獣結士

.レグルス.

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2ギルド

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「体質欄に…気の放出異常とありますが段階はいくつかお聞きしても?」
(放出異常ではなく必要な量を回復しようとしているだけなのだが…)

「はい。
3段階中3ですね
常に低級と中級両方身につけて定期的に交換する必要があります」

1段階
低品質の氣蓄石で吸収すれば抑えることができる
水属性であればコップに水を溜めるだけでも対処できる
睡眠以外ではほとんど問題は起こらない
2段階
低品質の氣蓄石を複数常に身につけて吸収させる必要がある
氣石を使用しない場合は気術を2、3時間での定期的使用で解決できる
3段階
低品質の氣蓄石だと焼石に水ほぼ効果はない
中級以上の氣蓄石が必要
過剰回復量によりさらに段階が分けられる
ほぼ常に放出しないといけない


「…3⁉︎
今の気量はどのくらいですか⁉︎
体調は大丈夫なんですか⁉︎」

驚くのも無理はない
低級の氣蓄石の自然吸収だと追いつかないので気操でコントロールし石に注入する必要があるのだ


「量は3分の2程です。特に体調は問題ないです。」


「ギルド登録は早いと12歳から生活のためや経験のために登録する子も多いのですが…
森谷さんの登録が遅い理由は体質だったんですね。がんばられましたね」

ただ心配そうな顔をしている
段階を伝えずとも過剰症だと言うとコントロールの訓練が必要になるから登録が遅くなった理由だと思ってくれたようだ

…特にそういう理由で今登録するわけでは無いが、納得してくれたのなら好都合だ
このままにしておこう

「実は私の弟は那由汰さんと逆の気枯れなので苦労はよくわかります。」

「そうだったのですねではサナスの葉を常時噛んでいるのですか?」

「よくご存知ですね!ステージ2なので常時ではないのですが噛む時間には気を張っています。なので気飽和型のことも知っている方だと思うので気兼ねなく頼ってくださいね!」

「サナスの葉は少しスッとする味ですよね
他にセーナの花も同じく気を吸収する性質がありますよね俺も気蓄石に気を吸収させすぎた時に使います。良かったらこれセーナの花の蜜で作った雨ですこれはアウラの森で採取した花なので市販のものよりも効果が高いですので使ってみてください。」
腰につけた2つの四角いバッグのうち右側から袋に入った飴を取り出す

「そんな!貴重なアウラの森のセーナの蜜で作ったものを頂くわけにはいきません!」

「大丈夫ですこれは自分で作ったものですしまだたくさんありますから。
これから色々助けてもらう予定ですのでそれもかねてということで。」

腰のバッグからさらに2袋飴を出してみせた
この大きさのバッグから3袋も入らないサイズだがこれは収納量が倍以上入るものである
もう一つの大きめのカバンは5倍以上入りさらに重さも軽減されるというカバンだ


「わかりました!精一杯頑張って良い依頼を探しておきます!こちらはありがたく頂きますが次からは指名依頼とさせていただきます!」

「普段使っているサナスの葉と市販のセーナの蜜を貰えればそれで飴をつくって持ってきます。能力的にはアウラの森で採取したセーナの花の蜜には劣りますがサナスの葉を噛むよりも時間が稼げますので夜も寝やすくなりますしね」

「ありがとうございます弟のことをそこまで考えてくださって!」

「いえ似た病気で苦しんでいるので
ステージ2だとサナスの葉だけだと夜睡眠を削らないといけないしセーナの花の蜜は市販のものでもあまり量が多く買えないですからね」

「申し遅れましたがライア・レイナットと申します今後ともよろしくお願いします。」
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