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魔王、選択する12
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クリスは王という立場から洗脳魔法もそれに対抗する魔法も学んでいた。
イリエは目を見開く。
「あなた、なんて残酷なことを!」
クリスの顔は固いままだ。
「彼らは人間の頃の記憶も感情もあるんですよ! そして改造で魔物の意志は消しています!
つまり彼らは自分が醜い姿になったことを知ってしまうのです! それを知らないでいるための洗脳魔法だというのに、あなたはなんて残酷なことを!
ああ、やはり魔族は人の情など理解できないのですね! 本当に人でなし……」
「黙れ!」
そう怒鳴ったのは、クリスではなくシャルルだった。
「こいつがどんな覚悟で洗脳を解いたか知らねーくせに、がたがたいうな!
つーか、その醜い姿にしたのはお前だろ!」
しゃべる剣に目を丸くしていたイリエだが、再び貼り付けたような笑みになる。
「そういえば、聖剣は話すことができるのでしたね。
私は彼らが奴隷であるにも関わらず、世話をしていたのですよ?
それなら彼らの体くらい自由にしても……ゴバッ!」
イリエが全部言う前に、クリスは彼を殴り飛ばしていた。
「……お前が、彼らの在り方を決めるな!」
クリスの瞳は怒りで燃えている。
「確かに僕のやり方は間違っているかもしれない。
けど、それとお前がやったことは別だ!」
殴り飛ばされて地面に伏しているイリエがくっくっくっと笑った。
「ああ、やはり、魔族には理解できないか……」
イリエの言葉にクリスは眉をひそめた。
イリエはそのまま続ける。
「あなた方魔族と違って人間は脆くて弱いのです。人間には魔族やエルフのような魔力も寿命もなく、魔物のように空を飛べるわけでも力が強いわけでもない。
そんな私たち人間が強くなるには多少人道に背くくらいしないとダメなんですよ」
「もっとやり方はあるはずだ」
「いや、ない!」
クリスの反論をイリエは強く否定した。
「あるはずないんだ! いや、あってはならないんだ! 努力? 才能? 作戦? そんなの、絶対に限界がくる!
だからこそ、改造魔物が人間の希望なんだ!
これ以上優れた方法はないんだ!
なのに、なんで誰も私の正しさをわかってくれないんだ!」
イリエの目は狂気で爛々としている。
クリスはこの人間に何を話しても無駄だと確信する。
なぜなら、彼は自分の正しさを盲信していて、それ以外の意見を聞く気などないからだ。
今までクリスと戦った勇者のように。
クリスはイリエから離れた。
この人間と話すよりもやるべきことがあるからだ。
「ああ、そうですね……。化け物と話しても無駄ですね……」
イリエが背中に向かって何か言ったが、クリスは気にも止めなかった。
これからするべきことへの覚悟をするのに手一杯で。
イリエは目を見開く。
「あなた、なんて残酷なことを!」
クリスの顔は固いままだ。
「彼らは人間の頃の記憶も感情もあるんですよ! そして改造で魔物の意志は消しています!
つまり彼らは自分が醜い姿になったことを知ってしまうのです! それを知らないでいるための洗脳魔法だというのに、あなたはなんて残酷なことを!
ああ、やはり魔族は人の情など理解できないのですね! 本当に人でなし……」
「黙れ!」
そう怒鳴ったのは、クリスではなくシャルルだった。
「こいつがどんな覚悟で洗脳を解いたか知らねーくせに、がたがたいうな!
つーか、その醜い姿にしたのはお前だろ!」
しゃべる剣に目を丸くしていたイリエだが、再び貼り付けたような笑みになる。
「そういえば、聖剣は話すことができるのでしたね。
私は彼らが奴隷であるにも関わらず、世話をしていたのですよ?
それなら彼らの体くらい自由にしても……ゴバッ!」
イリエが全部言う前に、クリスは彼を殴り飛ばしていた。
「……お前が、彼らの在り方を決めるな!」
クリスの瞳は怒りで燃えている。
「確かに僕のやり方は間違っているかもしれない。
けど、それとお前がやったことは別だ!」
殴り飛ばされて地面に伏しているイリエがくっくっくっと笑った。
「ああ、やはり、魔族には理解できないか……」
イリエの言葉にクリスは眉をひそめた。
イリエはそのまま続ける。
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そんな私たち人間が強くなるには多少人道に背くくらいしないとダメなんですよ」
「もっとやり方はあるはずだ」
「いや、ない!」
クリスの反論をイリエは強く否定した。
「あるはずないんだ! いや、あってはならないんだ! 努力? 才能? 作戦? そんなの、絶対に限界がくる!
だからこそ、改造魔物が人間の希望なんだ!
これ以上優れた方法はないんだ!
なのに、なんで誰も私の正しさをわかってくれないんだ!」
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なぜなら、彼は自分の正しさを盲信していて、それ以外の意見を聞く気などないからだ。
今までクリスと戦った勇者のように。
クリスはイリエから離れた。
この人間と話すよりもやるべきことがあるからだ。
「ああ、そうですね……。化け物と話しても無駄ですね……」
イリエが背中に向かって何か言ったが、クリスは気にも止めなかった。
これからするべきことへの覚悟をするのに手一杯で。
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