31 / 116
第一章 隠遁生活
第二十九話 神器からのドM勇者
しおりを挟む
神子派兵士から横取りした神子の祝福つきナイフだ。見た目はマットないぶし銀色に、紫色の狼と深緑色の世界樹っぽい大樹の飾りがついている。
一度抜いたときに見たのだが、刀身は黒地にほのかに金色に光るダマスカス風の刃文がある。
ナイフの種類はドロップポイントのシースナイフだが、小烏丸のように峰の半分くらいまでは両刃造りになっており、ダガーとしても使用できそうな代物だった。
でも見た目が気になったわけではなく、抜いたときに刀身から感じた魔力濃度と密度が尋常ではなく、一介の兵士が持つには分不相応に感じたのだ。どこかの国の国宝ですと言われても信じてしまうほどに。
さらに刀身の傷のなさが際立っていた。ナイフだというのに使用せずに飾っていたかのような綺麗さに、金色の刃文の輝きも相まってついつい見とれてしまっていた。
思わず金色を濃くしようと大量の魔力を込めてしまったが、いくら込めても器の底が見えず、怖くなってすぐに鞘にしまうことにした。それから今までの半日ほど放置している状態だ。
「このナイフって何か分かります?」
「それって……」
「それは……」
おや? ラビくんも知っているみたいだ。
「どこでそれを?」
「神子派の兵士が持っていたので、餞別にいただいてきました」
「……そうですか。何かを話す前に、ナイフに魔力を込めましたか?」
「はい。底が見えなくて怖くなったので、鞘に戻して放置しています」
そう、みんなで見れば怖くない。
この機会に全員で確認してしまおうという考えを持って質問してみたのだ。
「……遅かったようですね。では洞窟の外に出て抜いてみましょう。何が出るか楽しみですね」
「え? 何か出るの?」
「えぇ」
ラビくんは最初は驚いていたが、魔力を込めたと聞いた後はワクワクした顔をして大人しく待っている。
「と言っても、狼しか出てきませんけどね」
「……狼? どんな?」
「それはいろんなだよ。魔力の量や質によって変わるの」
ラビくんが少し興奮気味に話す。
「毎回?」
「アルファは最初に決定するっていうのは知ってるけど、毎回魔力を込めていなかったから詳しくは分かんないかな。そもそも狼を出すためのナイフじゃないしね」
じゃあどんなナイフなのかということと、狼の役割を教えて欲しい。
「まずはナイフの説明をお願いします」
「分かりました。このナイフは回収されていなかった【神器】です。過去最強の勇者と名高い狼獣人のために用意されたものです。彼は勇者としては普通の能力でしたが、アルテア様への信仰心と霊王や精霊への信仰心が強く、勇者の鑑のような性格をされていました。それを評価したアルテア様が、彼の能力を高めるための道具を用意したのです。結果、彼は最強と呼ばれるに至ったわけです」
神器……。返さなくていいのか?
「魔力を込める前なら回収をしたのですが、込めた後では不可能なんです」
「もしかして……狼のせい?」
「そうです。込めた魔力量や属性などの情報を基に生まれた狼は、登録者が死ぬまで付き添います。どちらか片方だけというのは不可能なんです。狼の誕生は神器を使える魔力量があることと、使用者制限の登録のためです」
「他の人に盗られずに済むってこと?」
「盗られても狼の姿になってナイフを咥えて戻ってきます。狼は、ナイフという道具を媒介にした召喚獣だと思っていただければ良いです」
じゃあ狼の召喚獣のおかげで最強だったのか? ナイフの意味ある?
「そんなに強い狼だったのですか?」
「狼自体はそこら辺にいる普通の狼でしたよ。しいて言えば、前所有者の狼獣人の適性属性である雷属性を持った紫色の狼でした。属性色が紫なので」
「雷属性を持ってたのに普通の能力の勇者って……」
「獣人は魔力が少ないし、伸ばそうとしませんから宝の持ち腐れですね。しかし当時の魔王が物理攻撃無効の死霊系でしたので、【霊王】が便宜を図り神器を貸与することになったのです」
「さすがモフモフの王様! 優しい!」
なぜかラビくんが「いや~」と照れている。霊王様と知り合いなのかもな。詳しかったし。
「ですが、貸与です。神子である勇者はアルテア様の加護である【寵愛】を受けています。魔王討伐後に、三段階の加護の真ん中の【祝福】を受けることになっていました。そのときに返還されるはずだったのですが、欲をかいて返還する前に難関の大迷宮に潜ってナイフを使うということをし、彼は帰らぬ人になり神器も回収できずに遺されることになったのです」
ますます気になるな。ナイフの能力が。
敬虔な信者だから貸与を許されたナイフなのに、ナイフの能力を知って信仰心が薄れるとか、どんな能力のナイフだよ。
加護については、【加護】【祝福】【寵愛】と三段階になっていて、それぞれの効果が神様や精霊によって違うんだとか。
ということは、曲がりなりにも神子である我が兄上もアルテア様の【寵愛】を有しているということだ。
とてもそうは見えないけど……。
「では、どんなナイフだったかという説明をさせていただきます。ナイフの名前は【リムーブナイフ】といい、あらゆるものを切り取り移せる能力を持っています。召喚獣である狼も召還時と顕現中、神器の能力使用時に所有者の魔力を消費しますが、同様の能力を使用可能です。それに加えて成長型武器ですので、育成すれば狼が成長していきます。ナイフは変わりません。以上です」
「あらゆるものというと、魔力やスキルも?」
「そうですが、魔王討伐のために貸与された武器ですので人間を殺したり、人間の職業やスキルに対しては効果を発揮しません。魔物限定です。当然、神格を有する大精霊級の精霊や霊王などにも効果はありません」
「魔物や魔獣に対しては無制限なんですか?」
「んーーー……、個体によります。強い個体からは複数のスキルや魔法を切り取れますが、弱い個体からは一つだけの場合が多いです。共通していることは、個体一つに対して一回だけということです。
あと切りつけた場所に関係する能力を切り取りやすいです。魔法や魔力スキルが欲しいのなら、魔核に近いところを切りつけなければ確率は低いです」
俺の職業よりもチートでは?
「もしかしてその狼獣人はナイフの効果でスキルや魔力を増やしたのですか? 努力は?」
「そうです。努力がないことを嫌うアルテア様は、ナイフを使う上で重要な条件を付け加えることにしました。切り取った能力を移すときは、切り取った直後に自分の体にナイフを刺すということです。切り取ったものを破棄するか移動するか決めるまでは、通常のナイフとしてしか機能しないように封印されます」
「封印期間は?」
「丸一日です。超過すると切り取られたものは消滅します。一旦移してということも不可能です」
でも、そんなにためらうことか?
「人間を傷つけられないナイフなら痛くないんじゃないですか?」
「切り取ったものは自分以外にも移せるんですが、誰もが一回でやめてしまいましたよ。所有者以外は。理由は切り取ったものを移す場合に限り痛みが発生するのです。しかも希少性や能力の高さに比例して痛みが増すという、新しい扉を開きかねない凶悪性を有していたのです。所有者は見事に扉を開けることができたのです」
努力の苦痛を凝縮して一回にまとめて喰らったら、この痛みになりますってことかな。
「じゃあ死体はどうです?」
「……どういう意味です? 能力や魔力の切り取りは生きているとき限定ですよ」
「違います。たとえばボアの肉があって可食部分を切り取るって念じてナイフを入れたら、解体時に楽できるかと思うんですが」
「……ちょっと待ってください。資料を確認します。そのような使い方はされていませんでしたので……」
鑑定いらずでモツとか食べれるかもしれないじゃん。兎さんであるラビくんは野菜だろうけど、狼くんはお肉や内臓が食べたいだろうしね。
「……できるみたいですね。死体は試していませんでしたが、強力な個体なら鮮度によっては能力が残っていることもあるみたいです。それからものであれば解体と念じた上で、条件を複数つけられるので、個体一つに複数回の使用と似たようなことができるみたいです」
「やった! モツが食べられるのは嬉しい。毒の判別もできるようになるしね。そういえば鮮度で思い当たることが一つ。人間の死体は?」
「……魔物と同様です。死んだ時点で物として認識されるので……」
「じゃあアイテムとかの能力も移せるってことか」
「……そうですね。でも移動は一回だけですからね。能力の使い回しはできません」
それでも十分嬉しい仕様である。
「では狼くんの成長はどうやれば? ナイフを狼に突き刺すのはちょっと……」
「『吸収』といって切り取ったものを食べるように指示を出せばいいんですよ。前所有者は契約時以外は召喚することはありませんでしたので、吸収させず成長もありませんでした」
「なんて酷いことをっ! ソイツは狼獣人の恥だな。ソイツの本なら書斎で読んだけど、ソイツに憧れて従魔や召喚獣を持つのが獣人たちの憧れやステータスだって書いてあったのに……。とんだパチモン野郎じゃないか」
「で……でも、召喚獣は召還時と顕現中は契約主の魔力を消費するからね。魔力量が少ない獣人には大変だったのかもよ?」
ラビくんは優しすぎるよ……。
「ドM勇者は切り取りまくって魔力量を増やした後も召喚しなかったんだよ? クソ野郎じゃないか」
「……ドM……。彼の子孫がとある国の王族になっていますので、発言に気をつけてくださいね。紫の狼獣人の勇者とドM勇者を結びつけてはいけません」
「「え……?」」
なぜかラビくんも驚いていた。
「ラビくんもドM勇者のことを知ってるの?」
「……知らない。でも帰らぬ人なのに子孫はいたんだって思って」
「そういえばそうだね」
「政略結婚というもので、魔王討伐前にもしものことがあってもいいようにと、こしらえておいたのですよ」
「「なるほど……」」
説明を受け終え、早速マイ狼と対面するために洞窟の外へ向かうことにした。
一度抜いたときに見たのだが、刀身は黒地にほのかに金色に光るダマスカス風の刃文がある。
ナイフの種類はドロップポイントのシースナイフだが、小烏丸のように峰の半分くらいまでは両刃造りになっており、ダガーとしても使用できそうな代物だった。
でも見た目が気になったわけではなく、抜いたときに刀身から感じた魔力濃度と密度が尋常ではなく、一介の兵士が持つには分不相応に感じたのだ。どこかの国の国宝ですと言われても信じてしまうほどに。
さらに刀身の傷のなさが際立っていた。ナイフだというのに使用せずに飾っていたかのような綺麗さに、金色の刃文の輝きも相まってついつい見とれてしまっていた。
思わず金色を濃くしようと大量の魔力を込めてしまったが、いくら込めても器の底が見えず、怖くなってすぐに鞘にしまうことにした。それから今までの半日ほど放置している状態だ。
「このナイフって何か分かります?」
「それって……」
「それは……」
おや? ラビくんも知っているみたいだ。
「どこでそれを?」
「神子派の兵士が持っていたので、餞別にいただいてきました」
「……そうですか。何かを話す前に、ナイフに魔力を込めましたか?」
「はい。底が見えなくて怖くなったので、鞘に戻して放置しています」
そう、みんなで見れば怖くない。
この機会に全員で確認してしまおうという考えを持って質問してみたのだ。
「……遅かったようですね。では洞窟の外に出て抜いてみましょう。何が出るか楽しみですね」
「え? 何か出るの?」
「えぇ」
ラビくんは最初は驚いていたが、魔力を込めたと聞いた後はワクワクした顔をして大人しく待っている。
「と言っても、狼しか出てきませんけどね」
「……狼? どんな?」
「それはいろんなだよ。魔力の量や質によって変わるの」
ラビくんが少し興奮気味に話す。
「毎回?」
「アルファは最初に決定するっていうのは知ってるけど、毎回魔力を込めていなかったから詳しくは分かんないかな。そもそも狼を出すためのナイフじゃないしね」
じゃあどんなナイフなのかということと、狼の役割を教えて欲しい。
「まずはナイフの説明をお願いします」
「分かりました。このナイフは回収されていなかった【神器】です。過去最強の勇者と名高い狼獣人のために用意されたものです。彼は勇者としては普通の能力でしたが、アルテア様への信仰心と霊王や精霊への信仰心が強く、勇者の鑑のような性格をされていました。それを評価したアルテア様が、彼の能力を高めるための道具を用意したのです。結果、彼は最強と呼ばれるに至ったわけです」
神器……。返さなくていいのか?
「魔力を込める前なら回収をしたのですが、込めた後では不可能なんです」
「もしかして……狼のせい?」
「そうです。込めた魔力量や属性などの情報を基に生まれた狼は、登録者が死ぬまで付き添います。どちらか片方だけというのは不可能なんです。狼の誕生は神器を使える魔力量があることと、使用者制限の登録のためです」
「他の人に盗られずに済むってこと?」
「盗られても狼の姿になってナイフを咥えて戻ってきます。狼は、ナイフという道具を媒介にした召喚獣だと思っていただければ良いです」
じゃあ狼の召喚獣のおかげで最強だったのか? ナイフの意味ある?
「そんなに強い狼だったのですか?」
「狼自体はそこら辺にいる普通の狼でしたよ。しいて言えば、前所有者の狼獣人の適性属性である雷属性を持った紫色の狼でした。属性色が紫なので」
「雷属性を持ってたのに普通の能力の勇者って……」
「獣人は魔力が少ないし、伸ばそうとしませんから宝の持ち腐れですね。しかし当時の魔王が物理攻撃無効の死霊系でしたので、【霊王】が便宜を図り神器を貸与することになったのです」
「さすがモフモフの王様! 優しい!」
なぜかラビくんが「いや~」と照れている。霊王様と知り合いなのかもな。詳しかったし。
「ですが、貸与です。神子である勇者はアルテア様の加護である【寵愛】を受けています。魔王討伐後に、三段階の加護の真ん中の【祝福】を受けることになっていました。そのときに返還されるはずだったのですが、欲をかいて返還する前に難関の大迷宮に潜ってナイフを使うということをし、彼は帰らぬ人になり神器も回収できずに遺されることになったのです」
ますます気になるな。ナイフの能力が。
敬虔な信者だから貸与を許されたナイフなのに、ナイフの能力を知って信仰心が薄れるとか、どんな能力のナイフだよ。
加護については、【加護】【祝福】【寵愛】と三段階になっていて、それぞれの効果が神様や精霊によって違うんだとか。
ということは、曲がりなりにも神子である我が兄上もアルテア様の【寵愛】を有しているということだ。
とてもそうは見えないけど……。
「では、どんなナイフだったかという説明をさせていただきます。ナイフの名前は【リムーブナイフ】といい、あらゆるものを切り取り移せる能力を持っています。召喚獣である狼も召還時と顕現中、神器の能力使用時に所有者の魔力を消費しますが、同様の能力を使用可能です。それに加えて成長型武器ですので、育成すれば狼が成長していきます。ナイフは変わりません。以上です」
「あらゆるものというと、魔力やスキルも?」
「そうですが、魔王討伐のために貸与された武器ですので人間を殺したり、人間の職業やスキルに対しては効果を発揮しません。魔物限定です。当然、神格を有する大精霊級の精霊や霊王などにも効果はありません」
「魔物や魔獣に対しては無制限なんですか?」
「んーーー……、個体によります。強い個体からは複数のスキルや魔法を切り取れますが、弱い個体からは一つだけの場合が多いです。共通していることは、個体一つに対して一回だけということです。
あと切りつけた場所に関係する能力を切り取りやすいです。魔法や魔力スキルが欲しいのなら、魔核に近いところを切りつけなければ確率は低いです」
俺の職業よりもチートでは?
「もしかしてその狼獣人はナイフの効果でスキルや魔力を増やしたのですか? 努力は?」
「そうです。努力がないことを嫌うアルテア様は、ナイフを使う上で重要な条件を付け加えることにしました。切り取った能力を移すときは、切り取った直後に自分の体にナイフを刺すということです。切り取ったものを破棄するか移動するか決めるまでは、通常のナイフとしてしか機能しないように封印されます」
「封印期間は?」
「丸一日です。超過すると切り取られたものは消滅します。一旦移してということも不可能です」
でも、そんなにためらうことか?
「人間を傷つけられないナイフなら痛くないんじゃないですか?」
「切り取ったものは自分以外にも移せるんですが、誰もが一回でやめてしまいましたよ。所有者以外は。理由は切り取ったものを移す場合に限り痛みが発生するのです。しかも希少性や能力の高さに比例して痛みが増すという、新しい扉を開きかねない凶悪性を有していたのです。所有者は見事に扉を開けることができたのです」
努力の苦痛を凝縮して一回にまとめて喰らったら、この痛みになりますってことかな。
「じゃあ死体はどうです?」
「……どういう意味です? 能力や魔力の切り取りは生きているとき限定ですよ」
「違います。たとえばボアの肉があって可食部分を切り取るって念じてナイフを入れたら、解体時に楽できるかと思うんですが」
「……ちょっと待ってください。資料を確認します。そのような使い方はされていませんでしたので……」
鑑定いらずでモツとか食べれるかもしれないじゃん。兎さんであるラビくんは野菜だろうけど、狼くんはお肉や内臓が食べたいだろうしね。
「……できるみたいですね。死体は試していませんでしたが、強力な個体なら鮮度によっては能力が残っていることもあるみたいです。それからものであれば解体と念じた上で、条件を複数つけられるので、個体一つに複数回の使用と似たようなことができるみたいです」
「やった! モツが食べられるのは嬉しい。毒の判別もできるようになるしね。そういえば鮮度で思い当たることが一つ。人間の死体は?」
「……魔物と同様です。死んだ時点で物として認識されるので……」
「じゃあアイテムとかの能力も移せるってことか」
「……そうですね。でも移動は一回だけですからね。能力の使い回しはできません」
それでも十分嬉しい仕様である。
「では狼くんの成長はどうやれば? ナイフを狼に突き刺すのはちょっと……」
「『吸収』といって切り取ったものを食べるように指示を出せばいいんですよ。前所有者は契約時以外は召喚することはありませんでしたので、吸収させず成長もありませんでした」
「なんて酷いことをっ! ソイツは狼獣人の恥だな。ソイツの本なら書斎で読んだけど、ソイツに憧れて従魔や召喚獣を持つのが獣人たちの憧れやステータスだって書いてあったのに……。とんだパチモン野郎じゃないか」
「で……でも、召喚獣は召還時と顕現中は契約主の魔力を消費するからね。魔力量が少ない獣人には大変だったのかもよ?」
ラビくんは優しすぎるよ……。
「ドM勇者は切り取りまくって魔力量を増やした後も召喚しなかったんだよ? クソ野郎じゃないか」
「……ドM……。彼の子孫がとある国の王族になっていますので、発言に気をつけてくださいね。紫の狼獣人の勇者とドM勇者を結びつけてはいけません」
「「え……?」」
なぜかラビくんも驚いていた。
「ラビくんもドM勇者のことを知ってるの?」
「……知らない。でも帰らぬ人なのに子孫はいたんだって思って」
「そういえばそうだね」
「政略結婚というもので、魔王討伐前にもしものことがあってもいいようにと、こしらえておいたのですよ」
「「なるほど……」」
説明を受け終え、早速マイ狼と対面するために洞窟の外へ向かうことにした。
10
あなたにおすすめの小説
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る
がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。
その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。
爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。
爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。
『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』
人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。
『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』
諸事情により不定期更新になります。
完結まで頑張る!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる