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63 炎上
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炎上とはまさにこれ。デルファイの魔人に対する脅威論が吹き荒れるネットワーク上に、またスケアクロウが現われた。曰く「魔人脅威論を煽っているのは、エリア・トルファンの崑崙財団」「崑崙財団は、デルファイで核兵器を使おうとしている」と。
これにエリア・トルファン在住者が噛み付いた。これは地域差別である、トルファンを貶めようとするデマだ、スケアクロウが馬脚を現した、エリア間憎悪を扇動する意図が明白、等々。その反発は他のエリアを巻き込んで燃え広がり、スケアクロウの正体捜しがトレンドとなった。
世界各地で「スケアクロウの正体」と名指しされた人々がネットワーク上で攻撃され、釈明に追われる事態が続発。著名な情報発信者やマスメディア関係者、芸能人などが毎日のように吊し上げられる。
しかしそんな中、否定も肯定もせず、泰然と沈黙して状況を見守る者が一人。ジュピトル・ジュピトリスである。「スケアクロウの正体はジュピトル・ジュピトリス」という書き込みは、いまや千を超えた。オリンポス財閥傘下企業のネットワーク窓口やコールセンターに、クレームを入れる者の数も急速に増加している。現場からの悲鳴も届いていた。だがジュピトルは沈黙を守った。静かに次の動きを待つ。
「あの坊やは大丈夫なのかい」
ダランガンの教会、その天井の暗闇からぶら下がる巨大な老婆の顔は、ゲッソリとやつれて見えた。礼拝堂の椅子に座る3Jは、見上げもせずにこう言った。
「他人の心配をしている場合か」
「毒ならもう抜けてるさ。ただ歳だからね、完全回復にはチョイと時間がかかる」
3Jはいつものように、感情のこもらぬ抑揚のない声で話す。
「ジュピトルの事なら心配はいらん。あいつにしては、まあまあ良くやっている」
「おや、おまえが褒めるなんて珍しい事もあったもんだ」
「そろそろ一人で考えて動いてもらわねばならんからな」
「親心かい。立場が逆だと思うけどね」
ダラニ・ダラは鼻先で笑った。
「で。おまえはどうする。この先の事が見えてるのかい」
3Jは天井を見上げると、にらみつけるように見つめた。
「俺は予知能力者ではない」
「んなこたあ知ってるよ。それで。何が起こるのかわかってるんだろ?」
小さなため息が聞こえた。3Jはつぶやくように言う。
「そう難しい展開にはならん。問題はタイミングだけだ」
「ああ怖い怖い。おまえを敵に回す連中が気の毒になるねえ。それも自分の知らないうちに勝手に敵に回られて、災難としか言いようがない」
ダラニ・ダラの呆れたような声に、3Jは答えた。
「人は勝手に味方になって、勝手に敵に回る。そういうものだ」
「達観したような事を言うんじゃないよ、まったく可愛げのない小僧だ」
そう言いつつ笑うダラニ・ダラ。3Jは不意に立ち上がる。
「何だい、クリアが戻るまで待たないのかい」
「ダランガンを離れる訳ではない。ガルアムがもうじき着くはずだ。出迎えも要るだろう」
「変なところキッチリしてるんだねえ、おまえは」
「事態が動くまで日数がかかるかも知れん。頼む」
「はいよ。行ってきな」
その言葉を背に、3Jはドアを開けた。外はもう暗かった。
そろそろ夜の九時。世界政府のジェイソン大統領は執務室に戻った。シャワーに入り、身なりを整えて来たのだ。ホログラムを使った三次元通信は、ニオイまでは伝えないはずだが、どうにもイロイロ見透かされるような気がしてならない。手鏡で髪をチェックしながら、大三閥の代表が登場するのを待った。
そして九時ジャスト。丸いテーブルの各席に、三つのホログラムが現われる。
ウラノスとラオ・タオは、言葉を交す前からにらみ合っていた。大統領は動揺した。
「あ、あの、まあ落ち着いて、とにかく落ち着こう、その、何とか」
すると、大統領の正面のマヤウェルが手を挙げた。
「大統領、緊急提案があります」
「ええっ、き、緊急提案?」
大統領の顔には、「何でこんなときに」という気持ちがアリアリと出ていたが、マヤウェルは気にせず続けた。
「今般のデルファイ四魔人のエリア・エージャン出現に鑑み、世界政府からデルファイに調査団を派遣する事を提案いたします」
これにはウラノスもラオ・タオも反応した。
「調査団、だと」
「ほう。それは面白い」
「ちょっと、ちょっと待ってくれないか。世界政府からと言う事は、だね、他のエリアへの説明も必要になってくる訳で」
大統領は困っていた。困っていると言うか、おそらくは面倒臭いのだろう。しかしマヤウェルは笑顔を見せた。
「この大三閥の共同調査隊であれば、どこのエリアも文句は言わないと思いますよ」
「共同だと」ウラノスが言った。「エリア・エージャンにもリソースを割けと言うのか」
マヤウェルは首を振る。
「いいえ、人員はエリア・アマゾンで提供します。言い出しっぺですから。輸送機二機、装輪装甲車五台、兵員三十名までなら出せますので、エージャンは空港を貸して頂ければ結構」
そしてラオ・タオを見る。
「指揮権はエリア・トルファンにお渡しします。アマゾンの部隊にトルファンの部隊を合流させるのも良し、指揮官だけ参加させるのもご自由に。ただし、兵を無意味に危険にさらす命令には従いませんので、そのおつもりで」
ラオ・タオが横目でにらむ。
「随分と気前がいいな。何を企んでいる」
「いま、エリア・トルファンに関する噂がネットワークに流れているのをご存じですか」
マヤウェルは少し真剣な顔になった。
「エリア・トルファンが、デルファイを核兵器の実験場にしようとしている、と」
「ええっ、か、核兵器?」
大統領が素っ頓狂な声を上げる。ウラノスも眉を寄せた。だが。
「噂になど興味はないな。それで、君はそれを信じているのかね」
ラオ・タオは微塵も動揺を見せずに微笑む。マヤウェルも微笑み返す。
「信じる根拠はありませんが、疑う理由もありません。そこで、です。まずは調べてみたいな、と。デルファイを調べて何も出てこなければそれで良し、疑わしい事実が出て来れば、改めて大三閥で協議する方向でどうでしょう」
「これ以上協議して、何になると言うのかね」
「トルファンが核を保有しているかどうかは問題にしません」
マヤウェルの強い視線。
「しかし何を持っているにせよ、使う理由がなければ、それは抑止力以上の物にはなり得ない。そうですよね、ラオ師」
ラオ・タオは無言で見つめている。マヤウェルはウラノスに視線を向けた。
「ウラノス翁はいかがです」
ウラノスは目を閉じた。
「まあ、それで良かろう」
「二対一か」
ラオ・タオは大統領に目を向けた。
「ジェイソン、君はどう思う」
大統領は緊張した。心臓が口から飛び出そうなほどに。普段、この場で自分は数に入っていない。この三人が決めた事に反対など出来ないからだ。決まった事を他のエリアにどう説明するか、それを考える事だけが自分の仕事である。そう思っていた。それがいま、意見を求められている。考えろ、頭を回すんだ、ジェイソン!
「そ、それは」
舌を噛みそうになるのを何とか堪えた。
「それは、やはり、調査はした方が良いのでは」
自分としては考えたつもりだった。だが口にしてから気が付いた。これ、尻馬に乗っただけなんじゃないか。馬鹿にされるんじゃないか。けれどラオ・タオは気にした風もなく、微笑んでうなずいた。
「三対一か、これでは仕方ないな」
そしてマヤウェルを見た。
「トルファンからは兵員二十名と指揮官を出す。それでいいかな」
「了解です。では日程など詳細は後ほど書面で」
マヤウェルは安心したかのような表情を見せた。
三次元通信機を切り、ラオ・タオは立ち上がった。その背後に人の気配。
「本当に協力するの?」
女の声。
「協力するのかい?」
男の声。
振り返ると、そこには風船人形を思わせる――髪型と服装以外はほぼ変わらない――男女が立っている。ラオ・タオは微笑んだ。
「ああ、協力するよ、ママ、パパ。連中に協力して兵をデルファイに送る。そしたら、その兵たちが化け物に襲われるんだよ。化け物を放っておいたら人類全体の脅威になるよね。だからやむを得ず、エリア・トルファンの兵を犠牲にして、血の涙を流しながら核のボタンを押すんだ。結果、エリア・トルファンは世界の救世主になる」
「まあ、この子ったら」
女が言う。
「さすが私たちの息子だ」
男が言う。
ラオ・タオは歓喜の声を上げた。その目を涙で潤ませて。
「見ていて、ママ、パパ。もうすぐだよ。もうすぐ世界が二人にひれ伏すんだ。ジョカとフッキの名の下に、この世界は平定される。真の平和が人類に訪れるのさ」
これにエリア・トルファン在住者が噛み付いた。これは地域差別である、トルファンを貶めようとするデマだ、スケアクロウが馬脚を現した、エリア間憎悪を扇動する意図が明白、等々。その反発は他のエリアを巻き込んで燃え広がり、スケアクロウの正体捜しがトレンドとなった。
世界各地で「スケアクロウの正体」と名指しされた人々がネットワーク上で攻撃され、釈明に追われる事態が続発。著名な情報発信者やマスメディア関係者、芸能人などが毎日のように吊し上げられる。
しかしそんな中、否定も肯定もせず、泰然と沈黙して状況を見守る者が一人。ジュピトル・ジュピトリスである。「スケアクロウの正体はジュピトル・ジュピトリス」という書き込みは、いまや千を超えた。オリンポス財閥傘下企業のネットワーク窓口やコールセンターに、クレームを入れる者の数も急速に増加している。現場からの悲鳴も届いていた。だがジュピトルは沈黙を守った。静かに次の動きを待つ。
「あの坊やは大丈夫なのかい」
ダランガンの教会、その天井の暗闇からぶら下がる巨大な老婆の顔は、ゲッソリとやつれて見えた。礼拝堂の椅子に座る3Jは、見上げもせずにこう言った。
「他人の心配をしている場合か」
「毒ならもう抜けてるさ。ただ歳だからね、完全回復にはチョイと時間がかかる」
3Jはいつものように、感情のこもらぬ抑揚のない声で話す。
「ジュピトルの事なら心配はいらん。あいつにしては、まあまあ良くやっている」
「おや、おまえが褒めるなんて珍しい事もあったもんだ」
「そろそろ一人で考えて動いてもらわねばならんからな」
「親心かい。立場が逆だと思うけどね」
ダラニ・ダラは鼻先で笑った。
「で。おまえはどうする。この先の事が見えてるのかい」
3Jは天井を見上げると、にらみつけるように見つめた。
「俺は予知能力者ではない」
「んなこたあ知ってるよ。それで。何が起こるのかわかってるんだろ?」
小さなため息が聞こえた。3Jはつぶやくように言う。
「そう難しい展開にはならん。問題はタイミングだけだ」
「ああ怖い怖い。おまえを敵に回す連中が気の毒になるねえ。それも自分の知らないうちに勝手に敵に回られて、災難としか言いようがない」
ダラニ・ダラの呆れたような声に、3Jは答えた。
「人は勝手に味方になって、勝手に敵に回る。そういうものだ」
「達観したような事を言うんじゃないよ、まったく可愛げのない小僧だ」
そう言いつつ笑うダラニ・ダラ。3Jは不意に立ち上がる。
「何だい、クリアが戻るまで待たないのかい」
「ダランガンを離れる訳ではない。ガルアムがもうじき着くはずだ。出迎えも要るだろう」
「変なところキッチリしてるんだねえ、おまえは」
「事態が動くまで日数がかかるかも知れん。頼む」
「はいよ。行ってきな」
その言葉を背に、3Jはドアを開けた。外はもう暗かった。
そろそろ夜の九時。世界政府のジェイソン大統領は執務室に戻った。シャワーに入り、身なりを整えて来たのだ。ホログラムを使った三次元通信は、ニオイまでは伝えないはずだが、どうにもイロイロ見透かされるような気がしてならない。手鏡で髪をチェックしながら、大三閥の代表が登場するのを待った。
そして九時ジャスト。丸いテーブルの各席に、三つのホログラムが現われる。
ウラノスとラオ・タオは、言葉を交す前からにらみ合っていた。大統領は動揺した。
「あ、あの、まあ落ち着いて、とにかく落ち着こう、その、何とか」
すると、大統領の正面のマヤウェルが手を挙げた。
「大統領、緊急提案があります」
「ええっ、き、緊急提案?」
大統領の顔には、「何でこんなときに」という気持ちがアリアリと出ていたが、マヤウェルは気にせず続けた。
「今般のデルファイ四魔人のエリア・エージャン出現に鑑み、世界政府からデルファイに調査団を派遣する事を提案いたします」
これにはウラノスもラオ・タオも反応した。
「調査団、だと」
「ほう。それは面白い」
「ちょっと、ちょっと待ってくれないか。世界政府からと言う事は、だね、他のエリアへの説明も必要になってくる訳で」
大統領は困っていた。困っていると言うか、おそらくは面倒臭いのだろう。しかしマヤウェルは笑顔を見せた。
「この大三閥の共同調査隊であれば、どこのエリアも文句は言わないと思いますよ」
「共同だと」ウラノスが言った。「エリア・エージャンにもリソースを割けと言うのか」
マヤウェルは首を振る。
「いいえ、人員はエリア・アマゾンで提供します。言い出しっぺですから。輸送機二機、装輪装甲車五台、兵員三十名までなら出せますので、エージャンは空港を貸して頂ければ結構」
そしてラオ・タオを見る。
「指揮権はエリア・トルファンにお渡しします。アマゾンの部隊にトルファンの部隊を合流させるのも良し、指揮官だけ参加させるのもご自由に。ただし、兵を無意味に危険にさらす命令には従いませんので、そのおつもりで」
ラオ・タオが横目でにらむ。
「随分と気前がいいな。何を企んでいる」
「いま、エリア・トルファンに関する噂がネットワークに流れているのをご存じですか」
マヤウェルは少し真剣な顔になった。
「エリア・トルファンが、デルファイを核兵器の実験場にしようとしている、と」
「ええっ、か、核兵器?」
大統領が素っ頓狂な声を上げる。ウラノスも眉を寄せた。だが。
「噂になど興味はないな。それで、君はそれを信じているのかね」
ラオ・タオは微塵も動揺を見せずに微笑む。マヤウェルも微笑み返す。
「信じる根拠はありませんが、疑う理由もありません。そこで、です。まずは調べてみたいな、と。デルファイを調べて何も出てこなければそれで良し、疑わしい事実が出て来れば、改めて大三閥で協議する方向でどうでしょう」
「これ以上協議して、何になると言うのかね」
「トルファンが核を保有しているかどうかは問題にしません」
マヤウェルの強い視線。
「しかし何を持っているにせよ、使う理由がなければ、それは抑止力以上の物にはなり得ない。そうですよね、ラオ師」
ラオ・タオは無言で見つめている。マヤウェルはウラノスに視線を向けた。
「ウラノス翁はいかがです」
ウラノスは目を閉じた。
「まあ、それで良かろう」
「二対一か」
ラオ・タオは大統領に目を向けた。
「ジェイソン、君はどう思う」
大統領は緊張した。心臓が口から飛び出そうなほどに。普段、この場で自分は数に入っていない。この三人が決めた事に反対など出来ないからだ。決まった事を他のエリアにどう説明するか、それを考える事だけが自分の仕事である。そう思っていた。それがいま、意見を求められている。考えろ、頭を回すんだ、ジェイソン!
「そ、それは」
舌を噛みそうになるのを何とか堪えた。
「それは、やはり、調査はした方が良いのでは」
自分としては考えたつもりだった。だが口にしてから気が付いた。これ、尻馬に乗っただけなんじゃないか。馬鹿にされるんじゃないか。けれどラオ・タオは気にした風もなく、微笑んでうなずいた。
「三対一か、これでは仕方ないな」
そしてマヤウェルを見た。
「トルファンからは兵員二十名と指揮官を出す。それでいいかな」
「了解です。では日程など詳細は後ほど書面で」
マヤウェルは安心したかのような表情を見せた。
三次元通信機を切り、ラオ・タオは立ち上がった。その背後に人の気配。
「本当に協力するの?」
女の声。
「協力するのかい?」
男の声。
振り返ると、そこには風船人形を思わせる――髪型と服装以外はほぼ変わらない――男女が立っている。ラオ・タオは微笑んだ。
「ああ、協力するよ、ママ、パパ。連中に協力して兵をデルファイに送る。そしたら、その兵たちが化け物に襲われるんだよ。化け物を放っておいたら人類全体の脅威になるよね。だからやむを得ず、エリア・トルファンの兵を犠牲にして、血の涙を流しながら核のボタンを押すんだ。結果、エリア・トルファンは世界の救世主になる」
「まあ、この子ったら」
女が言う。
「さすが私たちの息子だ」
男が言う。
ラオ・タオは歓喜の声を上げた。その目を涙で潤ませて。
「見ていて、ママ、パパ。もうすぐだよ。もうすぐ世界が二人にひれ伏すんだ。ジョカとフッキの名の下に、この世界は平定される。真の平和が人類に訪れるのさ」
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