55 / 71
55. ソフィアに会うラミア娘達
しおりを挟む
(アイ視点)
人間の国の兵隊に襲われていた村を助けた夜、私は眠れなかった。目を瞑ると私のファイヤーボールを浴びて焼け死んだ兵士の叫び声がどこからか聞こえて来る気がする。あの苦痛に歪んだ顔...。私のことを恨んで死んでいったのだろうな...。
「アイ...」
と耳元でささやかれ、思わず「ヒッ」と言って跳び起きた。声を掛けて来たのはサラだ。
「なんだサラか、驚かさないでよ。」
「何だか怖くて眠れないの。お願いだから少し付き合ってよ。」
「サラもか、でもカンナやケイトさんがいるから静かにね。ちょっと外に出ましょうか?」
私はサラを誘い、カンナとケイトさんを起さない様にそっとテントの外に出た。今夜は満月で、月明かりで結構明るい。少し離れたところにある護衛の兵士さん達のテントの近くで小さな焚火が燃えており、兵士さんがふたり火の傍に座っている。交代で見張りをしてくれているのだ。
「ケイトさんの言っていたとおり、いい経験じゃなかったわね。」
とサラが言う。敵兵を殺したことを言っているのだろう。今日の戦いではサラもひとり殺している。
「そうね。でも仕方なかったと思う。もう一度同じことが起きたら、やっぱり戦うわ。」
「アイは強いなあ...。」
「強くは無いわよ。実はサラと同じで私も眠れなかったの。ケイトさんみたいになるにはまだまだね。」
「おじょうさんがた、どうかしましたか?」
と焚火の傍から兵士さんのひとりが話しかけて来た。マルクさんだ。マルクさん達も長い間一緒に旅をしている間に、すこし魔族語が話せる様になった。
「眠れなくて。」
とサラが答えると、マルクさんは納得した様に頷いた。
「それがふつうですよ。おれたちも、さいしょはそうでした。」
「私達も座って良いですか?」
と私が尋ねると、「もちろん」と返って来たので、サラと一緒に焚火の傍にすわる。マルクさんと一緒に見張りをしているカーリさんが、焚き木を少し放り込んで火を大きくしてくれる。
「今日は村人達の治療をありがとう。何人もの村人が命を救われたと聞いたよ。」
とカーリさんが言う。カーリさんは兵士さんの中で一番魔族語が上手になった。その理由はサラと仲が良いからと確信している。
「あれはケイトさんが渡してくれた回復薬のお陰よ。私達の回復魔法では限界があるもの。ケイトさんは不思議な人ね。ソフィア様のお作りになった回復薬をもっているなんて。」
とサラが言うと、マルクさんが口を開いた。
「ソフィアさまは、けいとさんが、ぼうけんしゃだったとき。なかまだったんです。おれも、いちどだけ、いっしょに、たびをしたことが、あります。」
なんとマルクさんは、もともとケイトさんと知り合いだったとは知っていたが、ソフィア様とも面識があったとは驚いた。それにしても、ソフィア様が精霊王様が住む森の深奥を出られてから、王都に来られるまで何をされていたのかは謎だと言う噂だったけど、ケイトさんと一緒にお暮しになっていたとは。なんとも驚くことばかりだ。だが本当の驚きはこの後にやって来たのだった。
それから何日も旅は続き、私達は漸く谷底の道が見えるところまでやって来た。谷底の道に近づくと沢山のエルフの兵士達とすれ違う。これから人間の国との戦いに出向くのだろう。少数だがラミア族の兵士も混じっている。私たちが馬車の窓から手を振ると、エルフの兵士もラミアの兵士も嬉しそうに手を振り返してくれる。この人達が無事に帰って来ますようにと祈る。その内、ラミアの兵士のひとりが、
「今、谷底の道の出口にソフィア様がいらっしゃる。急げばお顔を拝見できるかもしれないぞ。ドラゴンを従えておられるから驚くなよ。」
と教えてくれた。ソフィア様のお姿を見ることができる! 戦場に出向く兵士達を見送りに来られたのだろうか? もちろん、私達は谷底の道に急いだ。そして、先ほどのラミアの兵士が教えてくれた通り、谷底の道の入り口には、巨大なドラゴンの姿と、その横に立つ金髪の人間の女性の姿が見えた。タイミング良く、ソフィア様のお顔が見えるところまで来た時は、ちょうどエルフの兵士の最後のひとりが谷底の道から出たところだった。
「ケイトさんはソフィア様とお知り合いなんですよね。私、ご挨拶したいです。紹介してもらえませんか?」
と思わずケイトさんに尋ねた。こんなチャンスは2度と無いだろう。すぐにサラとカンナが「私も」と言って来る。ケイトさんはちょっと考えていたが、笑顔で、
「いいわよ、私もソフィア様と話がしたいしね。」
と言ってくれた。
私達は馬車を開けた場所に止めた。馬車に乗ったまま女王様に近づくなんて失礼極まりない。それから護衛の兵士さん達には馬車の傍で待ってもらって私達とケイトさんだけで、ソフィア様の方に近づく。兵士さん達を残したのはソフィア様に警戒されないためだ。
だが、そんな配慮は不要だった様だ。ソフィア様は私達の方をご覧になったと思ったら、驚いた顔で、こちらに向かって駆けて来る。何? 何? 私達何か失礼なことをしたのだろうか? とドギマギしたが、ソフィア様はそのまま、
「ケイトさーん!」
と叫んで、満面の笑みでケイトさんに抱き付いた。知り合いだとは聞いていたが、想像以上に親しい様だ。ケイトさんの後で、私達はあわてて身体を低くして頭を下げた。
「ケイトさん、こんなところで会えるなんて夢の様です。直轄領で通訳の仕事をしていると村長さんから聞いていたので心配していたんですよ。無事でよかったです。」
と笑顔でケイトさんに告げるソフィア様。本当に嬉しそうだ。
「ソフィアこそ、女王様になったと聞いた時は驚いたわよ。それに子供が生まれたそうね、おめでとう!」
「ありがとうございます。サマルという名です。カラシンさんが名付けてくれました。」
「まあ、院長先生と同じ名前ね。」
「ええ、カラシンさんの尊敬する先生らしいです。」
「確かに良い先生だったわ。私達孤児のことを真剣に考えてくれていた。でも院長先生もまさか自分の名前が王子様に付けられるとは夢にも考えてなかったでしょうね。」
「王子様ですか?」
「そうよ、女王であるソフィアの子供なのだから当然じゃない。」
「そうか、そうですよね。まだ実感がなくて...。」
「まあ、急だったから無理はないけどね。それより、カラシンは元気にしてる?」
ケイトさん、ソフィア様だけでなく王配のカラシン様まで呼び捨てだよ...。
「ええ、でも...。」
「分かってる。今は将軍として直轄領の城に居るのよね。」
「そうなんです。私、心配で...。」
と言いかけたソフィア様は、私達が頭を下げているのに気付いたのだろう。慌てた様に言った。
「御免なさい。皆さん頭を上げて下さい。ケイトさんと一緒に身分証の発行に回って下さっていたラミア族の方達ですよね。」
「ラミア族のアイと申します。女王様にお声を掛けていただけるとは、光栄の至りでございます。」
「サラです。」
「カンナと申します。」
とサラとカンナも名前を述べる。
「とても優秀な子達よ、おかげで楽しく仕事ができたわ。戦争のために中断するのが残念だった。あと少しで任務完了だったからね。」
とケイトさんが口を添えてくれる。
「まあ、そうなんですね。アイさん、サラさん、カンナさん、身分証発行の仕事をしてくれてありがとうございました。そして、御免なさい。中断になったのは戦争をすると決めた私の責任です。」
「ソフィア様、とんでもありません。マルシ様を殺されて戦いにならない方がおかしいです。私達も兵士さん達と一緒に戦いたいくらいです。」
「アイさん、ありがとう。そう言ってくれると嬉しいです。」
「それでソフィアは兵士を見送るためにここに来たの? 護衛もいない様だけど。」
とケイトさんが尋ねる。私も不思議に思っていた。いくらドラゴンが居るとは言え女王がたったひとりなんて考えられない。
「やはりバレちゃいましたか。実は...。」
とソフィア様が話した内容は大変なものだった。谷底の道の上の崖の崩落。それを起したドラゴンとも対等に戦う謎の敵。
「それは調べないといけないわね。ひょっとしたら人間の国の新兵器かもしれない。そのとんでもない威力からして、放って置いたら戦局を左右するかも。」
とケイトさんが言う。確かにその通りだ。これは私達の出番かもしれない。
「ソフィア様、その敵の死体があるのはこの近くなのですよね。この件は私達に任せていただけませんか? 人間や魔族がそれだけの威力の魔法を使えるとは思えません。きっと何かの魔道具を使ったのです。魔道具なら私達ラミアの得意分野です、調べれば何か分かるかもしれません。」
「それなら私も一緒に行きます。まだ他にも敵がいるかもしれませんから。」
「ソフィア!!! あなたはまだ自分の立場が分かっていないのね。あなたは女王なのよ、あなたに何かあったら魔族の国は大変なことになるの。それなのに、あなたはたったひとりでドラゴンに乗って飛んできた。今頃王都は大騒ぎになっているわ。あなたは直ぐに王都に返りなさい。危険だったらなおさらあなたは来てはいけないの。分かった?」
「ひゃぃ、ごめんなさい。」
せ、説教した。ケイトさん、ソフィア様に説教したよ。完全に上から目線だ、不敬罪に問われるよ。でも、ソフィア様は素直に謝っているし...。
その後のケイトさん主導の話し合いで、ソフィア様はドラゴンに乗ってただちに王都にお戻りになり、敵の死体は私達が調査すること、念の為にマルクさん達だけでなく、谷底の道を警護しているオーガの兵士3人に同行してもらうことが決まった。いや、決まったというよりケイトさんが決めた。完全にソフィア様よりケイトさんの方が立場が上だ。私はとんでもない人と知り合いになってしまったのかもしれない...。
人間の国の兵隊に襲われていた村を助けた夜、私は眠れなかった。目を瞑ると私のファイヤーボールを浴びて焼け死んだ兵士の叫び声がどこからか聞こえて来る気がする。あの苦痛に歪んだ顔...。私のことを恨んで死んでいったのだろうな...。
「アイ...」
と耳元でささやかれ、思わず「ヒッ」と言って跳び起きた。声を掛けて来たのはサラだ。
「なんだサラか、驚かさないでよ。」
「何だか怖くて眠れないの。お願いだから少し付き合ってよ。」
「サラもか、でもカンナやケイトさんがいるから静かにね。ちょっと外に出ましょうか?」
私はサラを誘い、カンナとケイトさんを起さない様にそっとテントの外に出た。今夜は満月で、月明かりで結構明るい。少し離れたところにある護衛の兵士さん達のテントの近くで小さな焚火が燃えており、兵士さんがふたり火の傍に座っている。交代で見張りをしてくれているのだ。
「ケイトさんの言っていたとおり、いい経験じゃなかったわね。」
とサラが言う。敵兵を殺したことを言っているのだろう。今日の戦いではサラもひとり殺している。
「そうね。でも仕方なかったと思う。もう一度同じことが起きたら、やっぱり戦うわ。」
「アイは強いなあ...。」
「強くは無いわよ。実はサラと同じで私も眠れなかったの。ケイトさんみたいになるにはまだまだね。」
「おじょうさんがた、どうかしましたか?」
と焚火の傍から兵士さんのひとりが話しかけて来た。マルクさんだ。マルクさん達も長い間一緒に旅をしている間に、すこし魔族語が話せる様になった。
「眠れなくて。」
とサラが答えると、マルクさんは納得した様に頷いた。
「それがふつうですよ。おれたちも、さいしょはそうでした。」
「私達も座って良いですか?」
と私が尋ねると、「もちろん」と返って来たので、サラと一緒に焚火の傍にすわる。マルクさんと一緒に見張りをしているカーリさんが、焚き木を少し放り込んで火を大きくしてくれる。
「今日は村人達の治療をありがとう。何人もの村人が命を救われたと聞いたよ。」
とカーリさんが言う。カーリさんは兵士さんの中で一番魔族語が上手になった。その理由はサラと仲が良いからと確信している。
「あれはケイトさんが渡してくれた回復薬のお陰よ。私達の回復魔法では限界があるもの。ケイトさんは不思議な人ね。ソフィア様のお作りになった回復薬をもっているなんて。」
とサラが言うと、マルクさんが口を開いた。
「ソフィアさまは、けいとさんが、ぼうけんしゃだったとき。なかまだったんです。おれも、いちどだけ、いっしょに、たびをしたことが、あります。」
なんとマルクさんは、もともとケイトさんと知り合いだったとは知っていたが、ソフィア様とも面識があったとは驚いた。それにしても、ソフィア様が精霊王様が住む森の深奥を出られてから、王都に来られるまで何をされていたのかは謎だと言う噂だったけど、ケイトさんと一緒にお暮しになっていたとは。なんとも驚くことばかりだ。だが本当の驚きはこの後にやって来たのだった。
それから何日も旅は続き、私達は漸く谷底の道が見えるところまでやって来た。谷底の道に近づくと沢山のエルフの兵士達とすれ違う。これから人間の国との戦いに出向くのだろう。少数だがラミア族の兵士も混じっている。私たちが馬車の窓から手を振ると、エルフの兵士もラミアの兵士も嬉しそうに手を振り返してくれる。この人達が無事に帰って来ますようにと祈る。その内、ラミアの兵士のひとりが、
「今、谷底の道の出口にソフィア様がいらっしゃる。急げばお顔を拝見できるかもしれないぞ。ドラゴンを従えておられるから驚くなよ。」
と教えてくれた。ソフィア様のお姿を見ることができる! 戦場に出向く兵士達を見送りに来られたのだろうか? もちろん、私達は谷底の道に急いだ。そして、先ほどのラミアの兵士が教えてくれた通り、谷底の道の入り口には、巨大なドラゴンの姿と、その横に立つ金髪の人間の女性の姿が見えた。タイミング良く、ソフィア様のお顔が見えるところまで来た時は、ちょうどエルフの兵士の最後のひとりが谷底の道から出たところだった。
「ケイトさんはソフィア様とお知り合いなんですよね。私、ご挨拶したいです。紹介してもらえませんか?」
と思わずケイトさんに尋ねた。こんなチャンスは2度と無いだろう。すぐにサラとカンナが「私も」と言って来る。ケイトさんはちょっと考えていたが、笑顔で、
「いいわよ、私もソフィア様と話がしたいしね。」
と言ってくれた。
私達は馬車を開けた場所に止めた。馬車に乗ったまま女王様に近づくなんて失礼極まりない。それから護衛の兵士さん達には馬車の傍で待ってもらって私達とケイトさんだけで、ソフィア様の方に近づく。兵士さん達を残したのはソフィア様に警戒されないためだ。
だが、そんな配慮は不要だった様だ。ソフィア様は私達の方をご覧になったと思ったら、驚いた顔で、こちらに向かって駆けて来る。何? 何? 私達何か失礼なことをしたのだろうか? とドギマギしたが、ソフィア様はそのまま、
「ケイトさーん!」
と叫んで、満面の笑みでケイトさんに抱き付いた。知り合いだとは聞いていたが、想像以上に親しい様だ。ケイトさんの後で、私達はあわてて身体を低くして頭を下げた。
「ケイトさん、こんなところで会えるなんて夢の様です。直轄領で通訳の仕事をしていると村長さんから聞いていたので心配していたんですよ。無事でよかったです。」
と笑顔でケイトさんに告げるソフィア様。本当に嬉しそうだ。
「ソフィアこそ、女王様になったと聞いた時は驚いたわよ。それに子供が生まれたそうね、おめでとう!」
「ありがとうございます。サマルという名です。カラシンさんが名付けてくれました。」
「まあ、院長先生と同じ名前ね。」
「ええ、カラシンさんの尊敬する先生らしいです。」
「確かに良い先生だったわ。私達孤児のことを真剣に考えてくれていた。でも院長先生もまさか自分の名前が王子様に付けられるとは夢にも考えてなかったでしょうね。」
「王子様ですか?」
「そうよ、女王であるソフィアの子供なのだから当然じゃない。」
「そうか、そうですよね。まだ実感がなくて...。」
「まあ、急だったから無理はないけどね。それより、カラシンは元気にしてる?」
ケイトさん、ソフィア様だけでなく王配のカラシン様まで呼び捨てだよ...。
「ええ、でも...。」
「分かってる。今は将軍として直轄領の城に居るのよね。」
「そうなんです。私、心配で...。」
と言いかけたソフィア様は、私達が頭を下げているのに気付いたのだろう。慌てた様に言った。
「御免なさい。皆さん頭を上げて下さい。ケイトさんと一緒に身分証の発行に回って下さっていたラミア族の方達ですよね。」
「ラミア族のアイと申します。女王様にお声を掛けていただけるとは、光栄の至りでございます。」
「サラです。」
「カンナと申します。」
とサラとカンナも名前を述べる。
「とても優秀な子達よ、おかげで楽しく仕事ができたわ。戦争のために中断するのが残念だった。あと少しで任務完了だったからね。」
とケイトさんが口を添えてくれる。
「まあ、そうなんですね。アイさん、サラさん、カンナさん、身分証発行の仕事をしてくれてありがとうございました。そして、御免なさい。中断になったのは戦争をすると決めた私の責任です。」
「ソフィア様、とんでもありません。マルシ様を殺されて戦いにならない方がおかしいです。私達も兵士さん達と一緒に戦いたいくらいです。」
「アイさん、ありがとう。そう言ってくれると嬉しいです。」
「それでソフィアは兵士を見送るためにここに来たの? 護衛もいない様だけど。」
とケイトさんが尋ねる。私も不思議に思っていた。いくらドラゴンが居るとは言え女王がたったひとりなんて考えられない。
「やはりバレちゃいましたか。実は...。」
とソフィア様が話した内容は大変なものだった。谷底の道の上の崖の崩落。それを起したドラゴンとも対等に戦う謎の敵。
「それは調べないといけないわね。ひょっとしたら人間の国の新兵器かもしれない。そのとんでもない威力からして、放って置いたら戦局を左右するかも。」
とケイトさんが言う。確かにその通りだ。これは私達の出番かもしれない。
「ソフィア様、その敵の死体があるのはこの近くなのですよね。この件は私達に任せていただけませんか? 人間や魔族がそれだけの威力の魔法を使えるとは思えません。きっと何かの魔道具を使ったのです。魔道具なら私達ラミアの得意分野です、調べれば何か分かるかもしれません。」
「それなら私も一緒に行きます。まだ他にも敵がいるかもしれませんから。」
「ソフィア!!! あなたはまだ自分の立場が分かっていないのね。あなたは女王なのよ、あなたに何かあったら魔族の国は大変なことになるの。それなのに、あなたはたったひとりでドラゴンに乗って飛んできた。今頃王都は大騒ぎになっているわ。あなたは直ぐに王都に返りなさい。危険だったらなおさらあなたは来てはいけないの。分かった?」
「ひゃぃ、ごめんなさい。」
せ、説教した。ケイトさん、ソフィア様に説教したよ。完全に上から目線だ、不敬罪に問われるよ。でも、ソフィア様は素直に謝っているし...。
その後のケイトさん主導の話し合いで、ソフィア様はドラゴンに乗ってただちに王都にお戻りになり、敵の死体は私達が調査すること、念の為にマルクさん達だけでなく、谷底の道を警護しているオーガの兵士3人に同行してもらうことが決まった。いや、決まったというよりケイトさんが決めた。完全にソフィア様よりケイトさんの方が立場が上だ。私はとんでもない人と知り合いになってしまったのかもしれない...。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
没落港の整備士男爵 ~「構造解析」スキルで古代設備を修理(レストア)したら、大陸一の物流拠点になり、王家も公爵家も頭が上がらなくなった件~
namisan
ファンタジー
大陸の南西端に位置するベルナ子爵領。
かつては貿易で栄えたこの港町も、今は見る影もない。
海底には土砂が堆積して大型船は入港できず、倉庫街は老朽化し、特産品もない。借金まみれの父と、諦めきった家臣たち。そこにあるのは、緩やかな「死」だけだった。
そんな没落寸前の領地の嫡男、アレン(16歳)に転生した主人公には、前世の記憶があった。
それは、日本で港湾管理者兼エンジニアとして働き、現場で散った「整備士」としての知識。
そして、彼にはもう一つ、この世界で目覚めた特異な能力があった。
対象の構造や欠陥、魔力の流れが設計図のように視えるスキル――【構造解析】。
「壊れているなら、直せばいい。詰まっているなら、通せばいい」
アレンは錆びついた古代の「浚渫(しゅんせつ)ゴーレム」を修理して港を深く掘り直し、魔導冷却庫を「熱交換の最適化」で復活させて、腐るだけだった魚を「最高級の輸出品」へと変えていく。
ドケチな家令ガルシアと予算を巡って戦い、荒くれ者の港湾長ゲンと共に泥にまみれ、没落商会の女主人メリッサと手を組んで販路を開拓する。
やがてその港には、陸・海・空の物流革命が巻き起こる。
揺れない「サスペンション馬車」が貴族の移動を変え、「鮮度抜群の魚介グルメ」が王族の胃袋を掴み、気性の荒いワイバーンを手懐けた「空輸便」が世界を結ぶ。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
【完結】勤労令嬢、街へ行く〜令嬢なのに下働きさせられていた私を養女にしてくれた侯爵様が溺愛してくれるので、国いちばんのレディを目指します〜
鈴木 桜
恋愛
貧乏男爵の妾の子である8歳のジリアンは、使用人ゼロの家で勤労の日々を送っていた。
誰よりも早く起きて畑を耕し、家族の食事を準備し、屋敷を隅々まで掃除し……。
幸いジリアンは【魔法】が使えたので、一人でも仕事をこなすことができていた。
ある夏の日、彼女の運命を大きく変える出来事が起こる。
一人の客人をもてなしたのだ。
その客人は戦争の英雄クリフォード・マクリーン侯爵の使いであり、ジリアンが【魔法の天才】であることに気づくのだった。
【魔法】が『武器』ではなく『生活』のために使われるようになる時代の転換期に、ジリアンは戦争の英雄の養女として迎えられることになる。
彼女は「働かせてください」と訴え続けた。そうしなければ、追い出されると思ったから。
そんな彼女に、周囲の大人たちは目一杯の愛情を注ぎ続けた。
そして、ジリアンは少しずつ子供らしさを取り戻していく。
やがてジリアンは17歳に成長し、新しく設立された王立魔法学院に入学することに。
ところが、マクリーン侯爵は渋い顔で、
「男子生徒と目を合わせるな。微笑みかけるな」と言うのだった。
学院には幼馴染の謎の少年アレンや、かつてジリアンをこき使っていた腹違いの姉もいて──。
☆第2部完結しました☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる