「打倒してしまっても構わんのだろう?」と魔王城へと向かい、逃げ帰ってきた勇者に追放された俺、その後英雄となり、美女たちと幸せライフを送る

ぐうのすけ

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最強の名前持ち、ブルーザ

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「貴様ら人間どもなど!我が焼き殺してやる!!」

 ブルーザの周りにいくつもの魔法陣が展開される。
 ブルーザのレベルは810。
 今まででトップクラスだ。

 その特性は移動要塞。
 その巨体に似合わず魔法攻撃を連発してくる。
 使う魔法は初級魔法だけだが、魔法特化のスキルで速射性と高威力を両立している。

 更にHPが10倍になるスキルを持っており、タフでもある。
 集団で攻めると一網打尽にされる可能性があった。

 俺やウォールなどの精鋭のみが前に出て相手をする。
 そして俺は切り札として出来るだけ消耗せず戦う事となった。

 エムルと魔王が2大最強魔法のブラックホールを使う。
 メアも負けじと攻撃魔法を撃ちこむ。

 セイラも竜に変身してコールドブレスを空中から
 その隙に俺達が下から突撃した。

 ウォールがエクスカリバーで斬りつける。

 俺がウォールに渡してあったのだ。

 俺はベリーのクサナギで斬る。
 ルナも何度も斬りつけて攻撃する。



 攻撃を受けつつも順調に戦いは進む。

「もう少しですわ!後数%でHPは尽きます!!」


「まだだ!まだ終わりはせん!ヒール!」

 ブルーザの動きが変わった。
 回復の魔法陣が多数展開され、自身の傷を癒していく。

「な、何だと!」

 ウォールが驚愕する。
 今まで時間をかけて攻撃を加えてきた傷が治っていくのだ。

「そんな!このままではブルーザの魔力が切れるまでブルーザを倒しきれませんわ!」

「ふふふふ!人の身にしてはやった方だ!だがもう終わりか?仕切り直した我と闘う力は残っているのか!?残っていないだろう!ふはははははははははははははははははは!」

「まずい!このままでは全滅だ!」

 魔王が叫ぶ。
 皆の攻撃が止む。

 遠くで見ていた兵に絶望の色が見えた。


 俺は前に出た。
 ベリーの声が聞こえた気がした。

『大丈夫、思い出して、あなたが、カムイだったころの記憶を』

 みんなの攻撃が止む中、俺だけが前に出る。

「どうした?自殺したいのか!?手伝ってやろう!」

 俺はブルーザに手をかざした。

「メギド!」

 ブルーザが業火に包まれ、倒れた。

「何が、起きたんだい?」
「ウインの切り札か?」

「今、覚えたのか、今成長しているのか!」

 ウォールが叫んだ。

 ブルーザの体が黒いオーラに包まれ、二段階目に移行した。
 その瞬間ブルーザの放った光の攻撃を食らった。

 3つのキノコ雲が上がる。

 ブラックホールと対をなす最強魔法をブルーザが放った。
 アトミックだ。 
 
 自分ごと俺に直撃を与えたか!
 最強魔法を自身すら巻き込んで俺に使う予測が出来なかった。
 俺はアトミック3発の直撃を受け吹き飛ばされた。


 辺りが轟音に包まれる。
 轟音と光が止むと血を流す俺がブルーザの前に走る。

 もうアトミックは撃ってこない。
 使用制限があるのだろう。
 ブルーザはただ初級の攻撃魔法を俺だけに集中する。

「化け物があああ!!!死ねえええ!」

 俺は魔法攻撃を縫うように避けてブルーザの前に立った。

「メギド!」

 ブルーザが倒れる。

「勝ったぞーーーーー!」
「ウインドのがやったんだ!」

 歓声が辺りを包む。
 だがその歓声はすぐに消えた。

「ウインを殺せええええええええええええええええ!」

 バグズの命令で大量のゴブリンが前に躍り出た。
 負けじとアーサー王国とディアブロ王国の混合軍も前に出て戦う。
 乱戦状態に陥るが、俺は敵に包囲されていた。

 アトミック3発を食らったのが痛い。
 血を流しすぎた。

 そこにバグズが突っ込んできた。

「ウインんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!この時を待っていたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 俺はゴブリンいに包囲された状態でバグズとの戦闘を強いられた。

 更に後ろにいた3人の名前持ちも、俺に遠距離攻撃を仕掛けてくる。

「ドレイン!お前の力を吸いつくしてやるよ!」

 ブレイブのドレインを受けて俺の力が抜けていくのを感じる。

「ダークヒール!」

 マリーのダークヒールが俺の体を腐らせていく。

「カースゴースト!」

 グラブの銃から放たれた亡霊が飛んでくる。
 避けても方向転換し、俺に直撃し、俺のステータスを下げていく。

 その瞬間、俺を周囲が黒く染まった。



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