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「部屋に入ったことがあるって本当?」
「ええもちろんです。
 これがその時の写真です。」

何故か寝ている俺と実花後輩がベットに入っている写真を見せつけられた。

「何でベットかは知らないけど葵君の童貞をもらったのは私だからね。」
「い、いいえそれは間違いです。
 私が先輩の寝ているうちに襲ったので童貞は私が先に貰いました。」
「甘いですね。
 私のギルドマスターメアリーの鑑定は先輩の経験人数ですら網羅しているんです。
 初めてが私だったことは既に調査済みです。」
「死神乙女(ヴァルキリー)・挑戦士(ウルズ)ギルドマスター、メアリー、彼女に暴けぬ事件は無いと言わしめた本人自体が弁護士も兼任している凄腕アドベンチャラーですね。
 こちらのことが嘘ということが分かるということは政治界で知ってはいましたけど鑑定を御持ちでしたか。
 ダンジョンでは良いスキルを得ましたね。
 しかし先輩とはどういった経緯で出会ったのですか。
 そこの女子高生は大学時代に先輩から聞いた女の子だと推察できますが先輩はアドベンチャラーとはほぼ無縁の生活をしていたし都内在住ですのですれ違いざまに会うことはあっても意図的会うことをしない限りは会えない筈ですか。
 でも合コンなどにもいくことのできない仕事量ですし……。」

実花後輩は元々研究質な人間で疑問に思ったことから納得の行く答えをその場で考察してそれが間違いではないかを立証していくスタイルの勉強法を実践していた。
この勉強法からあまり変わっていないことから見るに後輩はいつもきちんと立証して弁護している風に見えていた。

「もしや都会のダンジョンに抜け道ができていて仕事で疲れた先輩が意識が朦朧とする状態でダンジョンの抜け道に入ってしまってそのまま涼奈さんに助けられたと考えれば辻褄が会わないでもありません。」
「わあ凄いね。
 大体あってるよ。」
「大体あっているというのは引っ掛かりますが都市部にダンジョンの抜け道ができていたとはこれは国が隠したいほどの事実ですがこれについて守秘義務は無いのですか?」
「今のところはないね。
 死神乙女(ヴァルキリー)・挑戦士(ウルズ)が関わっていたって言うのが大金だろうけど国はとやかく言ってないし近々公表すると思うよ。」
「それは良い情報を聞けました。
 こちらとしても仕事に役立つ情報を御教えいただきありがとうございます。
 して、私の予想と違う点を御教えいただけますか?」
「うん、それはね。
 葵君がダンジョンボスを倒したことだよ。」

涼奈さんは悪戯っ子のように満面の笑みを浮かべて楽しそうに話す。
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