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第3章 フラン辺境伯領
4アクセサリー工房②
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どれも綺麗だ。
ガイア様は、虫除けが本当に必要そうだよね。あの女体は、怖かった。
私だって、この世界の人に捕まえられたら怖い。
奴隷になんてなりたくない。お揃いのお守りとして早く欲しいな。
ガイア様に好きな人が出来るまでは、好意に甘えてていいよね?
今は、きっと研究の方が大事で大切な人を作る気がないんだろうな。
アクセサリーを見ていたら、また髪飾りのことが気になりはじめた。誰から貰ったのか思い出せないけど、あの、髪飾り……は大切だったはずなんだ。
ガイア様の家になかったら、せめて森までは探しに行きたい。
水中で落としたのなら、諦めるしかない。あの辺には水源がないなら、見つかりそうもないから。
──できる限りは、探そう。
見たら、もっと何かを思い出せそうだから。あの洞窟……連れて行ってくれるかな?
ところで……お揃いって、何を付けたらいいのかよく分からない。
そんなふうに色々考えていたらテリー様が、トレーにキラキラの魔石を持って戻ってきた。
「すごいな。リオ様とか、上位貴族用のレアな奴じゃないのか?」
銀色のメガネを指でクイっと持ち上げ自慢げに笑うこの人も、最初の印象と違う。
「ガイアの恋人用だろう?お前だって稼いでるし。それなら、特別なのにしよう。お前の魔力を詰め込むんだろ?魔術技工士としては、それを目の前でみたい」
切れ長の目、少し冷たい感じだったのに、悪戯好きな少年みたいに2人して笑っている。みんな実験とか研究が好きなんだな。楽しそうで羨ましい。
友人……とか、いなかったなぁ。
───あ。
友人……いなかったんだ。
こんなの、思い出さなくていいのに。
1人ぼっちだったのかな?
「ユラ?」
目の前に、ガイア様の顔がある。
え?もうキスの時間?
「え?キスするの?」
思わず、つぶやく。
「ガイア、オレがいること忘れるなよ?」
あ、2人じゃなかったのに……何言ってんの?
羞恥で、顔が熱くなる。
「ユラ。後でな」頭を撫でられてた。顔を見ることが出来なくなって俯いていたら、立ち上がり目の前にガイア様がきた。
手が伸びてきてそのまま抱き上げられる。
向かい合うと、ふっと優しく笑われて、心臓に悪い。
そのまま、ガイア様膝の上向き合う形でソファに座りなおした。
半分ローブで隠されて肩を引き寄せられると、鼓動が聞こえる位に抱き寄せられた。
何これ……恥ずかしい。
でも、半分隠されてるから平気なのかな?
でも、テリーさんがいるし。
こ、この人……恋人の振りなのにこんなに目立っていいの?テリーさんの前なら大丈夫ってこと?
頭の中が、いっぱいいっぱいになって思わずしがみついた。
「お前達……何見せつけてんだよ」
テ、テリーさんが呆れている。どうしょう?
「病み上がりなのに外に出たがったんだ。つい、俺も叶えてやりたくて連れて来た。無理させたな、ユラ。熱っぽいから、このままでいいよ。テリーのことは、石だと思ってて」
「うわ。うそだろ?ガイアが、おかしい」
テリーさんが、吹き出して笑った。
ええ?
ガイア様がおかしくなったのは、私のせい?
「おかしくないだろ?それだけ、大切なんだ。魔石……見せてくれ。ユラ、寝てしまう前に教えてくれないか?何色が好きなんだ?」
「魔石の色?」
「様呼びは、なしにするけどいいかな?
えっと、ユラちゃん……ありがちでいえば恋人の瞳の色とかかな?でもここの国民は、そんなに色の変化がないから。
最近は、透明感のある石が人気だな」
「恋人の色??透明?」
真っ先に浮かんだのは、青い宝石。
でも、ガイア様は黒。
ガイア様の黒は、深みが違う。青が溶けてて……だから本当に綺麗だと思う。
私が琥珀。琥珀の色が嫌いだったらどうしよう?
「ユラ。俺は、琥珀がいいな。ユラ……俺は真っ黒だから、嫌なら好きな色でいいんだよ。白銀でも、海のような青も綺麗だよ」
海……聞いたことは、ある。
湖とは違うらしいけど、とても広いのだと……誰かから教えてもらったと思う。
青。
髪飾りについていた石。
「ガイア様は青みがかってて私の黒とは違います。深い青……黒に近いような……ガイア様のような魔石が欲しいです」
「それなら、夜空石かな?」
テリーさんが言った。夜空石?なんか、とても綺麗な気がする。
ん?何故か引き寄せられた気がした。気のせいかな?
「バングルとピアスを作ろう。正式な奴は、テリーのオリジナル、出来れば繊細な柄がいい。お前の腕を信じるよ」
「わかった。そうだなピアスは、お互いの瞳の色が良さそうだな。バングルは、ペアのデザインのにしようか?石はどうする?」
「白銀の金属があっただろう?あれに夜空石を琥珀で挟む感じがいいな。ユラのは琥珀のサイドを?夜空石にしたらペアっぽいか?」
「ああ、いいな。石のカットと模様は任せろ。今日とりあえずつける分は、それに近いデザインにしよう。お前の魔力が見れるなんて儲けもんだし。サービスするよ。
オーダー分は、本領発揮してやるから、覚悟しろよ」
「分かった」
2人の会話が、楽しそうに聞こえる。ちょっと楽しみになってきた。
そう思いながら、ガイア様の体温が心地よくて、瞼がくっつきそうになる。
ガイア様の匂い。なんだろうとてもいい匂いがする。
眠い……時間平気かな?
「今日、渡す分を持ってくるから」
そう聞こえた。
ドアが開閉したみたいだから、テリーさんいなくなった?
「ユラ、念のためだ。その後は、寝てていい」
念のため?
優しいキスがふってきた。
ガイア様は、虫除けが本当に必要そうだよね。あの女体は、怖かった。
私だって、この世界の人に捕まえられたら怖い。
奴隷になんてなりたくない。お揃いのお守りとして早く欲しいな。
ガイア様に好きな人が出来るまでは、好意に甘えてていいよね?
今は、きっと研究の方が大事で大切な人を作る気がないんだろうな。
アクセサリーを見ていたら、また髪飾りのことが気になりはじめた。誰から貰ったのか思い出せないけど、あの、髪飾り……は大切だったはずなんだ。
ガイア様の家になかったら、せめて森までは探しに行きたい。
水中で落としたのなら、諦めるしかない。あの辺には水源がないなら、見つかりそうもないから。
──できる限りは、探そう。
見たら、もっと何かを思い出せそうだから。あの洞窟……連れて行ってくれるかな?
ところで……お揃いって、何を付けたらいいのかよく分からない。
そんなふうに色々考えていたらテリー様が、トレーにキラキラの魔石を持って戻ってきた。
「すごいな。リオ様とか、上位貴族用のレアな奴じゃないのか?」
銀色のメガネを指でクイっと持ち上げ自慢げに笑うこの人も、最初の印象と違う。
「ガイアの恋人用だろう?お前だって稼いでるし。それなら、特別なのにしよう。お前の魔力を詰め込むんだろ?魔術技工士としては、それを目の前でみたい」
切れ長の目、少し冷たい感じだったのに、悪戯好きな少年みたいに2人して笑っている。みんな実験とか研究が好きなんだな。楽しそうで羨ましい。
友人……とか、いなかったなぁ。
───あ。
友人……いなかったんだ。
こんなの、思い出さなくていいのに。
1人ぼっちだったのかな?
「ユラ?」
目の前に、ガイア様の顔がある。
え?もうキスの時間?
「え?キスするの?」
思わず、つぶやく。
「ガイア、オレがいること忘れるなよ?」
あ、2人じゃなかったのに……何言ってんの?
羞恥で、顔が熱くなる。
「ユラ。後でな」頭を撫でられてた。顔を見ることが出来なくなって俯いていたら、立ち上がり目の前にガイア様がきた。
手が伸びてきてそのまま抱き上げられる。
向かい合うと、ふっと優しく笑われて、心臓に悪い。
そのまま、ガイア様膝の上向き合う形でソファに座りなおした。
半分ローブで隠されて肩を引き寄せられると、鼓動が聞こえる位に抱き寄せられた。
何これ……恥ずかしい。
でも、半分隠されてるから平気なのかな?
でも、テリーさんがいるし。
こ、この人……恋人の振りなのにこんなに目立っていいの?テリーさんの前なら大丈夫ってこと?
頭の中が、いっぱいいっぱいになって思わずしがみついた。
「お前達……何見せつけてんだよ」
テ、テリーさんが呆れている。どうしょう?
「病み上がりなのに外に出たがったんだ。つい、俺も叶えてやりたくて連れて来た。無理させたな、ユラ。熱っぽいから、このままでいいよ。テリーのことは、石だと思ってて」
「うわ。うそだろ?ガイアが、おかしい」
テリーさんが、吹き出して笑った。
ええ?
ガイア様がおかしくなったのは、私のせい?
「おかしくないだろ?それだけ、大切なんだ。魔石……見せてくれ。ユラ、寝てしまう前に教えてくれないか?何色が好きなんだ?」
「魔石の色?」
「様呼びは、なしにするけどいいかな?
えっと、ユラちゃん……ありがちでいえば恋人の瞳の色とかかな?でもここの国民は、そんなに色の変化がないから。
最近は、透明感のある石が人気だな」
「恋人の色??透明?」
真っ先に浮かんだのは、青い宝石。
でも、ガイア様は黒。
ガイア様の黒は、深みが違う。青が溶けてて……だから本当に綺麗だと思う。
私が琥珀。琥珀の色が嫌いだったらどうしよう?
「ユラ。俺は、琥珀がいいな。ユラ……俺は真っ黒だから、嫌なら好きな色でいいんだよ。白銀でも、海のような青も綺麗だよ」
海……聞いたことは、ある。
湖とは違うらしいけど、とても広いのだと……誰かから教えてもらったと思う。
青。
髪飾りについていた石。
「ガイア様は青みがかってて私の黒とは違います。深い青……黒に近いような……ガイア様のような魔石が欲しいです」
「それなら、夜空石かな?」
テリーさんが言った。夜空石?なんか、とても綺麗な気がする。
ん?何故か引き寄せられた気がした。気のせいかな?
「バングルとピアスを作ろう。正式な奴は、テリーのオリジナル、出来れば繊細な柄がいい。お前の腕を信じるよ」
「わかった。そうだなピアスは、お互いの瞳の色が良さそうだな。バングルは、ペアのデザインのにしようか?石はどうする?」
「白銀の金属があっただろう?あれに夜空石を琥珀で挟む感じがいいな。ユラのは琥珀のサイドを?夜空石にしたらペアっぽいか?」
「ああ、いいな。石のカットと模様は任せろ。今日とりあえずつける分は、それに近いデザインにしよう。お前の魔力が見れるなんて儲けもんだし。サービスするよ。
オーダー分は、本領発揮してやるから、覚悟しろよ」
「分かった」
2人の会話が、楽しそうに聞こえる。ちょっと楽しみになってきた。
そう思いながら、ガイア様の体温が心地よくて、瞼がくっつきそうになる。
ガイア様の匂い。なんだろうとてもいい匂いがする。
眠い……時間平気かな?
「今日、渡す分を持ってくるから」
そう聞こえた。
ドアが開閉したみたいだから、テリーさんいなくなった?
「ユラ、念のためだ。その後は、寝てていい」
念のため?
優しいキスがふってきた。
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