帝国に奪われた聖女様は帝国の皇太子に溺愛されてます

私と、アレク様との2度目の出会い

私の名は、エルサ・ラ・エリサエル。この国、リッチ王国の聖女である。聖女は、王女と同格の扱いを受ける。
ここは、リッチ王国の王宮。
王宮には、国王、王太子、王太子妃、王女そして、私、聖女がいる。
「うっ！おやめください！！」と、叫んだ途端また鞭が飛んでくる。
「はぁ！？なにいってんのよ？」と、いう声が聞こえる。
ただいま、私は鞭に打たれている。
そんな、私を笑って見ているのが王女である、リサ・ア・エリエルと、彼女の妹リア・ア・エリエルと、私の実の妹エルナ・ラ・エリサエルの3人。
「はっ、いい眺めね～。」
「そうですね。」
「姉上。もう、そろそろ……。」
「はぁ？まだ、始まったばかりよ！？」
「は、はい。」
「そ、そうですね。」
「王太子殿下の御成ー！」
「なんですって？」
「兄上が？」
私は、解放された。
「エルサ。どえした？」
「え？」
「おい、アレク！聖女を病院に運べ！！」
「御意！」
「だ、大丈夫ですよ。」
「何言ってるのですか？どこを見ても痣や、傷があるではないですか。」
確かに、よく見て見ると、血が流れてきそうな傷もあったし、とても痛い。
「さっ。」
「えっ？」
「来てください。」
「うわっ！」
私は、お姫様抱っこされたようだ。
「あ、あの。」
「痛いでしょう？」
「はい。」
アレクサンドリス様こと、この国の騎士団長であアレクサンドリス・アイラン・オックス様だ。この国で一番強く、イケメンでもある。でも、アレクサンドリス様って婚約の噂は、ないのよね。
「あの、アレクサンドリス様。」
「どうしました？」
「アレクサンドリス様って、婚約は……。」
「してないですよ。」
「ええっ！そうなんですか？」
「そんなに、驚きます？」
「そりゃ、そうですよ。」
「あ、既に心に決めた方がいるのですね。」
「……。ええ。私の近くに。」
「？アレク様の近くに？」
まさか、アレク様の想い人が私だと知るのはそう遠くありませんでした。
「いますよ。」
「誰でしょう？」
「さぁ？」
「ほら、着きましたよ。」
「本当ですね。」
私は、王宮の中にある病院で見てもらったしばらく休んだ方がいいとの診断だ。
ただし、聖力はあるため聖女としての活動はできるとの診断だった。
とりあえず、この日から1週間は病院で安静にしといてくださいと言われたため、寝ました。