19 / 19
ころころエンピツ
しおりを挟む
唯ちゃんという女の子が通う小学校では、ころころエンピツという占いが流行っていた。
六角形のエンピツのそれぞれの面に数字を振って、出た数字によって運勢を判断する。
例えば1が出たらラッキー、2が出たらまあまあラッキー、3が出たら超ラッキー、4が出たらアンラッキー、5が出たらまあまあアンラッキー、6が出たら超アンラッキーといった占い。
唯ちゃんも学校で友達とよく占って遊んでいたそうだ。ある日、自宅の自分の部屋で宿題をしている最中、集中力が切れて一人でころころエンピツをしていた。
1、4、6、2、1、5、6、2、1……当然だが、いろんな数字が出た。
唯ちゃんのころころエンピツも3が超ラッキーなので、「3が出ますように、3が出ますように、3が出ますように」と念じながら転がす。
ですが、一向に3は出ませんでした。
それどころか4、6、5、5、6、4、5と悪い数字ばかりが出てくるので、余計ムキになってエンピツを転がした。
すると4、5、4、6、6、4、6、6、6、6……6ばかり出るようになってしまった。
なんだか気味が悪くなった唯ちゃんは、台所にいるはずのお母さんのもとへ行こうとしたその時、立ち上がった拍子にエンピツを落としてしまう。落ちたエンピツはころころ床を転がっていった。
拾おうと転がるエンピツを行方を見ていると、何かにぶつかって止まる。
それは誰かの足。家にいる自分以外、お母さんの足ではない。皺だらけで、爪が鳥の鉤爪のように変形した足だ。そして聞いたことのない、しわがれたお婆さんの声で「もう占わないの?」と唯ちゃんに言ってきた。
この時、唯ちゃんはなによりも、知らない人が部屋の中にいることに恐怖して悲鳴を上げた。
するとすぐお母さんは来てくれたものの、部屋の中には唯ちゃんだけ。誰もいなかった。
唯ちゃんは今あったことを話したが、お母さんには夢でも見たのだろうと信じてはくれなかった。
だが、唯ちゃんは実際に足をはっきりと見たし、声もしっかり聞こえた。あれは決して夢ではなく、現実だと、お母さんに信じてもらえなくても唯ちゃんは思った。
それからも学校ではころころエンピツは流行ったが、このことをきっかけに唯ちゃんはエンピツを転がすことはやめた。
占いというものは、神様の言葉を聞く儀式的な行為といった捉え方がある。もしかすると唯ちゃんは、ころころエンピツで神様のような存在を、呼び出していたのかもしれない。
6、超アンラッキーばかりを出す神様。
もしあのまま占いを続けてもらっていたら、唯ちゃんはどうなっていたのだろうか。
六角形のエンピツのそれぞれの面に数字を振って、出た数字によって運勢を判断する。
例えば1が出たらラッキー、2が出たらまあまあラッキー、3が出たら超ラッキー、4が出たらアンラッキー、5が出たらまあまあアンラッキー、6が出たら超アンラッキーといった占い。
唯ちゃんも学校で友達とよく占って遊んでいたそうだ。ある日、自宅の自分の部屋で宿題をしている最中、集中力が切れて一人でころころエンピツをしていた。
1、4、6、2、1、5、6、2、1……当然だが、いろんな数字が出た。
唯ちゃんのころころエンピツも3が超ラッキーなので、「3が出ますように、3が出ますように、3が出ますように」と念じながら転がす。
ですが、一向に3は出ませんでした。
それどころか4、6、5、5、6、4、5と悪い数字ばかりが出てくるので、余計ムキになってエンピツを転がした。
すると4、5、4、6、6、4、6、6、6、6……6ばかり出るようになってしまった。
なんだか気味が悪くなった唯ちゃんは、台所にいるはずのお母さんのもとへ行こうとしたその時、立ち上がった拍子にエンピツを落としてしまう。落ちたエンピツはころころ床を転がっていった。
拾おうと転がるエンピツを行方を見ていると、何かにぶつかって止まる。
それは誰かの足。家にいる自分以外、お母さんの足ではない。皺だらけで、爪が鳥の鉤爪のように変形した足だ。そして聞いたことのない、しわがれたお婆さんの声で「もう占わないの?」と唯ちゃんに言ってきた。
この時、唯ちゃんはなによりも、知らない人が部屋の中にいることに恐怖して悲鳴を上げた。
するとすぐお母さんは来てくれたものの、部屋の中には唯ちゃんだけ。誰もいなかった。
唯ちゃんは今あったことを話したが、お母さんには夢でも見たのだろうと信じてはくれなかった。
だが、唯ちゃんは実際に足をはっきりと見たし、声もしっかり聞こえた。あれは決して夢ではなく、現実だと、お母さんに信じてもらえなくても唯ちゃんは思った。
それからも学校ではころころエンピツは流行ったが、このことをきっかけに唯ちゃんはエンピツを転がすことはやめた。
占いというものは、神様の言葉を聞く儀式的な行為といった捉え方がある。もしかすると唯ちゃんは、ころころエンピツで神様のような存在を、呼び出していたのかもしれない。
6、超アンラッキーばかりを出す神様。
もしあのまま占いを続けてもらっていたら、唯ちゃんはどうなっていたのだろうか。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
洒落にならない怖い話【短編集】
鍵谷端哉
ホラー
その「ゾワッ」は、あなたのすぐ隣にある。
意味が分かると凍りつく話から、理不尽に追い詰められる怪異まで。
隙間時間に読める短編ながら、読後の静寂が怖くなる。 洒落にならない実話風・創作ホラー短編集。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
M性に目覚めた若かりしころの思い出
kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる