22 / 27
掌握完了
しおりを挟む
「できんものはできんよ、教えられんものは教えられん。銃を突き付けても無理なものは無理だ。ここは只の工場じゃない、あんたらもそれを知っててここに来たんだろう、だったら私の言ってる事もわかるはずだ」
ウズラ工場長はまくし立てた。責任感なのか、それともプライドなのか、とにかく銃を持った相手に対しても怯むことなく、操作盤については頑として説明を拒んだ。
「これでは話になりませんねえ」
ウミガラス隊長は残念そうにつぶやくと、操作盤の中央、モニタ画面の横にある受話器を持ち上げた。受話器の下にはいくつかのボタンがあり、そのうちの一つ、「外線」と書かれたボタンを押す。
「ここで一人で頑張っていても仕方ないでしょう、どうです、上の判断を仰いでみては」
そう言いながらプッシュボタンを押した。
「上の判断?」
ウズラ工場長は少なからず動揺した。ウミガラスは電話の向こうに話しかけた。
「ああ、私だ。そちらの状況は。そうか、了解した。そちらで誰か電話に出られる方はいらっしゃるかね。おお、それは有難い。代わってくれたまえ」
するとウミガラス隊長は工場長に受話器を差し出した。
「さ、お話しください」
ウズラ工場長は、箱の中の蛇でもつかむかの様な顔で受け取ると、受話器を耳に当てた。
「もしもし……えっ! と、とき代様でいらっしゃいますか!」
海軍航空隊のミサゴ部隊が急襲したのは、小国の屋敷だった。見張りのレグホン達は苦もなく倒され、使用人たちは逃げ惑うばかり、床に就いていた小国定子と看病中のとき代の身柄が確保されるまでは、わずか数分の出来事、警察を呼ぶ間もなかった。
ミサゴ隊長は事前の打ち合わせ通り、小国とき代を電話のある部屋で待機させた。できれば小国定子が電話に出られれば最善なのだが、無理ならば仕方ない。やがてかかって来たウミガラスからの電話にとき代を出させると、ミサゴ隊長は地下に向かった。
地下では軍本部の技術研究所から来た小さなアマツバメたちが忙しそうに飛び回っている。曲がりくねった長い廊下の先に、大型のコンピュータがあった。オープンリールの磁気テープがカタカタと小刻みに回り、穴の開いた紙テープを延々と吐き出している。
「凄いなこりゃ」
ミサゴ隊長は思わずつぶやいた。
「凄いですね、個人の屋敷に置いておくような代物じゃない」
紙テープの情報をを読んでいるアマツバメが下を向きながら言った。ミサゴ隊長はその足元をのぞき込んで見たが、とにかく沢山の穴が開いている事以外、さっぱり理解不能だった。
「使えそう……なのか」
「今は例の工場に関する情報を読み出しています。今日中に終われば、なんとかですね。他の情報を分析するのは、いつまでかかる事やら」
「ふうん、大変そうだが、それでもこういうのを使うというのは便利なのかね」
「コンピュータなら軍でも使ってるじゃないですか」
「そうだな、我々が直接使っている訳ではないが」
「いずれみんなが使うようになりますよ。使い方さえわかれば便利な物ですから」
「だと良いがね。まあ、とにかく頑張ってくれ」
「了解しました」
アマツバメは笑顔を返した。
「反応が消えた」
『彼』が声を上げた。発信機からの信号が途絶えたのである。夢一郎が尋ねた。
「まさか、電池切れ?」
「いや、そんなはずはない。場所を考えれば、深い洞窟か何かに入り込んだのだろう」
「座標はわかりますか。軍が調べます」
シャモがすかさず声をかけた。
ダチョウのソファの内線電話が鳴る。
「私だ」
コウテイペンギンとオオワシがのぞき込む。
「うむ、わかった。直ちに全軍に通達」
受話器を置くのを待って、コウテイペンギンがたずねた。
「何が起きたんだい」
「例の犬の発信機の反応が途絶えた。だが座標はわかっている。該当地域には立入禁止の洞窟があるらしい」
「ハヤブサを偵察に向かわせる」
オオワシは慌てて蹴り倒したソファを戻し、内線電話を取った。と、同時にコウテイペンギンの内線電話が鳴った。
「はいもしもし。ふむふむ、おお、そうか、よくやった、当面は現状を維持だ、以上」
コウテイペンギンはニンマリと笑った。
「小国の工場だけど、コントロールを完全に握ったよ」
タンチョウは眼を閉じ、両翼を合わせ、時折ハッ、ハッと強く息を吐き、体全体を揺らせ震わせながら、強く念じている。
「もう少し、もう少しです」
「タンチョウ様」
カッコウは気が気ではない様子で、立ったり座ったりオロオロしている。タンチョウはカッと目を見開いた。
「見えた!」
「た、タンチョウ様」
「見えました。神様の居場所が、いまハッキリわかりました」
「ああ、では成功なのですね」
「何が成功なの」
庵の入口に、カラスコンビが立っていた。
「コロちゃんはどうしたの」
突然現れた二人にタンチョウとカッコウは驚いたが、
「喜びなさい、神様の居場所がわかったのよ」
タンチョウはまず自分達の成果を誇示した。この成果の前では、前後の多少の問題など全て許されるであろう、それくらい大きな成果だった。その筈だった。しかし。
「それがどうしたの」
「だからコロちゃんを渡したの」
カッコウが慌てて割って入った。
「大事の前の小事だろう!」
「その通り、確かにコロちゃんには少し危険な目に遭ってもらいました。でも相手の自由にはさせません。こちらに取り返す方法も考えているのです」
タンチョウの言葉に、しかしカラスコンビの声は冷たかった。
「そのために軍を巻き込んだんですもんねー」
「もーきんや皆を巻き込んだんですもんねー」
タンチョウにはカラスコンビの言動が理解できなかった。何を怒っているのだろう、何が不満なのだろう。
「何故わからないの、やっとよ、やっと雉野真雉から神様を取り戻せるのよ」
けれどカラスは言った。
「それは天の眼の意志ではない」
「そもそも神様は誰の物でもない」
「何を言うの、雉野真雉の暴走を阻み、あの男が私物化した神様を取り返す事こそ、天の眼の崇高なる使命ではありませんか」
「そうだそうだ、おまえら失敬だぞタンチョウ様に向かっ……」
カッコウの威勢のいい言葉は、しかし最後まで口に出す事は叶わなかった。突然卒倒してしまったのである。
「調子に乗りすぎちゃいましたねー」
「やりすぎちゃいましたねー」
残念そうに笑うカラスコンビを見て、タンチョウは思わず飛び退った。
「あ、あなた達、何をしているのか自分でわかっているの」
「タンチョウ様は有能なのに理解力が低すぎる」
「霊力は高いのに霊的水準が低すぎる」
タンチョウは翼を広げた。そして輝きだした。眩い虹色に、そう、警察庁長官を入院させた、あの時の美しい姿を見せているのだ。
「おまえたちは危険です、排除します」
目にもとまらぬ速さで、タンチョウのクチバシから光の針が、カラスコンビそれぞれの眉間に打ち込まれる。だが。
「な、何故」
目を丸くするタンチョウに向かって、カラスの二人は平然と前に出た。
「こういうのは効かないから」
「僕らには効かないから」
カラスコンビはゆっくりと近づいて来る。タンチョウは思わず背を向けて逃げ出した。
「いや、やめて」
「さようなら」
「ハイさようなら」
タンチョウも泡を吹き、音を立てて卒倒した。
ウズラ工場長はまくし立てた。責任感なのか、それともプライドなのか、とにかく銃を持った相手に対しても怯むことなく、操作盤については頑として説明を拒んだ。
「これでは話になりませんねえ」
ウミガラス隊長は残念そうにつぶやくと、操作盤の中央、モニタ画面の横にある受話器を持ち上げた。受話器の下にはいくつかのボタンがあり、そのうちの一つ、「外線」と書かれたボタンを押す。
「ここで一人で頑張っていても仕方ないでしょう、どうです、上の判断を仰いでみては」
そう言いながらプッシュボタンを押した。
「上の判断?」
ウズラ工場長は少なからず動揺した。ウミガラスは電話の向こうに話しかけた。
「ああ、私だ。そちらの状況は。そうか、了解した。そちらで誰か電話に出られる方はいらっしゃるかね。おお、それは有難い。代わってくれたまえ」
するとウミガラス隊長は工場長に受話器を差し出した。
「さ、お話しください」
ウズラ工場長は、箱の中の蛇でもつかむかの様な顔で受け取ると、受話器を耳に当てた。
「もしもし……えっ! と、とき代様でいらっしゃいますか!」
海軍航空隊のミサゴ部隊が急襲したのは、小国の屋敷だった。見張りのレグホン達は苦もなく倒され、使用人たちは逃げ惑うばかり、床に就いていた小国定子と看病中のとき代の身柄が確保されるまでは、わずか数分の出来事、警察を呼ぶ間もなかった。
ミサゴ隊長は事前の打ち合わせ通り、小国とき代を電話のある部屋で待機させた。できれば小国定子が電話に出られれば最善なのだが、無理ならば仕方ない。やがてかかって来たウミガラスからの電話にとき代を出させると、ミサゴ隊長は地下に向かった。
地下では軍本部の技術研究所から来た小さなアマツバメたちが忙しそうに飛び回っている。曲がりくねった長い廊下の先に、大型のコンピュータがあった。オープンリールの磁気テープがカタカタと小刻みに回り、穴の開いた紙テープを延々と吐き出している。
「凄いなこりゃ」
ミサゴ隊長は思わずつぶやいた。
「凄いですね、個人の屋敷に置いておくような代物じゃない」
紙テープの情報をを読んでいるアマツバメが下を向きながら言った。ミサゴ隊長はその足元をのぞき込んで見たが、とにかく沢山の穴が開いている事以外、さっぱり理解不能だった。
「使えそう……なのか」
「今は例の工場に関する情報を読み出しています。今日中に終われば、なんとかですね。他の情報を分析するのは、いつまでかかる事やら」
「ふうん、大変そうだが、それでもこういうのを使うというのは便利なのかね」
「コンピュータなら軍でも使ってるじゃないですか」
「そうだな、我々が直接使っている訳ではないが」
「いずれみんなが使うようになりますよ。使い方さえわかれば便利な物ですから」
「だと良いがね。まあ、とにかく頑張ってくれ」
「了解しました」
アマツバメは笑顔を返した。
「反応が消えた」
『彼』が声を上げた。発信機からの信号が途絶えたのである。夢一郎が尋ねた。
「まさか、電池切れ?」
「いや、そんなはずはない。場所を考えれば、深い洞窟か何かに入り込んだのだろう」
「座標はわかりますか。軍が調べます」
シャモがすかさず声をかけた。
ダチョウのソファの内線電話が鳴る。
「私だ」
コウテイペンギンとオオワシがのぞき込む。
「うむ、わかった。直ちに全軍に通達」
受話器を置くのを待って、コウテイペンギンがたずねた。
「何が起きたんだい」
「例の犬の発信機の反応が途絶えた。だが座標はわかっている。該当地域には立入禁止の洞窟があるらしい」
「ハヤブサを偵察に向かわせる」
オオワシは慌てて蹴り倒したソファを戻し、内線電話を取った。と、同時にコウテイペンギンの内線電話が鳴った。
「はいもしもし。ふむふむ、おお、そうか、よくやった、当面は現状を維持だ、以上」
コウテイペンギンはニンマリと笑った。
「小国の工場だけど、コントロールを完全に握ったよ」
タンチョウは眼を閉じ、両翼を合わせ、時折ハッ、ハッと強く息を吐き、体全体を揺らせ震わせながら、強く念じている。
「もう少し、もう少しです」
「タンチョウ様」
カッコウは気が気ではない様子で、立ったり座ったりオロオロしている。タンチョウはカッと目を見開いた。
「見えた!」
「た、タンチョウ様」
「見えました。神様の居場所が、いまハッキリわかりました」
「ああ、では成功なのですね」
「何が成功なの」
庵の入口に、カラスコンビが立っていた。
「コロちゃんはどうしたの」
突然現れた二人にタンチョウとカッコウは驚いたが、
「喜びなさい、神様の居場所がわかったのよ」
タンチョウはまず自分達の成果を誇示した。この成果の前では、前後の多少の問題など全て許されるであろう、それくらい大きな成果だった。その筈だった。しかし。
「それがどうしたの」
「だからコロちゃんを渡したの」
カッコウが慌てて割って入った。
「大事の前の小事だろう!」
「その通り、確かにコロちゃんには少し危険な目に遭ってもらいました。でも相手の自由にはさせません。こちらに取り返す方法も考えているのです」
タンチョウの言葉に、しかしカラスコンビの声は冷たかった。
「そのために軍を巻き込んだんですもんねー」
「もーきんや皆を巻き込んだんですもんねー」
タンチョウにはカラスコンビの言動が理解できなかった。何を怒っているのだろう、何が不満なのだろう。
「何故わからないの、やっとよ、やっと雉野真雉から神様を取り戻せるのよ」
けれどカラスは言った。
「それは天の眼の意志ではない」
「そもそも神様は誰の物でもない」
「何を言うの、雉野真雉の暴走を阻み、あの男が私物化した神様を取り返す事こそ、天の眼の崇高なる使命ではありませんか」
「そうだそうだ、おまえら失敬だぞタンチョウ様に向かっ……」
カッコウの威勢のいい言葉は、しかし最後まで口に出す事は叶わなかった。突然卒倒してしまったのである。
「調子に乗りすぎちゃいましたねー」
「やりすぎちゃいましたねー」
残念そうに笑うカラスコンビを見て、タンチョウは思わず飛び退った。
「あ、あなた達、何をしているのか自分でわかっているの」
「タンチョウ様は有能なのに理解力が低すぎる」
「霊力は高いのに霊的水準が低すぎる」
タンチョウは翼を広げた。そして輝きだした。眩い虹色に、そう、警察庁長官を入院させた、あの時の美しい姿を見せているのだ。
「おまえたちは危険です、排除します」
目にもとまらぬ速さで、タンチョウのクチバシから光の針が、カラスコンビそれぞれの眉間に打ち込まれる。だが。
「な、何故」
目を丸くするタンチョウに向かって、カラスの二人は平然と前に出た。
「こういうのは効かないから」
「僕らには効かないから」
カラスコンビはゆっくりと近づいて来る。タンチョウは思わず背を向けて逃げ出した。
「いや、やめて」
「さようなら」
「ハイさようなら」
タンチョウも泡を吹き、音を立てて卒倒した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる