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それぞれの想い
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ふに、と頬を浅めに押された気がして目が覚めた。やっと起きましたね、と少し焦った様子のレイル
爆睡しててなかなか起きなかったから慌てたのかな、と上半身を起こし俯きながら目を軽く擦った。
体を起こしてもまだ眠くて、しばらく目をつむり軽くゆらゆらと揺れてから伸びをした。
「んん… おはよー……」
「準備する頃にはベストレルに到着していると思いますよ」
ベストレルでは年中イベントをやっていて、初心者から上級者まで遊ぶことの出来る場所だ
ゲーム内では闘技場周辺でもちょっとしたミニゲームとかあったけど、それもあったりするのだろうか
闘技場は1日中入り浸るプレイヤーも居た。それは俺も例外じゃない
(本当に毎日がイベントって感じだな、というか…人多いっ……!)
人混みに揉まれそうになりかけている俺に気付いたレイルは、はぐれないようにぐっと肩を引き寄せてくれた。
「ご…ごめん、助かったよ」
「中央広場まで行きましょう」
辺りを見回しながらもようやく一息つけそうなベンチに座れた。空中には数多くの案内表示が浮いている。
闘技場に関する内容はもちろん、ベストレルにある店の内容や人気の料理。今話題の出来事など様々だ
(べーライズにも案内表示はあったけど、比じゃないくらいに多いな)
だからこそわくわくしたものだ、最もそれはゲームだからで成り立つものではある。
「ダンナ、これを」
彼は見ていた案内をくるりと回転させ、俺に見えるようにしてみせた。
ENTRYと書かれた一覧にはリヒトとエース、そして俺の名前が表示されていた。
参加メンバーの詳細を確認してみても確実に俺達の知る2人と、レイルの言うアイツが入った俺だ
「えっ!よく見たらサポート枠じゃないじゃん!?俺、戦えないのに…」
「そうですね…ただ、3人がこの通りに参加する予定なら探す手間が省けます」
それはそうだけど、参戦するのではなくサポートとしても参加だって出来たはずなのに
「アイツはまともな思考を持ってはいません」
だからレイルは最悪の事態を想定して、俺に見棄てる覚悟を持つようにと言ったのだろう
よほど険しい顔をしていたのか、目の前に立っていたレイルは跪いて顔を覗き込んできた。
「オレだけは必ずダンナを守ります。それだけが伝われば十分です」
「……そういうのやめろって」
嬉しいけどむず痒くて、それでいてわずかに寂しさを感じた。誤魔化すようにぐわっとレイルの髪をくしゃくしゃにした。
「わっ、う…わわっ…!何をっ」
今はもう目立つような傷はそこまでないけれど、あのエルフ達から受けた暴行は忘れないし怒りを感じる。
「ありがとな、俺も頑張るよ」
3人が闘技場に参戦する予定は明日の昼頃のようだった。それまでに何か準備出来ることはないかと考える。
「…やっぱりダメか…… 加護の対象外だ」
とても不満そうに彼は腕を組んだ。先程から俺に魔術で何かを試しているのは分かるが、パチンパチンと見えないものに弾かれている。
「契約相手は、リヒトですか?」
「うん、あっ…… えっと、そう…なるかな……?」
契約した時のことを思い出して頬が熱くなった。ちらりと彼を見ればやや不機嫌そうにしていた。
「もしかして、拗ねてたり?」
数秒経った後に彼は小さく頷いた。もしかして3人とも俺の事を気に掛けてくれているのだろうかと唸る。
それにやることまでやってしまっていて、でも3人はどこまですること想定しているのだろうか
「……ダンナ…?」
「あ…ごめん!加護なんて元の世界でもなかったし、ただ…レイルに頼りっきりになっちゃうところが気になるよ」
彼はそんな些細な事は気にしないでください、と何でもないかのように返答した。いいや、と俺は顔を左右に振った。
「些細な事じゃないだろ、俺は今でもあいつらを許してない」
彼を見据えてそう告げると、レイルも眉をひそめた後に唇を軽く噛んだ。
「……失礼しました。オレの考えが―――」
「違うって」
そう言って俺は彼を抱き締めた。急だったのか、レイルは小さく驚いた声を出した。
「エースもリヒトも大事だよ、でも…今は特にレイルを大切に思ってる。あんなに自分を犠牲にしてまで守ってくれたんだから当たり前だ」
俺にはこういう言葉しか掛けられない、力がないからもどかしさだっていっぱいある。
でも、だからって守られてばかりにはなりたくない。弱いかもしれないけど、鼓舞することが俺の出来る事だと思ってる。
「レイルが思ってる以上に…俺の想いは重いぞ~」
べしべし、と軽く背中を叩けば彼はびくりと体を跳ねらせた。そして彼はありがとうございます、と呟いた。
爆睡しててなかなか起きなかったから慌てたのかな、と上半身を起こし俯きながら目を軽く擦った。
体を起こしてもまだ眠くて、しばらく目をつむり軽くゆらゆらと揺れてから伸びをした。
「んん… おはよー……」
「準備する頃にはベストレルに到着していると思いますよ」
ベストレルでは年中イベントをやっていて、初心者から上級者まで遊ぶことの出来る場所だ
ゲーム内では闘技場周辺でもちょっとしたミニゲームとかあったけど、それもあったりするのだろうか
闘技場は1日中入り浸るプレイヤーも居た。それは俺も例外じゃない
(本当に毎日がイベントって感じだな、というか…人多いっ……!)
人混みに揉まれそうになりかけている俺に気付いたレイルは、はぐれないようにぐっと肩を引き寄せてくれた。
「ご…ごめん、助かったよ」
「中央広場まで行きましょう」
辺りを見回しながらもようやく一息つけそうなベンチに座れた。空中には数多くの案内表示が浮いている。
闘技場に関する内容はもちろん、ベストレルにある店の内容や人気の料理。今話題の出来事など様々だ
(べーライズにも案内表示はあったけど、比じゃないくらいに多いな)
だからこそわくわくしたものだ、最もそれはゲームだからで成り立つものではある。
「ダンナ、これを」
彼は見ていた案内をくるりと回転させ、俺に見えるようにしてみせた。
ENTRYと書かれた一覧にはリヒトとエース、そして俺の名前が表示されていた。
参加メンバーの詳細を確認してみても確実に俺達の知る2人と、レイルの言うアイツが入った俺だ
「えっ!よく見たらサポート枠じゃないじゃん!?俺、戦えないのに…」
「そうですね…ただ、3人がこの通りに参加する予定なら探す手間が省けます」
それはそうだけど、参戦するのではなくサポートとしても参加だって出来たはずなのに
「アイツはまともな思考を持ってはいません」
だからレイルは最悪の事態を想定して、俺に見棄てる覚悟を持つようにと言ったのだろう
よほど険しい顔をしていたのか、目の前に立っていたレイルは跪いて顔を覗き込んできた。
「オレだけは必ずダンナを守ります。それだけが伝われば十分です」
「……そういうのやめろって」
嬉しいけどむず痒くて、それでいてわずかに寂しさを感じた。誤魔化すようにぐわっとレイルの髪をくしゃくしゃにした。
「わっ、う…わわっ…!何をっ」
今はもう目立つような傷はそこまでないけれど、あのエルフ達から受けた暴行は忘れないし怒りを感じる。
「ありがとな、俺も頑張るよ」
3人が闘技場に参戦する予定は明日の昼頃のようだった。それまでに何か準備出来ることはないかと考える。
「…やっぱりダメか…… 加護の対象外だ」
とても不満そうに彼は腕を組んだ。先程から俺に魔術で何かを試しているのは分かるが、パチンパチンと見えないものに弾かれている。
「契約相手は、リヒトですか?」
「うん、あっ…… えっと、そう…なるかな……?」
契約した時のことを思い出して頬が熱くなった。ちらりと彼を見ればやや不機嫌そうにしていた。
「もしかして、拗ねてたり?」
数秒経った後に彼は小さく頷いた。もしかして3人とも俺の事を気に掛けてくれているのだろうかと唸る。
それにやることまでやってしまっていて、でも3人はどこまですること想定しているのだろうか
「……ダンナ…?」
「あ…ごめん!加護なんて元の世界でもなかったし、ただ…レイルに頼りっきりになっちゃうところが気になるよ」
彼はそんな些細な事は気にしないでください、と何でもないかのように返答した。いいや、と俺は顔を左右に振った。
「些細な事じゃないだろ、俺は今でもあいつらを許してない」
彼を見据えてそう告げると、レイルも眉をひそめた後に唇を軽く噛んだ。
「……失礼しました。オレの考えが―――」
「違うって」
そう言って俺は彼を抱き締めた。急だったのか、レイルは小さく驚いた声を出した。
「エースもリヒトも大事だよ、でも…今は特にレイルを大切に思ってる。あんなに自分を犠牲にしてまで守ってくれたんだから当たり前だ」
俺にはこういう言葉しか掛けられない、力がないからもどかしさだっていっぱいある。
でも、だからって守られてばかりにはなりたくない。弱いかもしれないけど、鼓舞することが俺の出来る事だと思ってる。
「レイルが思ってる以上に…俺の想いは重いぞ~」
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