ボールペン覚え書き

涼格朱銀

文字の大きさ
31 / 84
低粘度油性ボールペン

トンボ鉛筆 リポータースマート

しおりを挟む
[種別]ノック式多色低粘度油性ボールペン
[ボール径]0.5/0.7mm(全4色 黒、赤、青、緑)
[純正芯]
 BR-CL(0.7mm), BR-CLE(0.5mm) (全長88mm 軸径3.0mm)
[互換芯]
 セーラー 18-1067(全長88mm 軸径3.0mm)
[備考]
 プレフィールのリフィルは長さを調整すれば入る。
 スタイルフィットのリフィルも長さ調整で入るが、若干太いため、填める際にノック部のスプリングに引っかかって破損させる可能性があるため非推奨。

[コメント]
 主要国産メーカーでは最後に登場した、トンボ鉛筆の繰り出す対ジェットストリーム低粘度油性ボールペン。多色ボールペンのみのリリースという点が特殊。2色、3色、4色とあり、軸の形状については全て共通。ボール径は0.7mmと0.5mm。
 名前の「スマート」はトンボの低粘度インクである「スマートインク」から来ており、軸がスマートという意味ではない。つまり、旧来のリポーターは油性インク使用で、リポータースマートは低粘度油性インク使用、ということ。

 このボールペンの特徴は、インクよりは軸のほうにあって、金属クリップ、色ごとに形状の異なるノック(目で確認しなくても目的の色を出せる)、安価な多色軸にしては細めで持ちやすい類に入るグリップと、軸の完成度は他社の追従を許さない上に安い。機能面に限って言えば、変な高級軸を買うくらいなら、これを買って芯を入れ替えた方がよっぽど良かったりする。
 理屈の上では、軸径さえ合えば、長さ調整することでどんなリフィルでも入るのだが、カタログ上では同じ軸径3.0mmでも微妙にサイズが異なることがあり、細すぎて填まらなかったり、太すぎてノック機構のスプリングにリフィルが引っかかり、破損させてしまう可能性があるので注意。私が試した中では、スタイルフィットはスプリングを破損させる可能性があるため非推奨。

 一方、インクについては、あまり滑らかではないアクロボールよりも硬めで、旧油性より少し低粘度といった程度のもの。0.7mmはこれでもなかなか快適だが、0.5mmだと少し抵抗が気になる人も出てくるかと思う。旧油性のカリカリ0.5mmよりはこれでもマシな方とは言えるのだが。
 筆跡は濃くてはっきりしている。この点はアクロボールよりも優れており、ジェットストリームなどと同等となる。ただしその分、裏写りしやすいので、薄い紙に両面使って筆記するには注意を要する。コクヨのキャンパスノートくらいの紙質で、気になる人には気になる程度には筆跡が裏からでも見える。
 また、低粘度と言うわりにさほど低粘度でないこともあり、ダマは普通に生じる。それ以上に問題なのはインクが糸を引くことがある点。ゼブラのスラリもインクの出過ぎ傾向があるが、リポーターはよりこの傾向が強い。かすれは書き始めに若干起きる(これは仕方ない)以外はほとんどない。

 耐水、耐アルコール性能は良好。耐アルコール性能がこの程度ということは、仮に経年劣化で油分と塗料(メーカーでは顔料と言っているが、染料も入っているような気がする)が分離しても、さほど酷いことにはならないだろうとも言えるわけである。ただ、劣化しなくても裏移りしがちなので、薄い紙を両面使う際には適していない。

 画像は耐アルコールの実験結果。他のボールペンの実験と同じく、リヒトラブのツイストリングノートの紙に筆記したものを24時間放置した後、アルコールをつけて軽くこすった結果。
 わずかな滲み(ほとんど気にならない)と、若干の裏抜けがあった。裏抜けの具合はアクロボールやパワータンクよりもやや良好。全く裏抜けしないわけではないが、まともな紙質のノートなら気にならないレベル。



 ライバルとの比較については、基本的にはこの軸を使いたいかどうかの一点にかかってくるように思う。スマートインクの性能は他社の低粘度油性と比べると見るべき点がないが、リポーター軸の純正芯というだけで充分な価値があると考える人もいるだろう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

処理中です...