頑張れた。これは紛れもない、俺の信念なのだ。
「ありがとうございます! 俺、行ってみます」
「その意気じゃ。まさか坊主の方から話があるとはな。本当は明日の朝に渡そうと思っておったんじゃがな」
「そうだったんですか?」
「そうじゃよ、でなきゃ薪割りなんかさせんわい」
知らず知らずのうちに、力仕事に耐えられる人間かどうかテストされてたってことか。
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