池尻産婦人科

ユヅキ

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一話

いのちが生まれる。

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命••それは誰でも感動する歴史的瞬間••

そんな産婦人科で勤務している新米医師•
椎田亜矢。
この春医大を卒業し、池尻産婦人科へ
就職した。
『岡部さーん、回診に来ました。』
『いつもありがとう先生。』
彼女が就職したのは産婦人科医。
同期の仲間達と先輩医師と共に楽しく
仕事している。
『それにしても亜矢ちゃん凄いわね!
いつも笑顔で患者さんを癒やしているわよ。』
『ありがとうございます。佐久間先生。』
『貴方の評判、良いわよ。』
『どうも。』
『所で何故亜矢ちゃんは産婦人科医に
なろうと思ったの?』
そこには彼女の過去の経験がきっかけだった。
彼女が子供の頃、
母親が助産師で命の誕生に常に向き合っていた。
そんな彼女が高校に上がったある日、
母•理恵からある事を提案された。
『ねえ亜矢。
あなたも人を助ける仕事をしてみない?』と。
しかし、この一言が彼女の転機になった。
そして亜矢は大学の医学部に合格。
四年間理恵の言葉を忘れずに勉強した。
『••と言う道でした。』
『』
『でも、医学部に合格するのは相当難しいしら
結構難しかったんじゃない?』
『いえいえ』
二人が話していると
看護師の鳥井が呼び出した。
『椎田先生、分娩の立ち会いお願いします。』
亜矢は手術着に着替え、分娩室へ向かった。
『痛った~い!
いつ終わるの~?』
『もうすぐ生まれますからね!』
と妊婦を励ましているのは
佐久間と同期の横川だった。
『亜矢ちゃん。赤ちゃんの処置準備を。』
『はい。』
亜矢は処置準備を行なった。
そこへ橘は入室し、分娩が再開。
『もう無理!やめちゃいたいよ~!』
『後少しです。赤ちゃんも頑張ってますよ!』
妊婦は苦しみながらも耐え抜き、
ようやく分娩室に産声が響いた。
そしておくるみに包んだ赤ちゃんを横川に
手渡した。
するとさっきまで痛いと言っていたのは
嘘のようだった。
亜矢はその姿を見て思わず涙が出てしまう。
『どうした?亜矢ちゃん。
感動しちゃった?』
『はい。
二年医師をやっていますけど
泣いてしまいます••』
その後亜矢は先ほど生まれた赤ちゃんを
新生児室へ運びベットへ。
彼女は赤ちゃんにこういった。

『おめでとう。赤ちゃん。』
赤ちゃんは亜矢に優しい笑みを見せた。
すると新生児室からある医師が彼女の姿を
見ていた。
その後、彼女は担当している妊婦•西澤の
元へ向かった。
『西澤さん、いかがですか?』
『はい••』
しかし、西澤がこの表情を見せているのは
ある訳があった。
西澤梨沙子は数年前に
夫を亡くし、
もし子供ができたら父親がいないと
自分の子がいじめにあったら••
と思っていた。
その為妊娠か発覚しだ時から不安になっていた。
『私••産めるのか分からなくて••』
すると亜矢は梨沙子にこんな言葉を問いかけた。
『西澤さん、不安なのは分かりますけど、
不安になり過ぎてませんか?』
『はい••』
『ご主人が亡くなって寂しい気分はわかります。
今まで一人で頑張って来たのも分かります。
でも、そんなに不安に思っていたら
天国にいるご主人も安心出来ないと思いますよ。』
『そこで、ご主人の為に頑張ってみては?』
『主人の為に••?』
『そうです。
そしたらご主人も安心できるんじゃないですか?』
すると梨沙子の表情は不安から少し柔らいだ。
『分かりました。
私も赤ちゃんの為に精一杯頑張ります。』
ようやく梨沙子は不安から解放され
自信を持つ事ができた。

予定日•当日。
当日の彼女はまるで
不安はどこへ行ったのかと思うくらい
落ち着いていた。
そして分娩室へ入室。
『あとちょっとで生まれますよ!』
懸命に頑張る西澤。
亜矢はずっと西澤をずっと励まし続けた。
佐久間が応援で支える.
そして••

輝くような産声が室内に響き渡った。
佐久間は西澤に赤ちゃんを連れて来た。
『よく頑張りましたね。』
『ありがとうございます。先生。』
西澤は思わず目を輝かせた。
そして彼女は自分で守るのが母親の使命だと
実感。
すると岡本は
『亜矢さん、ちょっと来てくれないかな?』
『はい••』
亜矢は何かを感じ始めていた。
『君は凄い。
僕は改めて感心したよ。』
『この調子で頑張れよ。』
亜矢はナースステーションに戻ると
『私ってそんなに腕前が良いのかな••?』
『亜矢ちゃんは本当に腕前はいいものよ!
だからこの調子で自信持ってみたらどう?』
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