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詠唱系

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「まずは魔術について、ここではベル◯ルク風の世界観の常識が必要だと思った方がいいかな。」

「ごめん、僕まだ見てない。」

「えっとじゃあ、某大ヒット忍者漫画の主人公の師匠が使うモードで例えるとわかるかな?」

「自然エネルギーと体内のエネルギーは別物的な?」

「ただし、僕らはそれを感じ取っても感じ取らなくとも術の発動ができる。
 詠唱や予備動作がいい例だ。
 それには決まった催事を行う必要があるけどね。」

 要は完全詠唱の鬼道と同じ定義だと思えばいい。
 詠唱したほうが発動する確率、成功率が上がり、詠唱しないと技の精度や発動する確率が減る。

「なら、こんな風に言えばいいの?
 深淵を誘き寄せる紋様、深き眠りを妨げし序章、腕を生やし、破壊し、渇き、目覚め、生命を拒む
 齷齪(あくさく)する愚鈍の帝王、自壊し繰り返す世界樹の時計
 進化せよ、退化せよ、世界に満ち溢れし己が無知を知れ、魔導の星と化せ、アダマスサイス」

 え?
 発動しちゃったよ。
 これ時間を止める?
 繰り返す?
 どちらにせよDIオの力か?

 とりま動け、ってことで。

「ちょっと魔法を止めようか。
 深淵を阻む祭事、浅き目覚めを呼び寄せし終章、脚を踏み、創造し、潤し、眠り、死を受け入れる
 道草に呑まれる自由の奴隷、再生を繰り返す終焉の時計
 進化せよ、退化せよ、世界に満ち溢れし己が鞭を知れ、生命の星屑と化せ、アダマングリムリーパー」

「あれ?
 元に戻った?」

「失敗はしていないけど、死にかけるところだったよ。
 何今の、隊長格が使ってそうな詠唱は。」

「何となくで思いついちゃった。」

 てへぺろ。

 これぞアーモンド効果w
 
 でも、コレゲームの中だから許されるようなもんだよね。
 私も何とか魔術の発動を防げてよかったけど、これから教えるのは骨が折れる気がする。

「とりあえず、詠唱の方はやめよう。
 悲惨な惨劇が出来そうだから。」

「えー。」

「日本人は色々間違ってはいるけど催事自体はそこそこやっていたでしょう。
 それが悪さして術式を発動しているケースも考えられるよ。
 もしかすると命に係わる。
 私と同じく錬金術に近しい術式を使った方が良いね。」

「でもどんなことするの?」

「錬金術と言っても、等価交換でしかないからね。
 等価を決めるのは自分の価値観だから命が軽いモノと思って居れば、リソースは軽くなる。
 私の場合は、平等としか考えていないからどんなものにでもすぐに命を吹き込める。
 獣人を作成していた時代もそうだね。
 具体的には人間なんて生存競争で下層に位置していたから、なにがなんでも生き残るために産めよ増やせよって戦争時代だったらしいよ。
 今回教えるのは簡単に言えば垢とかを媒介とした魔術のやり方。
 元日本人なら簡単にできる術式だから落ち着いてやろうね。」

「はーい。」
スライム道
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