5 / 46
5、集団転移事件1
しおりを挟む
それは突然のことだった。
大きな魔力の流れ。
私は鶯学園女子高等部の全校生徒とともに午前中から宿泊研修施設に来ている。
理科の非常勤講師である私がこの行事には参加する予定ではなかったのだか、昨日の夕方になって行事に参加予定だった養護教諭と看護士が体調を壊し、急遽私が参加することになった。
白羽の矢が立ったのは私自身が医師免許を持っているからだ。
体調不良者もなく昼食が終了し、携行用の医療器具と薬の入った鞄を持って研修施設の保健室に向かっている時だった。
「転移、いや召喚ね」
私だって代々除霊や呪術に携わってきた家系の娘だ。
私の得意にしている結界を敷地全体に構築した。
広範囲であるために転移するの防ぐことはできないが転移の時の安全は確保できるだろう。
転移が起きているときに近くにおぞましい悪霊のようなものがいた。
あれらも一緒に転移したようだ。
結界の外であったので私たちには干渉してこなかったのは助かった。
どさくさ紛れに生徒に憑依されてはたまったものではない。
景色が変わった。
転移先はグラウンドのような所だった。
周囲には西洋鎧のようなものを着けた人たちがいる。
彼らが驚きの声を上げている。
地球上の言葉ではないようだ。
他の惑星か次元の異なる異世界か?
魔術師の格好をしたような集団もいる。
簡易鑑定でも魔術師だね。
うーん、転移した直後、鑑定能力が強化されたようだ。
地面には魔法陣が描かれ、その魔法陣に魔力を注いでいたと思われる人たちが周囲で座り込んでいる。
魔力欠乏によって命に影響が出ている人はいないようだ。
私は防御魔法をホールドしながら自己鑑定を行う。
能力が向上している。
ゲームのようなステータス表示された。
地球上ではそんなものはなかったのに・・・・。
先程の周囲の騎士たちの声に反応して翻訳魔法が自動起動しているようだけどこの世界で通じるのだろうか。
まずは私が異能力を持っていることを理解してくれている校長先生のところに行こう。
この状況でに戸惑いながら生徒たちはクラスごとに集まり点呼を取っている。
教師は生徒を守るように周囲を警戒している。
この学校は生徒も教員も優秀だ。
「サオリ先生、彼らと会話をすることはできますか?」
「やってみないと何とも言えません」
「一緒に彼らの近くに行ってもらえますか?」
「はい」
偉そうな一団がいる方へと近づく。
真ん中にいるのはあれは王様?いや皇帝だね。
不敬罪でばっさりなんて嫌だからね。
あちらからも魔法使いの格好をした老人が近づいて来た。
「ようこそ、アクレア帝国へ」
日本語で語りかけてきた。
「日本語がわかるのですか?」
校長先生が訊き返した。
「今までにも勇者召喚を行ってきましたので。しかし今回は女性が多いですね」
「召喚ということですが無理やり私たちをこのような所に連れて来て、これは拉致ですよね。これは犯罪ではないですか。すぐに私たちを返してください」
「いや、それはできません。皆さんには上級悪魔を倒すために戦ってもらいたいのです。異世界の特に日本の皆さんは強い力をもっています」
「彼女らにはそういうことはできません」
その時、急に騒がしくなり神官の格好をした一団が訪れた。
簡易鑑定で大神官となっている男性が偉そうな一団の方へ向かった。
会話を聴いていると翻訳が自動で働いた。
その中で大神官が皇帝に召喚の禁止の神託を伝えたはずだといっている。
今回の召喚に対して神は怒っていられるだろうとも言っている。
両者の口論がしばらく続いた。
結局、神官の主張が通ったようだ。
大神官に叱られていた皇帝は取り巻きとともにどこかに行ってしまった。
その後、私たちは神官と騎士に案内されて用意されていた宿舎に入った。
転移してきたのは生徒476名と教師男性8名女性22名と施設管理関係者男性2名女性6名だった。
研修施設にいた全員が転移してきたようだ。
全体を見たところ、状態異常を起こしている者はいないようだ。
皇帝の横にいた女性が魅了を掛けようとしていたが用意しておいた防御魔法で無効化することができたのはよかった。
大神官様と話し合って宿舎の警備を教師と神殿関係者で行うことにした。
食事も毒などが混ぜられていないように神官が鑑定もしてくれることになった。
私と校長先生は大神官様に呼ばれて応接室のような部屋に通された。
そこには先程の魔術師もいた。
宮廷魔法師長だそうだ。
「先ほどは申し訳ありませんでした。しかしあなたの防御魔法もすごいですね。皇妃様の魅了を無効化するなんて。皇妃様は何故自分の魅了が効かなかったわからなったようですが」
「お分かりでしたか。このことを皇帝や皇妃に話されるのですか?」
「まさか、貴方や大神官様を敵に回したくありません。それでお話しなくてはならないことがありまして、実は私たちは皆さんの送還方法を持っていません」
「それでは帰れないのでしょうか」
「実は今まで各国で勇者や賢者を召喚してきたのですが、上級悪魔を倒せないために送還をしていません。皆さんは神様から禁止されていた召喚によってこちらに来られたので神様から神託をいただいて送還をしたいと思ってます。しばらく時間をください」
「わかりました。大神官様よろしくお願いします」
「明日には・・・・神託が得られると思います」
最後の方で大神官の話し方がぎこちないのが心配だ。
大きな魔力の流れ。
私は鶯学園女子高等部の全校生徒とともに午前中から宿泊研修施設に来ている。
理科の非常勤講師である私がこの行事には参加する予定ではなかったのだか、昨日の夕方になって行事に参加予定だった養護教諭と看護士が体調を壊し、急遽私が参加することになった。
白羽の矢が立ったのは私自身が医師免許を持っているからだ。
体調不良者もなく昼食が終了し、携行用の医療器具と薬の入った鞄を持って研修施設の保健室に向かっている時だった。
「転移、いや召喚ね」
私だって代々除霊や呪術に携わってきた家系の娘だ。
私の得意にしている結界を敷地全体に構築した。
広範囲であるために転移するの防ぐことはできないが転移の時の安全は確保できるだろう。
転移が起きているときに近くにおぞましい悪霊のようなものがいた。
あれらも一緒に転移したようだ。
結界の外であったので私たちには干渉してこなかったのは助かった。
どさくさ紛れに生徒に憑依されてはたまったものではない。
景色が変わった。
転移先はグラウンドのような所だった。
周囲には西洋鎧のようなものを着けた人たちがいる。
彼らが驚きの声を上げている。
地球上の言葉ではないようだ。
他の惑星か次元の異なる異世界か?
魔術師の格好をしたような集団もいる。
簡易鑑定でも魔術師だね。
うーん、転移した直後、鑑定能力が強化されたようだ。
地面には魔法陣が描かれ、その魔法陣に魔力を注いでいたと思われる人たちが周囲で座り込んでいる。
魔力欠乏によって命に影響が出ている人はいないようだ。
私は防御魔法をホールドしながら自己鑑定を行う。
能力が向上している。
ゲームのようなステータス表示された。
地球上ではそんなものはなかったのに・・・・。
先程の周囲の騎士たちの声に反応して翻訳魔法が自動起動しているようだけどこの世界で通じるのだろうか。
まずは私が異能力を持っていることを理解してくれている校長先生のところに行こう。
この状況でに戸惑いながら生徒たちはクラスごとに集まり点呼を取っている。
教師は生徒を守るように周囲を警戒している。
この学校は生徒も教員も優秀だ。
「サオリ先生、彼らと会話をすることはできますか?」
「やってみないと何とも言えません」
「一緒に彼らの近くに行ってもらえますか?」
「はい」
偉そうな一団がいる方へと近づく。
真ん中にいるのはあれは王様?いや皇帝だね。
不敬罪でばっさりなんて嫌だからね。
あちらからも魔法使いの格好をした老人が近づいて来た。
「ようこそ、アクレア帝国へ」
日本語で語りかけてきた。
「日本語がわかるのですか?」
校長先生が訊き返した。
「今までにも勇者召喚を行ってきましたので。しかし今回は女性が多いですね」
「召喚ということですが無理やり私たちをこのような所に連れて来て、これは拉致ですよね。これは犯罪ではないですか。すぐに私たちを返してください」
「いや、それはできません。皆さんには上級悪魔を倒すために戦ってもらいたいのです。異世界の特に日本の皆さんは強い力をもっています」
「彼女らにはそういうことはできません」
その時、急に騒がしくなり神官の格好をした一団が訪れた。
簡易鑑定で大神官となっている男性が偉そうな一団の方へ向かった。
会話を聴いていると翻訳が自動で働いた。
その中で大神官が皇帝に召喚の禁止の神託を伝えたはずだといっている。
今回の召喚に対して神は怒っていられるだろうとも言っている。
両者の口論がしばらく続いた。
結局、神官の主張が通ったようだ。
大神官に叱られていた皇帝は取り巻きとともにどこかに行ってしまった。
その後、私たちは神官と騎士に案内されて用意されていた宿舎に入った。
転移してきたのは生徒476名と教師男性8名女性22名と施設管理関係者男性2名女性6名だった。
研修施設にいた全員が転移してきたようだ。
全体を見たところ、状態異常を起こしている者はいないようだ。
皇帝の横にいた女性が魅了を掛けようとしていたが用意しておいた防御魔法で無効化することができたのはよかった。
大神官様と話し合って宿舎の警備を教師と神殿関係者で行うことにした。
食事も毒などが混ぜられていないように神官が鑑定もしてくれることになった。
私と校長先生は大神官様に呼ばれて応接室のような部屋に通された。
そこには先程の魔術師もいた。
宮廷魔法師長だそうだ。
「先ほどは申し訳ありませんでした。しかしあなたの防御魔法もすごいですね。皇妃様の魅了を無効化するなんて。皇妃様は何故自分の魅了が効かなかったわからなったようですが」
「お分かりでしたか。このことを皇帝や皇妃に話されるのですか?」
「まさか、貴方や大神官様を敵に回したくありません。それでお話しなくてはならないことがありまして、実は私たちは皆さんの送還方法を持っていません」
「それでは帰れないのでしょうか」
「実は今まで各国で勇者や賢者を召喚してきたのですが、上級悪魔を倒せないために送還をしていません。皆さんは神様から禁止されていた召喚によってこちらに来られたので神様から神託をいただいて送還をしたいと思ってます。しばらく時間をください」
「わかりました。大神官様よろしくお願いします」
「明日には・・・・神託が得られると思います」
最後の方で大神官の話し方がぎこちないのが心配だ。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★全31話7時19時更新で、全話予約投稿済みです。
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる