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1話

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「ぉぉぉぉが」

「どうした、法曹界や検察、警察を舐め腐ったようなグレイト愚か者の思考だから大人になれと言いさらには知識だけでなく根性を腐れせている俺に私人逮捕権を行使されさらに俺に歯向って罪が重くなり処刑されるのはそんなに嫌なのか?」

「うがぁ、てめえが余計なこと言うから忠告してやったんだろうが!」

ガラスの壁越しに叫ぶ中年

「確かお前こうも言っていたな「私にはいじめられっ子と言う属性付与で絶対防御する手段は効きません。」とな。そんな俺の絶対防御とやらにコケにされている馬鹿はどこのどいつだったかな。確か君がいじめていた彼とてもいい協力者になってくれてね。君が本当にいじめをしていた事実でもあった。君はボロが出やすいし悟った気でいる愚か者で助かったよ。」

「てめえが仕組んだじゃねえのか!」

「そう君は信号無し横断歩道を歩行者がいるにもかかわらず走行し人を跳ね、轢き逃げしそこを僕に捕まえられ増してや暴行まで加えた。ルールはルール。ちゃんとさせてもらったよ。君の大好きな法の正しいが概念を用いてね。一応当たり屋ではない一般人であり偶々俺が個人的に懇意にしている君がいじめていたクラスメイトが私に会いに来る途中でそうなってしまっただけだし、友達の為を思って君を捕まえたのさ。轢き逃げ犯さん。」

「そんなもんただ騙しただけだろうが!」

「さらに君の彼に行ったいじめに対する余罪も出てくるからな。いやあ自傷者が合ったにもかかわらず気づかない時点で人である前にヒトですらないね。」

理路整然と常識の無い者に常識を問うように、それでいて手のひらの上で人を転がす。

「何故俺がそんな言われをされるんだよ!」

「君は何を言っているのかね。動物の群れを見たまえ、彼らは追い出した者が強く帰ってきたときそれをリーダーとする。革命さ。さらに言うとパートナーや大切な物を奪ったとき殺しにかかる。そんな簡単かつ当たり前の常識を理解できない程、馬鹿な頭ではあるまい。君はね思春期を奪ったんだよ。最も記憶に残り、最も感情が発達する時期をね。ひたすらに彼は叩いたのさ。呪いの釘を作る為に。」

「そんな人間的じゃないことがまかり通るか!」

「普通はね。でもヒトはときに復讐の為に全てを捨てる。人生をそれに捧げるのさ。その思考がわからないようじゃ、読書の仕方もわからない可哀想で自分が社会に適合していると見てもらいたい承認欲求まみれの現代人特有のエリート馬鹿なんだね。じゃあ刑期を全うするといいよ。死後もね。」

そんな歪な言葉を残して面会は終わった。
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