NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ

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第28話

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 ハヤトのパーティーがダンジョンに入る前日の出来事。
 勇者アサヒは不良グループに頼み込む。

「頼む!100万魔石があればスキルの入れ替えを出来るんだ!」

「そうは言っても、お前最近間違えてばかりじゃないか」
「俺達すっかり悪者だ」
「金をもう使い切ったのか?」

「装備の買い替えがどうしても必要だったんだ。一人30万魔石貸して欲しい。絶対に損はさせないよ!スキルを入れ替えて、罠感知をセット出来れば2階は余裕で行けるんだ」

「分かったが、もし返せないようなら、パーティーから抜けてもらう。これでどうだ?」
「ああ、問題無いよ。本当に助かる」

 こいつらは何様だ!
 僕が罠感知を取る事で、ダンジョンの2階を簡単に攻略できる。
 分かり切っている事だ!
 こいつら馬鹿に説明するのは本当に疲れる。
 でも無事に金を借りることは出来た。

 すぐに教会に行こう。
 

 教会に向かうと、ハヤトと思われる者の後ろ姿が見えた。
 教会に何の用だ?
 金持ち以外来ても意味が無い。

 いや、教会の空気を吸いに来たか、訳も分からずに来て金がない事に気づいた。
 そんな所だろう。
 僕は君と違って高度な問題に取り組んでいるんだ。
 能力値アップに6枠のスキルを消費して苦しんでいるだけの君とは違う。

 教会に入ると女のレベルが高い。

「今日はどのような御用ですか?」
「スキルの入れ替えをしたいんだ」
「分かりました。案内しますね」

 小さい個室に案内された。

「では、装備を解除してください」

 僕は装備を解除して椅子に座る。
 するとシスターが背中に両手を押し付けてきた。
 服ごしに胸も当たっている。
 悪くない。

「入れ替えたいスキルをイメージしてください」

 スキルが入れ替えが終わった。

「以上になります。お疲れ様です」

 そう言ってシスターは去って行った。
 ハヤト、君にはできない経験だ。
 君は一生知る事の出来ない領域がある。

 君は一生ダンジョンの1階で這いつくばるように生きていくしかないんだ。
 君は能力値上昇のスキルをすべて取りつくし、もう成長の限界を迎えているだろう。

 その隙に僕はさらに高みを目指そう。
 さあ、罠感知の力をみんなに教えてやろう。
 その日の内にすぐダンジョンに向かおう。




「おおお!すげえ!罠に引っかからなくなったぜ!」
「そうだろうそうだろう」

「これで魔物を倒せる!」
「その通りだよ!」

「見直したぜ!」
「僕の持っていた力を発揮しただけさ」

 だが、疲れる。
 皆好きなように動きたがるし、僕に指示は聞かない。
 トラップに引っかかると僕のせいにして来る。

 しょうがなく僕が先行すると、よく奇襲を受ける。

 魔法でトラップの魔法陣を破壊する。
 魔力で出来たトラップの魔法陣は魔法で破壊可能なのだ。
 魔力が少なくなり苦しくなる。

「ちょ!ちょっと待ってくれないか!僕の役割が多すぎる!」

「お前重鎧を着ればいいだろ」
「そのスキルは外したんだ!それに重鎧の紋章装備は売ったんだよ!」

「まあいい!奥に行こうぜ!」
「前にトラップがあるんだ!」

「解除ヨロー!」
「ファイア!」

 トラップの魔法陣を解除した。
 皆の機嫌は直った。
 でも、苦しい。



 何とか街に帰る。

「報酬は30万ゴールドか」
「今回は稼げた。ドロップがうまかった」
「割り切れなくて半端だよな」
「そういやあアサヒは借金があっただろ?」

「ま!待つんだ!僕はお金がないんだ!」
「借金はすぐ返すのが普通だろ?」

「宿に泊まる金がないんだ!」
「野宿でも死にはしねーよ」
「言えてるぜ!一回はやった方が良いぜ!」

「サービスして、借金から10万引いといてやるよ。少しは役に立ったからよお!」
「ぎゃはははは!言えてる!」
「あと80万よろーー!」

 疲労で、力が出ない。
 口で言い返す力も出ない。
 僕はその場に座り込んだ。




 ……ダンジョンで、魔石を集めてこよう。
 その日、アサヒが宿を取ったのは夜中になってからだった。





【次の日】

 僕たちはいつもの場所に集まった。

「ち、何だよ!おせーよアサヒ」
「宿を取ったのが夜中だったんだ」

「ぎゃはははは!あの後ダンジョンに潜ったか。お疲れちゃーん!」
「今日も行こうぜ。アサヒ、借金は早く返さねーとな!」
「利子を取らず貸してやってるんだ。俺達に感謝しろよ!ぎゃはははははは!」

 僕たちはダンジョンの2階に行った。




「おりゃあ!」
「そこ!はじけろ!」

 不良たちは昨日と同じペースで魔物を狩る。
 僕は疲れていた。

「罠解除ヨロー!」
「奇襲の肉壁ヨロー!」

「ぐう、さすがにきつい」
「おいおい、もうへばったのか」
「ちゃんと回復してやってんだろーが」

「少し休もう」
「魔物が来たぜ!」

 くそ!くそくそくそくそ!


 魔物との戦闘が終わると、僕は地面に倒れこむ。

「おいおいおいおい!もっと頑張んねーとな」
「昨日は30万、今日は100万ねらっていこーぜ!」
「アサヒちゃーん、まだ80万借金があんだからよお」

「あげていこーぜ!うえーーーい!」

「4倍だから320万魔石稼がねーと終わらねーな」
「流石賢者!かしこー!ぎゃははははは!」

 このままではまずい。
 借金を返すまで何日かかる?
 このままでは僕の命が危ない。

「いい加減にしろ」
「はあ?」
「いい加減にしろよ!僕を何だと思っている!こんなパーティー抜けてやる!」

「アサヒー!俺ら優しいから借金には目をつむってやる。だがなあ、借金の件はきっちりクラスメートに言ってやるぜ」
「クラスメートだけじゃない。この街全部に広める!」

「借金をしてぶち切れたアサヒが借金を踏み倒して調子に乗ってるってなあ!!」

 こいつら、制御できない。
 異世界に来てから法律が緩い未開の世界に来た。
 それから力を持ったこいつらが優位になっている。

 おかしい。
 おかしいおかしいおかしい!

 こいつらは僕が利用するためにいる。
 こいつらは僕の肉壁になるためにいる。
 こいつらは僕の踏み台になるべきなんだ!

 なのになんだ?
 今の状況は?
 あいつら3人は明らかに結託している。
 おかしい。

「調子も出て来たし3階に行ってみよーぜ!丁度ワープの魔法陣が見えるぜ」
「ま、待ってくれ!僕はもう限界なんだ」

「後ろから魔物がきてね?」
「あああああああああ!!」

 僕は全力で走って逃げる。

「ぎゃははは!やればできるじゃないか!まだまだ余裕だよな!」

 こうして僕たちは3階にワープした。
 僕は地面に寝ころび、息を整える。

「しゃーねー。休むか」

 おかしい。
 これはおかしい。
 こんなはずじゃない。
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