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村の危機 1
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ラズとカイザーとエレナが布団を畳んでくれる。
触ったらムズムズしそうなのでサチは飛んで避難する。
みんなで昨日朝食を食べた場所に行くと、村長代理がいた。
「皆さんおはようございます。朝食は食べますか?」
「いえ、部屋で食べたので結構です。ありがとうございます。これから出発しようと思います。寝床を提供してくださりありがとうございました」
ラズが代表して村長代理にお礼を言う。
私は擬態して、翼を出さないようにラズに抱っこされている。
「いえっ、いえっ、こちらこそ皆さんに来ていただいて助けてもらいました。ありがとうございました!」
「それでは、出発します。さようなら」
「はい!いってらっしゃいませ」
村長代理はいい顔でお見送りしてくれた。
村から出て道に立つと、私は収納から車を取り出した。
カイザーが運転するようだ。
ラズに丁寧にチャイルドシートに座らされる。
ベルトを閉めたら、出発だ!
車が静かに走り出す。
まあ、浮いてるからね。
日が高くなると馬車とすれ違ったり、追い越したりする。
カイザーいわく御者と馬が「すっげー驚いてる!」そうだ。
そりゃ驚くね。
地球の乗り物だから。
いや飛んでるから未来の乗り物かな? 多分この世界で1台しか無いだろう。
途中で止まって、『おうち』を出してトイレ休憩と水分補給をする。
急ぐ旅でもないからね。
『おうち』を作ったことにより野糞をしなくてよくなり、3人には感謝された。
そうか、私はおまるだったから地面の下に吸収されていたけど、ラズ達は木の陰でこっそりとしていたものね。
魔物が寄ってきたり、街道に出てきたら、エレナとカイザーがバサリと切る。
聖騎士カッコいい! 魔物の亡き骸は収納にしまう。
冒険者ギルドがあったらそこで売ろう。
私も大きい魔物がいないか索敵する。
うん、大丈夫。
おうちを収納にしまい、また車に乗り走り出す。
能力で窓を少し開けると涼しい風が入ってくる。
夏真っ盛りだからクーラーもつけよう。
「きゃ! 何!? 冷たい風?」
助手席のエレナが驚いてしまったようだ。
「くーりゃーでしゅ。くりゅまのきにょうでしゅ」
あ、通じないけど何かしたってわかればいいや。
「サチ様が? 暑いから嬉しい。ありがとうございます」
「よきよき」
車の機能は使ってなんぼだよね。
車内がひんやりとしてきたので、窓を閉める。
ラズは自動で動く窓に驚いたようだ。
「サチ様は凄いですね」
「くりゅまがしゅごいにょ」
「はぁ」
あ、ラズにも通じなかった。
寂しい。
幼児語って難しいのだ。
「あれ? 何でしょうか? たくさんの女子供が護衛も連れずに歩いています」
運転しているカイザーより先にエレナが人々を発見したようだ。
何かあったのかな?
「かいじゃー、どうしたかきいて」
「わかりました」
人々の近くに車を止めて、聞きに行ってくれる。
10分ほど経ったら戻って来た。
「いやー! 大変でしたよ! 聖騎士だとバレたら女子供に囲まれて「村を助けてくれ」と泣きつかれました。
どうやら、大きな魔物が出て村の男達が戦っているうちに逃げてきたそうです。サチ様、どうしますか?」
そんなの決まっている!
「たしゅけにいきましゅ! むりゃにごーでしゅ!」
「分かりました。サチ様ならそう言うと思いましたよ! それでは飛ばしますね」
カイザーが運転席に座ると車が急加速した。
Gがかかる。
「カイザー! もう少し安全に運転しなさい! 守るべきはサチ様ですよ!」
危険を感じたのかラズがカイザーに注意する。
「悪い悪い。サチ様、大丈夫ですか?」
「だいじょうぶでしゅ」
「もう、村の入り口が見えて来ました! 止めますよ!」
急に止まってガクンとした。
「カイザー!」
ラズが怒っている。
カイザーとエレナが武器を持って車から飛び出して、村に走っていく。
私も行こう。
「りゃず、べりゅとをはじゅしてくだしゃい」
「危ないからダメです。サチ様はラズと一緒にいてください」
それではダメなのだ。
瞬間移動で車の外に出る。
ラズごめんね。
でも力があるのに戦わないのって出来ないんだ。
しかも私が行くって言ったから、戦いに行ったエレナとカイザーを放っておけない。
サチは村の方角を見た。
さあ、行くぞ!
村に飛んで行く。
翼? 大丈夫だよ。
旅の間はずっと神のマントを着てるから。
まあ、子供が飛んでいるのは隠せないけどね。
村から音が聞こえる。
獣の唸り声も! 村人達が危ない!
村の中に入ると、三階建の家くらいありそうなゴリラ? の獣の魔物が村人と畑に植ってただろう、野菜を食べている。
人が! 食べられている!
その残酷な光景にサチは、カッと頭が熱くなる。
エレナとカイザーは魔物の大きさに手を出せないようだ。
魔物に踏まれないように警戒しながら、無事な村人達の誘導をしている。
サチは魔物の首まで飛んで行く。
レーザービームで首を切ろうとしたが、気づかれて暴れられた。
その勢いで村の家が倒壊する。
駄目だ、1発で奴を仕留められる能力じゃなきゃ。
魔物の首にミサイルを当てるイメージをする。
創造で作られたミサイルが勢いよく飛んでいった! 魔物の首が半分吹き飛ばされる!
だが、まだ生きているようだ。
痛みに腕を振り回している!
もう、1発だ!
サチが創造したミサイルを飛ばすと首に当たって魔物の顔が吹き飛んだ!
やった!
やったぞ! 魔物を倒した!
触ったらムズムズしそうなのでサチは飛んで避難する。
みんなで昨日朝食を食べた場所に行くと、村長代理がいた。
「皆さんおはようございます。朝食は食べますか?」
「いえ、部屋で食べたので結構です。ありがとうございます。これから出発しようと思います。寝床を提供してくださりありがとうございました」
ラズが代表して村長代理にお礼を言う。
私は擬態して、翼を出さないようにラズに抱っこされている。
「いえっ、いえっ、こちらこそ皆さんに来ていただいて助けてもらいました。ありがとうございました!」
「それでは、出発します。さようなら」
「はい!いってらっしゃいませ」
村長代理はいい顔でお見送りしてくれた。
村から出て道に立つと、私は収納から車を取り出した。
カイザーが運転するようだ。
ラズに丁寧にチャイルドシートに座らされる。
ベルトを閉めたら、出発だ!
車が静かに走り出す。
まあ、浮いてるからね。
日が高くなると馬車とすれ違ったり、追い越したりする。
カイザーいわく御者と馬が「すっげー驚いてる!」そうだ。
そりゃ驚くね。
地球の乗り物だから。
いや飛んでるから未来の乗り物かな? 多分この世界で1台しか無いだろう。
途中で止まって、『おうち』を出してトイレ休憩と水分補給をする。
急ぐ旅でもないからね。
『おうち』を作ったことにより野糞をしなくてよくなり、3人には感謝された。
そうか、私はおまるだったから地面の下に吸収されていたけど、ラズ達は木の陰でこっそりとしていたものね。
魔物が寄ってきたり、街道に出てきたら、エレナとカイザーがバサリと切る。
聖騎士カッコいい! 魔物の亡き骸は収納にしまう。
冒険者ギルドがあったらそこで売ろう。
私も大きい魔物がいないか索敵する。
うん、大丈夫。
おうちを収納にしまい、また車に乗り走り出す。
能力で窓を少し開けると涼しい風が入ってくる。
夏真っ盛りだからクーラーもつけよう。
「きゃ! 何!? 冷たい風?」
助手席のエレナが驚いてしまったようだ。
「くーりゃーでしゅ。くりゅまのきにょうでしゅ」
あ、通じないけど何かしたってわかればいいや。
「サチ様が? 暑いから嬉しい。ありがとうございます」
「よきよき」
車の機能は使ってなんぼだよね。
車内がひんやりとしてきたので、窓を閉める。
ラズは自動で動く窓に驚いたようだ。
「サチ様は凄いですね」
「くりゅまがしゅごいにょ」
「はぁ」
あ、ラズにも通じなかった。
寂しい。
幼児語って難しいのだ。
「あれ? 何でしょうか? たくさんの女子供が護衛も連れずに歩いています」
運転しているカイザーより先にエレナが人々を発見したようだ。
何かあったのかな?
「かいじゃー、どうしたかきいて」
「わかりました」
人々の近くに車を止めて、聞きに行ってくれる。
10分ほど経ったら戻って来た。
「いやー! 大変でしたよ! 聖騎士だとバレたら女子供に囲まれて「村を助けてくれ」と泣きつかれました。
どうやら、大きな魔物が出て村の男達が戦っているうちに逃げてきたそうです。サチ様、どうしますか?」
そんなの決まっている!
「たしゅけにいきましゅ! むりゃにごーでしゅ!」
「分かりました。サチ様ならそう言うと思いましたよ! それでは飛ばしますね」
カイザーが運転席に座ると車が急加速した。
Gがかかる。
「カイザー! もう少し安全に運転しなさい! 守るべきはサチ様ですよ!」
危険を感じたのかラズがカイザーに注意する。
「悪い悪い。サチ様、大丈夫ですか?」
「だいじょうぶでしゅ」
「もう、村の入り口が見えて来ました! 止めますよ!」
急に止まってガクンとした。
「カイザー!」
ラズが怒っている。
カイザーとエレナが武器を持って車から飛び出して、村に走っていく。
私も行こう。
「りゃず、べりゅとをはじゅしてくだしゃい」
「危ないからダメです。サチ様はラズと一緒にいてください」
それではダメなのだ。
瞬間移動で車の外に出る。
ラズごめんね。
でも力があるのに戦わないのって出来ないんだ。
しかも私が行くって言ったから、戦いに行ったエレナとカイザーを放っておけない。
サチは村の方角を見た。
さあ、行くぞ!
村に飛んで行く。
翼? 大丈夫だよ。
旅の間はずっと神のマントを着てるから。
まあ、子供が飛んでいるのは隠せないけどね。
村から音が聞こえる。
獣の唸り声も! 村人達が危ない!
村の中に入ると、三階建の家くらいありそうなゴリラ? の獣の魔物が村人と畑に植ってただろう、野菜を食べている。
人が! 食べられている!
その残酷な光景にサチは、カッと頭が熱くなる。
エレナとカイザーは魔物の大きさに手を出せないようだ。
魔物に踏まれないように警戒しながら、無事な村人達の誘導をしている。
サチは魔物の首まで飛んで行く。
レーザービームで首を切ろうとしたが、気づかれて暴れられた。
その勢いで村の家が倒壊する。
駄目だ、1発で奴を仕留められる能力じゃなきゃ。
魔物の首にミサイルを当てるイメージをする。
創造で作られたミサイルが勢いよく飛んでいった! 魔物の首が半分吹き飛ばされる!
だが、まだ生きているようだ。
痛みに腕を振り回している!
もう、1発だ!
サチが創造したミサイルを飛ばすと首に当たって魔物の顔が吹き飛んだ!
やった!
やったぞ! 魔物を倒した!
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