女騎士ラーニャ

海鷂魚

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第22話「魔術師のラーニャ」

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 準備が必要だとされ、一日、時間が設けられた。
 それは、実験の被験体としての、ラーニャのほんの少しな権利が活用されたのである。
 本当に、実験を行っていいかどうか。
 一日考えてくれ。
 と、そう言われたのである。
 ラーニャにも人権があるので、当たり前のことではあるが、しかし、もう話に乗ると決めたラーニャである。他人にベロベロと舐められた挙句、やっぱり実験できませんなんて言われたら、こちらも納得ができない。ラーニャは納得ができない。
「すぅ……はぁ……」
 しかし、程よい緊張感だけは、ラーニャの中に残っている。
 これから、リーデルを超える天才になるラーニャ。
 果たして、リーデルの天才性というものを、全面的に見たわけじゃないが。
 人を舐めるという形で触診しただけで、人がどのような状態にあるかわかるリーデルの天才性というのは、やはり確立されている。
 それを超えるというのはやはり、
「緊張する……」
 言いながら、天井を見つめる。
 深夜、ラーニャは眠れずにいた。
 魔術を身につけるというのは、人間性を変えることだ。というのは、常識である。人から、魔法使いになる。ただの人間ではなくなる。
 人間性を変える覚悟が、絶対的にあるわけではない。
 ただ、全ては騎士になるために。
『騎士を舐めるな』
 フレはそう言った。
 舐めてはいない。だからこそ、乗った話である——今回。
 ラーニャは、人間性を変える覚悟を、決めなければならないようだった。
 目を瞑る。
 呼吸を意識する。
「よし、覚悟はできた」
 ラーニャは明日、魔術学園へ再び足を運ぼうと決めた。
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