94 / 115
ヤマトの当主とキュウビ
しおりを挟む
俺とベリーはタケルの元を訪れる。
ベリーには首輪を装着してもらい、周りの者には正体を隠した。
「何の要件じゃ?」
「人払いをして話をしたい」
「そうか、ついてくるのじゃ」
俺はあっさり許可をもらい、茶の間に案内される。
「それで?」
「ベリーの秘密についてだ」
「ベリーがきつね族だった、かの?」
俺とベリーは驚愕する。
「な!なぜわかった!」
「大したことではない。ベリーの動きはきつね族特有の尻尾や耳を気にした動きでの、そこからピンと来たわけじゃ」
大したことではないと言いつつタケルはどや顔をしている。
「それだけかの?」
「それだけって、いいのか?」
「わしは気にせんわい。ただの、周りには見せるでないぞ。ベリーを殺しに来る者も居るかもしれん」
「もう一つ言っておく事があるの、私気づいたらきつね族の集落に居て、それより前の記憶が無いの」
「うーむ、思い出したことがあるんじゃがの」
「なんだ?」
「キュウビとオロチじゃが、ヨウザン、北島の領主が何か言っておったのう。何と言っておったか思い出せん」
「その情報が欲しい」
「うむ、手紙を出そう。ベリーよ」
「何?」
「苦労をかけたのう」
タケルが唐突に頭を下げてきた。
「きつね族の事?」
「きつね族が苦労しとることもそうじゃし、ベリーの不幸もそうじゃ」
タケルは短くそう言ったが、恐らくその短い言葉の中には多くの苦悩を抱えている。
そう思った。
周りの反対を押し切って食料を与えるが、きつね族を防壁の内側の城下町に住まわせることは出来ていない。
色々な葛藤と向きあって来たんだろう。
「ワシはのう、キュウビとオロチを何とかしたい。それさえ出来れば内政は安定する」
協力しよう。
そう決めた。
タケルの事は信頼できると思った。
「俺も戦う。いつ行く?」
「今と言ったらどうする?」
「すぐに出発しよう」
「お主とは気が合うのかもしれんのう」
俺達は3日かけてキュウビの縄張りの近くにたどり着いた。
俺・ベリー・タケルの他に53人のタケルの部下を引き連れていたが、ベリーを怖がるものは1人も居なかった。
「おりゃ!」
3体のきつねの魔物を斬り倒す。
「うむ、見事なもんじゃのう」
「タケルも出来るだろ。所で、この狐がキュウビの生み出した魔物か?」
「そうじゃのう。放置するだけで増えていく。時期を見てきつね狩りが必要じゃ」
「ん?強い反応がある」
「キュウビかの?」
「分からない」
少しベリーの反応と似ている。
これは言わない方が良いだろう。
俺は走って反応のあった地点に迫った。
ベリーとタケルもついてくる。
そこにはベリーに似た、というより、ベリーと同じ顔をしたキュウビが居た。
キュウビは尻尾が9本ある。
そして着物を着ている。
だがそれ以外のすべてが首輪を外したベリーと同じ姿だ。
髪の色、瞳の色、背丈、全部同じ。
「私と、同じ見た目」
「キュウビに気づかれる」
俺はベリーの口を押えた。
キュウビがこちらを振り向き、逃げるように走り去った。
「逃げた!」
しばらくすると大量のきつねの魔物が集まって来る。
「これじゃ、キュウビは見つかるとすぐに逃げおる。そしてきつねの魔物をけしかけてくる」
「今はきつねを倒す!」
戦闘が終わるとキュウビには逃げられていた。
キュウビ、厄介だな。
ひたすらきつねの魔物を生み出して本体は逃げ続ける、か。
これは討伐しにくい。
「やはり、地道にきつねを狩っていくしかないのかのう?骨が折れそうじゃ」
「そうだな。10日くらいかかると思う」
「ウイン、10日で討伐できると言ったかの?」
「討伐できるかどうかは分からないが、取り巻きのきつねを減らすだけなら行けると思う」
「無理じゃろ」
「行けると思うわ」
「俺のスキルは回復力が常時アップするんだ。連戦が可能だ。きつねの経験値は結構高い。レベルを上げられるかもな」
「俺とベリーは前に出て戦って来る」
「うむ、そういう事ならお願いしようかの」
山の奥に走っていくウインとベリーをタケルは見送る。
「キュウビを前にしてレベル上げか。恐ろしいまでの強さじゃ」
俺とベリーは走ってみんなから離れる。
「ベリー、大丈夫か?」
「大丈夫、でもキュウビの姿は私と同じだったわ」
大丈夫じゃないか。
ベリーの大丈夫は大丈夫じゃない時の言い方だ。
確かにベリーと姿が似ていた。
いや、双子のように似ている。
ヤマトの本土に魔道カメラの現像施設が無くてよかった。
あの施設はそれなりに金がかかる。
デイブックやアーサー王国のようにキュウビの写真が出回っていたらベリーはひどい目に会っていただろう。
「なあ、キュウビを見て思ったんだけど、あれは名前持ちの魔物と質が違うように思う」
「どう違うの?」
「うまくは言えないけど、悪意、いや、殺意だな。殺意を感じない。ただ怖がって逃げているだけに見えた」
「でも、きつねが襲い掛かってきたわ」
「あれは、怖がった子犬が噛みついているようなもんだ。そう感じる」
「私に気を使っていない?」
「違う」
「私が怖くないの?」
「怖くない」
ベリーは最近色々あった。
精神が不安定になっている。
ベリーには腹を割って話した方が良いだろう。
「俺はベリーの事が前から可愛いと思っていた」
「え?な、何の話?」
「昔勇者パーティーで一緒に組むことになって初めて会った時からだ。俺はベリーの事が、好きまで考えていたか微妙だけど、でも、いつもベリーを目で追っていた」
「今ならはっきり言える。俺はベリーが好きだ。ベリー。俺の目を見てくれ。俺が嘘を言っているか目を見ればわかるだろう」
俺はベリーにどんどん近づいていく。
ベリーは俺の目を覆って顔を見られないようにする。
そこにタケルが現れる。
「おぬしら、何をやってるんじゃ」
「タケルか、すまない。今大事な事を言っているんだ」
「うむ」
そう言ってタケルは見学し続ける。
「見ないで!恥ずかしいわ!」
「いや、思いを伝える。勇者パーティーを抜けてまた再開した時、ベリーが更に美人になっていて驚いた」
俺は続ける。
ベリーがどんなに恥ずかしがっても構わない。
思いを伝える。
口で言わなければ伝わらない事もある。
だから何度でも言う。
ベリーの不安を取り除く!
決して楽しいからやっているわけではない!
ベリーの不安を取り除きたいんだ。
「ベリーと初めて添い寝した時俺は恥ずかしくて何もできなかった」
「も、もうわかったわ。もう平気、平気だから!」
「ふぉふぉふぉ」
タケルがにやにやと笑いだす。
「ベリーの大丈夫は大丈夫じゃない。俺にはわかる!無理しなくていいんだ!話を続ける。でも最近勇気をもってベリーと一緒にいられるようになったんだ!ヤマトの旅館に初めて泊って一緒に露天風呂に入った時も」
「もうやめて!!」
ベリーは俺の口を押えようとするが、ベリーの手を避ける。
「もうやめて!恥ずかしいから!もうやめてよお!」
「ウイン、もうやめておけ。こんなに真っ赤になった者を初めて見たわい」
「だが、ベリーの大丈夫は大丈夫じゃ」
「もう大丈夫!大丈夫だから!だからやめて!」
「ウイン、恥じらうおなごをそこまでいじめるのはやめてくのじゃ」
「ウインは意地悪よ!」
「そこまでじゃないと思うぞ」
「えええ!!」
ベリーが信じられないという顔をして驚く。
「ウインは筋金入りのドSじゃの」
その後ベリーの機嫌が違う意味で悪くなったが、不安な顔は見せなくなった。
俺の事をドSと言うけど、俺は違うと思う。
ベリーには首輪を装着してもらい、周りの者には正体を隠した。
「何の要件じゃ?」
「人払いをして話をしたい」
「そうか、ついてくるのじゃ」
俺はあっさり許可をもらい、茶の間に案内される。
「それで?」
「ベリーの秘密についてだ」
「ベリーがきつね族だった、かの?」
俺とベリーは驚愕する。
「な!なぜわかった!」
「大したことではない。ベリーの動きはきつね族特有の尻尾や耳を気にした動きでの、そこからピンと来たわけじゃ」
大したことではないと言いつつタケルはどや顔をしている。
「それだけかの?」
「それだけって、いいのか?」
「わしは気にせんわい。ただの、周りには見せるでないぞ。ベリーを殺しに来る者も居るかもしれん」
「もう一つ言っておく事があるの、私気づいたらきつね族の集落に居て、それより前の記憶が無いの」
「うーむ、思い出したことがあるんじゃがの」
「なんだ?」
「キュウビとオロチじゃが、ヨウザン、北島の領主が何か言っておったのう。何と言っておったか思い出せん」
「その情報が欲しい」
「うむ、手紙を出そう。ベリーよ」
「何?」
「苦労をかけたのう」
タケルが唐突に頭を下げてきた。
「きつね族の事?」
「きつね族が苦労しとることもそうじゃし、ベリーの不幸もそうじゃ」
タケルは短くそう言ったが、恐らくその短い言葉の中には多くの苦悩を抱えている。
そう思った。
周りの反対を押し切って食料を与えるが、きつね族を防壁の内側の城下町に住まわせることは出来ていない。
色々な葛藤と向きあって来たんだろう。
「ワシはのう、キュウビとオロチを何とかしたい。それさえ出来れば内政は安定する」
協力しよう。
そう決めた。
タケルの事は信頼できると思った。
「俺も戦う。いつ行く?」
「今と言ったらどうする?」
「すぐに出発しよう」
「お主とは気が合うのかもしれんのう」
俺達は3日かけてキュウビの縄張りの近くにたどり着いた。
俺・ベリー・タケルの他に53人のタケルの部下を引き連れていたが、ベリーを怖がるものは1人も居なかった。
「おりゃ!」
3体のきつねの魔物を斬り倒す。
「うむ、見事なもんじゃのう」
「タケルも出来るだろ。所で、この狐がキュウビの生み出した魔物か?」
「そうじゃのう。放置するだけで増えていく。時期を見てきつね狩りが必要じゃ」
「ん?強い反応がある」
「キュウビかの?」
「分からない」
少しベリーの反応と似ている。
これは言わない方が良いだろう。
俺は走って反応のあった地点に迫った。
ベリーとタケルもついてくる。
そこにはベリーに似た、というより、ベリーと同じ顔をしたキュウビが居た。
キュウビは尻尾が9本ある。
そして着物を着ている。
だがそれ以外のすべてが首輪を外したベリーと同じ姿だ。
髪の色、瞳の色、背丈、全部同じ。
「私と、同じ見た目」
「キュウビに気づかれる」
俺はベリーの口を押えた。
キュウビがこちらを振り向き、逃げるように走り去った。
「逃げた!」
しばらくすると大量のきつねの魔物が集まって来る。
「これじゃ、キュウビは見つかるとすぐに逃げおる。そしてきつねの魔物をけしかけてくる」
「今はきつねを倒す!」
戦闘が終わるとキュウビには逃げられていた。
キュウビ、厄介だな。
ひたすらきつねの魔物を生み出して本体は逃げ続ける、か。
これは討伐しにくい。
「やはり、地道にきつねを狩っていくしかないのかのう?骨が折れそうじゃ」
「そうだな。10日くらいかかると思う」
「ウイン、10日で討伐できると言ったかの?」
「討伐できるかどうかは分からないが、取り巻きのきつねを減らすだけなら行けると思う」
「無理じゃろ」
「行けると思うわ」
「俺のスキルは回復力が常時アップするんだ。連戦が可能だ。きつねの経験値は結構高い。レベルを上げられるかもな」
「俺とベリーは前に出て戦って来る」
「うむ、そういう事ならお願いしようかの」
山の奥に走っていくウインとベリーをタケルは見送る。
「キュウビを前にしてレベル上げか。恐ろしいまでの強さじゃ」
俺とベリーは走ってみんなから離れる。
「ベリー、大丈夫か?」
「大丈夫、でもキュウビの姿は私と同じだったわ」
大丈夫じゃないか。
ベリーの大丈夫は大丈夫じゃない時の言い方だ。
確かにベリーと姿が似ていた。
いや、双子のように似ている。
ヤマトの本土に魔道カメラの現像施設が無くてよかった。
あの施設はそれなりに金がかかる。
デイブックやアーサー王国のようにキュウビの写真が出回っていたらベリーはひどい目に会っていただろう。
「なあ、キュウビを見て思ったんだけど、あれは名前持ちの魔物と質が違うように思う」
「どう違うの?」
「うまくは言えないけど、悪意、いや、殺意だな。殺意を感じない。ただ怖がって逃げているだけに見えた」
「でも、きつねが襲い掛かってきたわ」
「あれは、怖がった子犬が噛みついているようなもんだ。そう感じる」
「私に気を使っていない?」
「違う」
「私が怖くないの?」
「怖くない」
ベリーは最近色々あった。
精神が不安定になっている。
ベリーには腹を割って話した方が良いだろう。
「俺はベリーの事が前から可愛いと思っていた」
「え?な、何の話?」
「昔勇者パーティーで一緒に組むことになって初めて会った時からだ。俺はベリーの事が、好きまで考えていたか微妙だけど、でも、いつもベリーを目で追っていた」
「今ならはっきり言える。俺はベリーが好きだ。ベリー。俺の目を見てくれ。俺が嘘を言っているか目を見ればわかるだろう」
俺はベリーにどんどん近づいていく。
ベリーは俺の目を覆って顔を見られないようにする。
そこにタケルが現れる。
「おぬしら、何をやってるんじゃ」
「タケルか、すまない。今大事な事を言っているんだ」
「うむ」
そう言ってタケルは見学し続ける。
「見ないで!恥ずかしいわ!」
「いや、思いを伝える。勇者パーティーを抜けてまた再開した時、ベリーが更に美人になっていて驚いた」
俺は続ける。
ベリーがどんなに恥ずかしがっても構わない。
思いを伝える。
口で言わなければ伝わらない事もある。
だから何度でも言う。
ベリーの不安を取り除く!
決して楽しいからやっているわけではない!
ベリーの不安を取り除きたいんだ。
「ベリーと初めて添い寝した時俺は恥ずかしくて何もできなかった」
「も、もうわかったわ。もう平気、平気だから!」
「ふぉふぉふぉ」
タケルがにやにやと笑いだす。
「ベリーの大丈夫は大丈夫じゃない。俺にはわかる!無理しなくていいんだ!話を続ける。でも最近勇気をもってベリーと一緒にいられるようになったんだ!ヤマトの旅館に初めて泊って一緒に露天風呂に入った時も」
「もうやめて!!」
ベリーは俺の口を押えようとするが、ベリーの手を避ける。
「もうやめて!恥ずかしいから!もうやめてよお!」
「ウイン、もうやめておけ。こんなに真っ赤になった者を初めて見たわい」
「だが、ベリーの大丈夫は大丈夫じゃ」
「もう大丈夫!大丈夫だから!だからやめて!」
「ウイン、恥じらうおなごをそこまでいじめるのはやめてくのじゃ」
「ウインは意地悪よ!」
「そこまでじゃないと思うぞ」
「えええ!!」
ベリーが信じられないという顔をして驚く。
「ウインは筋金入りのドSじゃの」
その後ベリーの機嫌が違う意味で悪くなったが、不安な顔は見せなくなった。
俺の事をドSと言うけど、俺は違うと思う。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる