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第6話
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ギルドへ帰り受付さんに今日のことを話す。
「実は森の中でゴブリンメイジに会いまして」
「ゴブリンメイジですって!?よく逃げられましたね」
「いえ、倒してきました」
「倒し…え?」
「これ、討伐証の耳です」
僕が袋の中からそれを出すと驚かれた。
「え、だって、貴方あの弱小テイマー…あっ」
…聞かなかったことにしておこう。
「とにかく、ゴブリンメイジは倒しました。もしかしたらどこかに集落が出来ているかもしれないので調査をお願いしたいです」
「わ、分かりました、すぐにギルドマスターに報告します」
…そりゃファルガス様に比べたら僕は弱小だけど…。
ちょっと胸がズキっとするな。
その3日後、森の中にゴブリンの集落が発見された。
上位種であるゴブリンジェネラルがいるので今回招集されたのはDランク以上の冒険者のみ。
僕は関係ないので行く人たちには頑張ってほしい。
ゴブリンの集落が殲滅されるまではDランク未満の冒険者は森には入れない。
僕も例外なく森には入れない。
なので街中の依頼をこなす。
下水掃除の依頼を受けその場所に向かう。
街の地下、そこには下水道があり、たまにスライムなどの魔物が自然発生する。
それを掃除するのが冒険者の仕事だ。
「ガゥゥ…」
鼻が効くクロにとっては最悪の場所だ。
早めに終わらせよう。
しばらく下水道を歩いていると不思議なものを見つけた。
あれは…魔物だけど、スライムみたいに自然発生するような魔物じゃないぞ?
そこにはリトルリザードとラビットがいた。
僕たちが近づくとリトルリザードがラビットを庇うような行動をとった。
よく見るとラビットの身体が傷だらけだ。
「ルナ、回復してあげられる?」
「キュイ!」
任せろ、といった感じで近づいていくルナ。
そしてしばらく、「キュイ!」「ギュル」と鳴き声だけが響く。
そしてルナが回復魔法を使った。
少しは信用してくれたってことなのかな?
その後、リトルリザードの方も怪我をしていたようなのでルナの回復魔法をかける。
「さて、この子たちはなんでこんなところにいたのかな?」
「ギュル…」「プー…」
「まぁ話せないから分からないよね、困ったなぁ、この子たちどうしよう…」
「キュイ!キュイキュイ!」
ルナがリトルリザードとラビットの手を取る。
「ん?仲間にしようってこと?」
「キュイ!」
ルナが大きく頷く。
「分かった、君たちはどうかな?僕たちと一緒に来る?」
ラビットはぴょんぴょんと跳ねて嬉しそうだ。
リトルリザードもそれを見て仕方ない、といった感じで頷く。
「それじゃあ契約しよう、リトルリザードの名前はレオ、ラビットの名前はリル、この名前で契約してくれるかい?」
この子たちが僕が信用に足るテイマーだと思ってくれたようで、契約が成立した。
良かった、この子たちよりも僕が強くて良かった。
これで契約するには強さが足りない、とかになったらどうしようかと思った。
そのとき、またあの声が聞こえた。
《固体名レオ、リルの進化が可能です。進化させますか?》
僕は2匹のステータスを見てみる。
-----------------------------
<名前> レオ
<種族> リトルリザード
<レベル> 30/30
<ランク> G
<魔法> 水魔法
<進化条件>
レベル上限
-----------------------------
-----------------------------
<名前> リル
<種族> ラビット
<レベル> 30/30
<ランク> G
<魔法> 土魔法
<進化条件>
レベル上限
-----------------------------
2匹ともレベル上限だから進化出来るのか。
ちなみにこのステータスだが、僕が見たい、と思うと現れるようだ。
しかし従魔限定、他の魔物のステータスは見られない。
「レオ、リル、これから君たちを進化させるけどいいい?」
2匹は頭にはてなマークを浮かべながらも頷いた。
「うん、レオとリルを進化させます」
すると2匹の身体が白く光った。
しばらくすると光が収まりそこには大きくなった2匹がいた。
よかった、無事に進化出来たみたいだ。
「実は森の中でゴブリンメイジに会いまして」
「ゴブリンメイジですって!?よく逃げられましたね」
「いえ、倒してきました」
「倒し…え?」
「これ、討伐証の耳です」
僕が袋の中からそれを出すと驚かれた。
「え、だって、貴方あの弱小テイマー…あっ」
…聞かなかったことにしておこう。
「とにかく、ゴブリンメイジは倒しました。もしかしたらどこかに集落が出来ているかもしれないので調査をお願いしたいです」
「わ、分かりました、すぐにギルドマスターに報告します」
…そりゃファルガス様に比べたら僕は弱小だけど…。
ちょっと胸がズキっとするな。
その3日後、森の中にゴブリンの集落が発見された。
上位種であるゴブリンジェネラルがいるので今回招集されたのはDランク以上の冒険者のみ。
僕は関係ないので行く人たちには頑張ってほしい。
ゴブリンの集落が殲滅されるまではDランク未満の冒険者は森には入れない。
僕も例外なく森には入れない。
なので街中の依頼をこなす。
下水掃除の依頼を受けその場所に向かう。
街の地下、そこには下水道があり、たまにスライムなどの魔物が自然発生する。
それを掃除するのが冒険者の仕事だ。
「ガゥゥ…」
鼻が効くクロにとっては最悪の場所だ。
早めに終わらせよう。
しばらく下水道を歩いていると不思議なものを見つけた。
あれは…魔物だけど、スライムみたいに自然発生するような魔物じゃないぞ?
そこにはリトルリザードとラビットがいた。
僕たちが近づくとリトルリザードがラビットを庇うような行動をとった。
よく見るとラビットの身体が傷だらけだ。
「ルナ、回復してあげられる?」
「キュイ!」
任せろ、といった感じで近づいていくルナ。
そしてしばらく、「キュイ!」「ギュル」と鳴き声だけが響く。
そしてルナが回復魔法を使った。
少しは信用してくれたってことなのかな?
その後、リトルリザードの方も怪我をしていたようなのでルナの回復魔法をかける。
「さて、この子たちはなんでこんなところにいたのかな?」
「ギュル…」「プー…」
「まぁ話せないから分からないよね、困ったなぁ、この子たちどうしよう…」
「キュイ!キュイキュイ!」
ルナがリトルリザードとラビットの手を取る。
「ん?仲間にしようってこと?」
「キュイ!」
ルナが大きく頷く。
「分かった、君たちはどうかな?僕たちと一緒に来る?」
ラビットはぴょんぴょんと跳ねて嬉しそうだ。
リトルリザードもそれを見て仕方ない、といった感じで頷く。
「それじゃあ契約しよう、リトルリザードの名前はレオ、ラビットの名前はリル、この名前で契約してくれるかい?」
この子たちが僕が信用に足るテイマーだと思ってくれたようで、契約が成立した。
良かった、この子たちよりも僕が強くて良かった。
これで契約するには強さが足りない、とかになったらどうしようかと思った。
そのとき、またあの声が聞こえた。
《固体名レオ、リルの進化が可能です。進化させますか?》
僕は2匹のステータスを見てみる。
-----------------------------
<名前> レオ
<種族> リトルリザード
<レベル> 30/30
<ランク> G
<魔法> 水魔法
<進化条件>
レベル上限
-----------------------------
-----------------------------
<名前> リル
<種族> ラビット
<レベル> 30/30
<ランク> G
<魔法> 土魔法
<進化条件>
レベル上限
-----------------------------
2匹ともレベル上限だから進化出来るのか。
ちなみにこのステータスだが、僕が見たい、と思うと現れるようだ。
しかし従魔限定、他の魔物のステータスは見られない。
「レオ、リル、これから君たちを進化させるけどいいい?」
2匹は頭にはてなマークを浮かべながらも頷いた。
「うん、レオとリルを進化させます」
すると2匹の身体が白く光った。
しばらくすると光が収まりそこには大きくなった2匹がいた。
よかった、無事に進化出来たみたいだ。
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