女騎士ラーニャ

海鷂魚

文字の大きさ
4 / 35

第4話「学業のラーニャ2」

しおりを挟む
 ラーニャの学業成績は、中の上。まあまあだが、まあまあ止まりである。こんな中途半端な成績で、頭が良いとは言えない。
「ツェンさん。あなたはクラストップの成績よね。私に勉強のアドバイスをくれないかしら?」
 ツェン。
 彼女は才女である。とても頭が良く、品もいい。高飛車な女とは程遠い心優しい女の子である。
 そんな彼女と勉強をしようと考えたラーニャだったが、彼女は気づいた。私はツェンさんと同じ授業内容を受けているのに、成績に差が付いている! と。
 何故だ?
 そこに疑問がいく。
 そして二日考えた末に、もしやと思ったのは。
 勉強方法が違うのではないだろうか。
 と。
 そう結論づけた。
 それは才能とか、そういうことを除外した考え方なので、ツェンのほうが細胞レベルで優秀であるのであれば、勉強方法が一緒であったところで無駄なのだが。
 才能が違えばそこまでである。あとは努力をするしかない。ならばその努力の仕方を考えなければならないのだ。
 その結果、ラーニャはツェンに勉強方法を問うことにした。教えを請うことにした。
「えっと、一緒に勉強をしたいわけじゃなくて、勉強方法を聞いているわけね?」
「そうよ。私の勉強法方が正しければ、あなたと同じ成績であるはずだもの」
「確かに、そうね」
 意外そうにするツェン。
「そうね、勉強方法といえば……」
 ツェンは、「あっ」と、何かを閃いたかのように、いや、思い出したように言った。
「先生の話をよく聞いているかしら。聞いて、頭の中で噛み締めて、理解する。そんな感じよ」
「ほー。なるほど。ありがとう、ツェンさん」
「でも、急にどうしたの? ラーニャさんの成績は、決して悪くないと思うのだけれど」
「私はもっと高みへ登りつめたいのよ」
「そう。私でよければ助力するわ」
「ありがとう」
 会話を終え。
 授業が始まる。
 そうか。頭の中で噛みしめるのね。ちゃんと話を聞いていればいいだけなんて、楽勝ね。
 そんな風に思うラーニャは授業中、ノートを一切取らずに話を聞き続けた。
(ノートもちゃんと取らなきゃね。とは言いそびれたけれど、そんな当たり前のこと、ラーニャさんがしないわけないか)
 ツェンは授業中、そんなことを思うのだった。無責任といえば、ツェンを責めすぎだ。ラーニャは少しアホだったのである。
 後日、昨日の授業内容を忘れているラーニャの慌てる姿がそこにはあった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冷遇妃マリアベルの監視報告書

Mag_Mel
ファンタジー
シルフィード王国に敗戦国ソラリから献上されたのは、"太陽の姫"と讃えられた妹ではなく、悪女と噂される姉、マリアベル。 第一王子の四番目の妃として迎えられた彼女は、王宮の片隅に追いやられ、嘲笑と陰湿な仕打ちに晒され続けていた。 そんな折、「王家の影」は第三王子セドリックよりマリアベルの監視業務を命じられる。年若い影が記す報告書には、ただ静かに耐え続け、死を待つかのように振舞うひとりの女の姿があった。 王位継承争いと策謀が渦巻く王宮で、冷遇妃の運命は思わぬ方向へと狂い始める――。 (小説家になろう様にも投稿しています)

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...