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第二章
第103話 アルファイド王国での王都観光 その六
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開け放たれた扉を目にした私は、その大きさにポカンと口を開けて見上げていた。
分厚い石造りの扉の表面には細かな装飾が施されており、あまりにも見事な装飾に目を奪われてしまう。
扉を潜り正面に顔を向けた私は、その荘厳な光景を視界に捉えた瞬間、言葉を失くして立ち尽くす。
真正面には大理石のような石で造られた女性の石像が鎮座しており、全てを包み込むような柔らかい微笑みを浮かべている。
人の三倍はありそうな大きな女性の石像からは、温かい波動が大聖堂内に広がっているのを感じる。
神々しいというよりも母親のような温かい波動に、身も心も癒されていくようだ。
大聖堂内に設置された長椅子に腰を下して、各々が両手を組んで祈りを捧げている。
特に作法とかはないようで安心した。
私達も彼等の真似をして長椅子に腰を下ろすと、両手を組んで目を閉じた。
(いつまでも皆と楽しく過ごせますように。それと、ヒデさんの悲しみが少しでも癒えますように)
すると、その願いに応えるように、柔らかくて温かい波動に体が包まれた感覚がした。
驚いて目を開けるが、隣のヒデさんを見ても特に変わった様子はない。
目を閉じて祈りを捧げていたヒデさんが目を開けて柔らかく微笑んで言った。
「こんなことを言うと怒られちゃうかもしれないけど、僕、神様や仏様が存在しているって考えたことなかったんだ。でもさ、さっき体が温かい何かに包まれたような感覚がしてさ。本当に神様が居るのかもって思えたよ」
いつも笑顔が絶えないヒデさんではあるが、その柔らかい微笑みを見るのは初めてだった。
それが嬉しくて、私もつられて微笑んで返す。
「ふふ。それは私も同じだよ。でも、ここの空気は澄んでいるし温かいよね。きっと、この世界では神様は身近な存在なのかもね」
柔らかく微笑む女神像を見上げて感謝の言葉を口にする。
「女神様。ありがとうございます」
その言葉に続き、ヒデさんも女神像に向かって深々と頭を下げる。
「女神様。ありがとうございます」
感謝の言葉を述べて頭を上げたヒデさんの表情は、誰が見てもすっきりとした表情をしていた。
心の整理がついたようで良かった。
私達は軽く大聖堂を見て回った後、再び王都をぶらぶらと散策することにした。
夕方、散策を終えて宿に戻り、早めの夕食を済ませる。
なぜなら、メイスからマヨネーズを食べてみたいとせっつかれたからだ。
道具が揃ったし作るのはやぶさかではない。
部屋に戻りテーブルに調理器具を並べていると、興味津々といった様子でヒデさんがテーブルを覗き込んで言った。
「へぇ。たったこれだけの材料でマヨネーズが作れるんだ。知らなかったな」
テーブルには卵、塩、酢、油を置いてあるが、大変なのはこれらを混ぜ合わせることだ。
私は苦笑を漏らしながら軽く説明をする。
「たったこれだけなんだけど、混ぜ合わせるのが大変なんだよね。でも、この泡立て器があれば少しは楽になるかも」
説明をしながらボウルに卵を割り入れ、塩と酢を入れて混ぜ合わせる。
その際に、腕に身体強化をかけておいた。
魔法って本当に便利だわ。
あっという間にもったりとしてきたので、そこから油を少しずつ加えて白っぽくクリーム状になるまで丁寧に混ぜていく。
マヨネーズぽい見た目に満足気に頷いた私は、スプーンでマヨネーズを掬うとヒデさんに味見を頼んだ。
「ヒデさん、味をみてくれる?」
「うん!」
目を輝かせたヒデさんが即答しながらスプーンを受け取ると、何の躊躇いもなく口に運んだ。
「ん~!マヨネーズだ!卵の濃厚な味が美味しい!」
その声に反応したブロンが、テーブルの脚に前足をかけてピョンピョンと飛び跳ねて言う。
『ぼくも!ぼくもたべたい!』
「はいはい。ちょっと待って」
亜空間から新しいスプーンを取り出してマヨネーズを掬うと、ブロンの前に差し出した。
小さな舌でマヨネーズを舐めとったブロンが、青い瞳をキラキラと輝かせて尻尾を勢いよく振った。
『ほわぁ……。たべたことがない味だけど、すっごくおいしい!』
どうやらブロンはマヨネーズをお気に召したようだ。
うんうんと頷いていたら、無言で私を見つめるメイスと視線が合ったので、メイスにもマヨネーズを味見してもらった。
『……ほぉ。確かに卵の濃厚な味がするな。ふむ。このマヨネーズとやらは格別に美味い。ユーリ、もっと作り置きしておいた方がよくはないか?』
ヒデさんやブロンの様子から私も大量に作り置きしておこうと考えていたので、その提案には賛成だ。
その後、ひたすらマヨネーズ作りに精を出したせいで就寝が深夜を過ぎたのは言うまでもない。
分厚い石造りの扉の表面には細かな装飾が施されており、あまりにも見事な装飾に目を奪われてしまう。
扉を潜り正面に顔を向けた私は、その荘厳な光景を視界に捉えた瞬間、言葉を失くして立ち尽くす。
真正面には大理石のような石で造られた女性の石像が鎮座しており、全てを包み込むような柔らかい微笑みを浮かべている。
人の三倍はありそうな大きな女性の石像からは、温かい波動が大聖堂内に広がっているのを感じる。
神々しいというよりも母親のような温かい波動に、身も心も癒されていくようだ。
大聖堂内に設置された長椅子に腰を下して、各々が両手を組んで祈りを捧げている。
特に作法とかはないようで安心した。
私達も彼等の真似をして長椅子に腰を下ろすと、両手を組んで目を閉じた。
(いつまでも皆と楽しく過ごせますように。それと、ヒデさんの悲しみが少しでも癒えますように)
すると、その願いに応えるように、柔らかくて温かい波動に体が包まれた感覚がした。
驚いて目を開けるが、隣のヒデさんを見ても特に変わった様子はない。
目を閉じて祈りを捧げていたヒデさんが目を開けて柔らかく微笑んで言った。
「こんなことを言うと怒られちゃうかもしれないけど、僕、神様や仏様が存在しているって考えたことなかったんだ。でもさ、さっき体が温かい何かに包まれたような感覚がしてさ。本当に神様が居るのかもって思えたよ」
いつも笑顔が絶えないヒデさんではあるが、その柔らかい微笑みを見るのは初めてだった。
それが嬉しくて、私もつられて微笑んで返す。
「ふふ。それは私も同じだよ。でも、ここの空気は澄んでいるし温かいよね。きっと、この世界では神様は身近な存在なのかもね」
柔らかく微笑む女神像を見上げて感謝の言葉を口にする。
「女神様。ありがとうございます」
その言葉に続き、ヒデさんも女神像に向かって深々と頭を下げる。
「女神様。ありがとうございます」
感謝の言葉を述べて頭を上げたヒデさんの表情は、誰が見てもすっきりとした表情をしていた。
心の整理がついたようで良かった。
私達は軽く大聖堂を見て回った後、再び王都をぶらぶらと散策することにした。
夕方、散策を終えて宿に戻り、早めの夕食を済ませる。
なぜなら、メイスからマヨネーズを食べてみたいとせっつかれたからだ。
道具が揃ったし作るのはやぶさかではない。
部屋に戻りテーブルに調理器具を並べていると、興味津々といった様子でヒデさんがテーブルを覗き込んで言った。
「へぇ。たったこれだけの材料でマヨネーズが作れるんだ。知らなかったな」
テーブルには卵、塩、酢、油を置いてあるが、大変なのはこれらを混ぜ合わせることだ。
私は苦笑を漏らしながら軽く説明をする。
「たったこれだけなんだけど、混ぜ合わせるのが大変なんだよね。でも、この泡立て器があれば少しは楽になるかも」
説明をしながらボウルに卵を割り入れ、塩と酢を入れて混ぜ合わせる。
その際に、腕に身体強化をかけておいた。
魔法って本当に便利だわ。
あっという間にもったりとしてきたので、そこから油を少しずつ加えて白っぽくクリーム状になるまで丁寧に混ぜていく。
マヨネーズぽい見た目に満足気に頷いた私は、スプーンでマヨネーズを掬うとヒデさんに味見を頼んだ。
「ヒデさん、味をみてくれる?」
「うん!」
目を輝かせたヒデさんが即答しながらスプーンを受け取ると、何の躊躇いもなく口に運んだ。
「ん~!マヨネーズだ!卵の濃厚な味が美味しい!」
その声に反応したブロンが、テーブルの脚に前足をかけてピョンピョンと飛び跳ねて言う。
『ぼくも!ぼくもたべたい!』
「はいはい。ちょっと待って」
亜空間から新しいスプーンを取り出してマヨネーズを掬うと、ブロンの前に差し出した。
小さな舌でマヨネーズを舐めとったブロンが、青い瞳をキラキラと輝かせて尻尾を勢いよく振った。
『ほわぁ……。たべたことがない味だけど、すっごくおいしい!』
どうやらブロンはマヨネーズをお気に召したようだ。
うんうんと頷いていたら、無言で私を見つめるメイスと視線が合ったので、メイスにもマヨネーズを味見してもらった。
『……ほぉ。確かに卵の濃厚な味がするな。ふむ。このマヨネーズとやらは格別に美味い。ユーリ、もっと作り置きしておいた方がよくはないか?』
ヒデさんやブロンの様子から私も大量に作り置きしておこうと考えていたので、その提案には賛成だ。
その後、ひたすらマヨネーズ作りに精を出したせいで就寝が深夜を過ぎたのは言うまでもない。
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