Δ 爪痕を残して

黒野すごろく

文字の大きさ
4 / 63
転移、そして出会い

4

しおりを挟む
そっと離れ、彼は俺をゆっくりと倒し覆い被さってきた。
「…!リヒト、あの……これって、」
一体どこまでするのか、ここまでしたら効力が上がるとかそういうのもあるだろう
どう伝えるべきか迷っていると、リヒトは顔に手を添えてきた。
「…ボスは、そのままで」
本当に、何から何まで頼ってしまっていいのだろうか
彼は『2つ目はボスから……』と言っていたのに

上着をめくられ、左胸を舐められた。直後にはぁ、と息が掛かってびくりとした。
ちらりとリヒトはこちらを見て、また下に視線を移した。
ざらりとした舌が乳首を刺激し、幾度か吸われた。右は軽く指の腹で撫でられ、そのあと摘まれた。
「っ、あ……ぅ…」
彼は上体を起こし、脇腹を撫でられた。その手はそのまま下へ移動し、盛り上がってしまっている俺のモノに触れた。
促されるように一瞥され、俺は腰を浮かして下着を脱いだ。

リヒトは、俺の理想に寄せたキャラクターでもあった。現実では叶わないものをゲームに反映させたくて作った。
紺の前髪が目に掛かるのは格好良く見えるかなとか、改めて見ると視界の邪魔になっているかもしれないけど
両耳にも装飾のあるイヤリングやイヤーカフを数違いに付けたりして俺なりにお洒落になるかと思って付けた。
体のあちこちにはタトゥーなんか入れたりして、盛り過ぎたかと感じたが普段の服装で見る機会なんてないと思っていた。

(…自分の好みで作ったんだから、そりゃ格好良く作るよ……)
一方で本人は俺の陰茎を、舐めていた。裏筋から亀頭を舌で丁寧に刺激してくる。
気持ちとは裏腹に、ピクピクと反応するし先走りも舐め取られる。
次第にゆっくりと扱きだし、呼吸が早まった。
「…っう、……リ、ヒト…」
彼と視線が交わる。そのまま口に含まれ、快感を送り込まれる。
ぎゅっと拳を作った。もう限界に近い、達してしまいそうだ
ふるふると首を左右に振り、出るからと伝えても離さなかった。
「ん…あ、……うぁっ…!」
口内射精を決めてしまった。直後にぼーっとしてしまったが、慌てて近くにあったティッシュを取った。
出すようにとそれを渡すが、彼は受け取ってから飲み下しやがった。
「おい…!」
「…契約の為だ」
本当かよ、と疑いの目を向けた。それを気にした素振りもなく、リヒトは自らの下着を脱いだ。
そうして俺の体を跨ぐようにして膝立ちし、彼は息を静かに大きく吐いた。
「ちょ、ちょっと待て、ここまでするのか…!?」
「……不服だろうが、受け入れてくれ」
そういうことじゃない、でも彼は俺の為にここまでしてくれているわけで

リヒトは俺の胸に手を置き、自らの尻へ俺をあてがった。スリスリと擦り、ぬちゅりと音が鳴った。
「……っ、く、…んんッ」
彼の口から漏れ出た。やはりキツい、締め付けられてどうにもならない
落ち着かない状態だったが、徐々に滑りを感じ始めてからゆるゆると動き始めた。
(……少しでも…)
俺は彼の胸に手を伸ばし、乳首を撫でた。するとリヒトはやや驚いたように目を向け、俺の手を退けた。
「…いい、それはっ……」
「なんで?これくらいしても…」
いい、と再び念を押すように言われた俺はそのまま手を下ろした。
このもやもやするような感情は何なのだろう、俺からの行為は契約だと余計な事なのかな
「はぁ…っ、あっ……う、ん…」
キシキシ、とベッドの軋む音が聞こえる。彼の締め付けによる刺激もあり、しっかりと勃起をして中を擦っている。
リヒトは、やや上を向いていた。首から鎖骨に向けて汗が伝った。喉と、そして胸から臍まで艶かしく動いていた。
「……う、っあ…!も、出ちゃう……」
たんたん、と肌が弾けるようにぶつかる。彼の腹部を軽く叩き、動きを止めるよう意思表示をしたが聞き入れてくれる様子はない
締め付けもよくて中に出す前に抜かなければと思っているのに、そう考えているとリヒトが見下ろしてきた。
「…出せ、これも……っ、契約だ…」
(一体、どんな、契約なんだよ……!)
俺は身体を震わせ、ついには中に出した。きゅっと何度か締まり、彼の呼吸もまだ荒かった。


これは契約であり雰囲気なんてものは要らない、というよりは必要無いものなのかもしれない
気が抜けていて、しばらくしてからハッとして片付けの手伝いをしようとしたが既に終わっていた。
「契約って、上手くいったのか…?」
「…特に問題なく……」
何の能力も使えない俺にとって、実感出来るような感覚は当然ない
それよりも契約の内容をもう少し詳しく聞いておくべきだったのかもしれない
「じゃあ、リヒトは契約してから何か変わったとかはある?デメリットとか…」
「感知力や探知力は上がった…デメリットはない……」
身体的負担はさせてしまったが、それならまだ良かったのかなと考える。
イスに座っていた彼に近寄り、ぎゅっと手を握った。
「ありがとう、それでも無茶させたよな。俺に出来る事なんてたかが知れているけど、出来る限り協力するから」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件

碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。 状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。 「これ…俺、なのか?」 何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。 《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》 ──────────── ~お知らせ~ ※第3話を少し修正しました。 ※第5話を少し修正しました。 ※第6話を少し修正しました。 ※第11話を少し修正しました。 ※第19話を少し修正しました。 ※第22話を少し修正しました。 ※第24話を少し修正しました。 ※第25話を少し修正しました。 ※第26話を少し修正しました。 ※第31話を少し修正しました。 ※第32話を少し修正しました。 ※第33話を少し修正しました。 ──────────── ※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!! ※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。 国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。 悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

マリオネットが、糸を断つ時。

せんぷう
BL
 異世界に転生したが、かなり不遇な第二の人生待ったなし。  オレの前世は地球は日本国、先進国の裕福な場所に産まれたおかげで何不自由なく育った。確かその終わりは何かの事故だった気がするが、よく覚えていない。若くして死んだはずが……気付けばそこはビックリ、異世界だった。  第二生は前世とは正反対。魔法というとんでもない歴史によって構築され、貧富の差がアホみたいに激しい世界。オレを産んだせいで母は体調を崩して亡くなったらしくその後は孤児院にいたが、あまりに酷い暮らしに嫌気がさして逃亡。スラムで前世では絶対やらなかったような悪さもしながら、なんとか生きていた。  そんな暮らしの終わりは、とある富裕層らしき連中の騒ぎに関わってしまったこと。不敬罪でとっ捕まらないために背を向けて逃げ出したオレに、彼はこう叫んだ。 『待て、そこの下民っ!! そうだ、そこの少し小綺麗な黒い容姿の、お前だお前!』  金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。 『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!  許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』  そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。  王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。 『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』 『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』 『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』  しかし、オレは彼に拾われた。  どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。  気に入らなければ即断罪。意中の騎士に全く好かれずよく暴走するバカ王子。果ては王都にまで及ぶ危険。命の危機など日常的に!  しかし、一緒にいればいるほど惹かれてしまう気持ちは……ただの忠誠心なのか?  スラム出身、第十一王子の守護魔導師。  これは運命によってもたらされた出会い。唯一の魔法を駆使しながら、タタラは今日も今日とてワガママ王子の手綱を引きながら平凡な生活に焦がれている。 ※BL作品 恋愛要素は前半皆無。戦闘描写等多数。健全すぎる、健全すぎて怪しいけどこれはBLです。 .

処理中です...