弱小テイマー、真の職業を得る。~え?魔物って進化するんですか?~

Nowel

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第31話

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「どうしたんですか!?大丈夫ですか!?ルナ、リル、回復魔法をお願い」

『分かりました』『おっけー』

ルナとリルが人魚さんに回復魔法をかける。

しばらくすると顔色が良くなってきた。

そして1人の人魚さんが話しかけてきた。

「助けていただきありがとうございました」

「いえいえ、どうしたんですか?こんな怪我をして」

「実はクラーケンに襲われてしまいまして」

「クラーケン!」

「どうかしましたか?」

「僕たちクラーケンを倒しに来たんです」

「ほ、本当ですか!?お願いします、クラーケンを倒してください!私の町もクラーケンに襲われてしまって…」

これは海の民たちの一大事だな、頑張ろう!

「みんなー!逃げてー!クラーケンが来たー!」

そのとき、向こうの方から声が聞こえた。

見ると大きなクラーケンの足が海上から出てきている。

『私の水魔法で海中でも息が出来るように膜を貼ります、強い衝撃には気をつけてくださいね』

「ありがとうレオ、じゃあみんな、行くよ!」

バシャンと海の中に入る。

おぉすごい、本当に息が出来る。

クラーケンは…大きさは普通の大きさになったレオの2.3倍はありそうだ。

「とりあえず足から攻撃しよう」

そう言うとみんなの攻撃が足に向かって飛ぶ。

水の中だから少し動きにくいな。

クラーケンの攻撃をギリギリで避けながら剣で攻撃する。

そのまま30分ほど戦闘が続いた。

クラーケンの足はもうほとんどが機能しなくなっていて、倒せるまであともう少しといったところ。

「ただ、致命傷にはならないんだよなぁ、レオ、クラーケンと僕を海上に打ち上げることは出来る?」

『出来ますが…』

「じゃあちょっとやってみて」

『…分かりましたアクアピラー!』

クラーケンと共に僕の身体も打ち上がる。

そして海上に上がったこの瞬間を逃さない。

ルナとリルの支援魔法、ドリヤードさんの加護、そしてAランク魔物5匹の力がこもった一撃を溜めて…放つ!

「ふんっ!」

ズパァッとクラーケンの胴体が半分に切れた。

え?え?こんな力が出るの?すご…。

「た、倒せたね…」

『さすがです主』『アレンくんならよゆーだもんね!』『俺も頑張ったぞ!』『お見事ですアレンさん』『ご主人強くなーい?』

その後、クラーケンは大きくなったレオが引っ張って街まで戻ってくれた。

街では漁の邪魔をするクラーケンが倒されたことによって大騒ぎ、クラーケンはギルドではなく街で買い取って街民に配って食べるということなので了承。

僕は深海魔石が欲しかっただけだしね。

その後、ギルドでギルドマスターに呼ばれ、王城に連絡をすると言われて…。

これ、確実に呼ばれる感じだよね?

仕方ない、マティアスさんに言われたように覚悟を決めよう!
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