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「うわあーもふもふ。」

「ちなみにこれは毛が張り替わっているからモフモフになっているだけだからね。」

「キュンキュン(俺様としてはこの姿にはあまりなりたくないがな。)」

 モフモフになってチワワのような格好になったはりはりネズミさんは、思わず触りたくなるくらい可愛かった。
 
「撫でてもいい、撫でても良いかなぁ!」

 スッと渡されたので撫でてみる。
 うひょー。

「はりはりネズミさんが来たので本日は3名様限定のおやつをお出しいたします。」

「はりはりが食べられるのかアレ美味いよな。
 俺にくれ。」

「私も1つ頼む。」

「儂も1つ。」

「ハイただいまお持ちします。」

 出てきたのは大根のはりはり漬けと緑茶、それとインディカ種のお米。
 日本のお米と違って香りが豊かでおやつとしても軽い感じがしていい。

 日本の古き良き緑茶と漬物の組み合わせは程よいおやつになるだろう。

「でもはりはりってこのネズミさんだったんだね。」

「キュンキュン(俺様凄いんだぜ。
 今は出しているはりはりも俺様から出てくるんだぜ。)」

「何言っているかわからないけど。
 凄そう。」

 モフモフになっても毛を逆立たせてみたりしてアピールしているところを見ると凄そう。
 なでナデ。

「キュンキュン(ふにゅにゅにゅ気持ちいい。
 私、とっても気持ちよくなっちゃうわ。)」

「おーいはりはりネズミさん換毛したから、多少性格変わるのはわかるけどほどほどにしてね。」

「はりはりってそっちのはりはりかー。
 あんまりお漬物食べないから思い出せなかったけど、このネズミさんからそんなのが取れるんだね。」

「受け入れ早いのは助かるけど、某グルメ漫画見たくそのまま食べられる奴らは居ないからね。
 多少は調理しないと食べれられないから、もし美味しそうに見えても気軽に食べちゃダメだからね。」

「そんなことしないよー。」

「はりはりネズミさんは食糧庫って呼ばれるくらい栄養素の高い大根を蓄えている森の給仕と呼ばれる生物。
 警戒心はとても強いが森の危険を察知すると瞬く間に、森の仲間を呼んでくるよ。」

「ふーん。
 でも可愛いからいいや。」

 客を見ればそれは美味しそうにはりはりと緑茶、お米を楽しんでいる。
 そんなに美味しいのか気になるとは思うけど、こんなかわいい子の毛を食べるのはちょっと気が引ける。

「一応夕食に数本はあるから試してみるといいよ。」

 解説
 はりはりとは切り干し大根を戻した後に着ける漬物の事だよ。
 はりはりネズミは既につけてある切り干し大根が使われているので水に戻すだけではりはりができあがるネズミの毛です。
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