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崩壊龍
炎龍暴走
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下肢に力を込め、レイズが走り出そうとした直前、スレイが口を開いた。
「レイズ!!龍力ってのは素晴らしいな!!」
激しい炎の渦を生み出しながら、スレイは叫ぶ。
龍力が高まるにつれ、虚ろな目が生き生きとした目に変わっていく。
レイズはそれを見逃さない。
「あ、兄貴!?意識が……!」
が、スレイしてみれば、意識レベルは全く重要ではなかった。
「この力で、お前を超える!!」
「!」
炎の渦が龍の形へと姿を変え、レイズに襲い掛かる。
龍が天を翔けるように、宙を舞う。
「クッソ……!!」
炎を避け、レイズは走る。とにかく、町の外へ。
その途中、通信端末で仲間に連絡を取る。
「こちらレイズ!聞いてくれ!スレイがフリアと一緒だった!」
「レイズ!?」
レイラの声だ。
他の仲間たちからも、様々な反応が返ってくる。どれも驚きの声であった。
「本当なの!?」
「あぁ!!間違いねぇ!!」
「フリアと一緒って!?」
仲間たちの声の奥から、戦闘中であろう音が聞こえてくる。
彼らは、そんな中でも反応を返してくれている。
「そうだ!ヤツもいる!しかも、龍力が使えてやがる!!」
「え!?」
「とにかく、スレイを止める!団長への報告は頼む!!」
自分は完全に手が塞がる。
この町の騎士団基地から団長へ伝わるより、仲間たちに頼んだ方が確実だ。
彼らもすぐに手は離せないだろうけれど、頼るしかない。
「分かった!つか、無理すんなよ!!」
レイズの声の雰囲気から、戦闘は免れないと判断したバージル。
フリアもいるのだ。絶対に引き際を間違えるな、の意味も込め、言葉を送った。
「あぁ!!」
ぶつ、と通信を切る。
走りながらも振り返り、スレイとの距離を見る。彼も走り出しているが、詠唱による影響からか、速度は遅い。
そして、一緒にいたフリアの姿は確認できない。
しかし、彼を探す余裕はない。次々と炎龍の紋章が描かれ、龍術が飛んでくるのだ。
「待てよ!レイズ!この力は最高だぞ!!」
「ッ……!!」
迫りくる炎の渦。その炎が蔓延し、建物を焦がす一面も見られる。
はやり、的確な目標設定ができていない。龍力が正確にコントロールできていれば、龍圧によって地形は破壊されることはあっても、炎が燃え移ったり、焦げるほど影響を及ぼしたりしない。
(お前……コントロールが、まだ……!)
自分以外のモノが龍力影響を受けているということは、力をコントロールできていないということである。
力が扱えていても、コントロールは不完全。これは、暴走状態に近い。スレイの場合は、自我がある程度強めに残っているようだが。
舌打ちをし、全速力でレイズは走る。
幸い、町の外は燃えやすい木々や草は少ない。
町を出て、ある程度距離が稼げれば安全になる。
町の門をくぐり、更に速度を上げる。障害物がなくなった分、縦横無尽に移動できる。
しかし、自分の体力との相談もある。ある程度走り、足を止める。
「ここまで来れば……!」
龍力はほとんど使っていないが、全力疾走による体力減少は大きい。
少しでもカバーすべく、レイズは携帯食料をかじり、振り向いた。
スレイは、既にそこにいた。
「追いついたぜ、レイズ!!」
「兄貴……」
レイズは兄との記憶を呼び起こす。
スレイは、今みたいに感情を爆発させるタイプではない。
いつもどこか冷静で、物事を静観しているタイプだ。明らかに彼の性格に合わない口調である。
龍魂によって、変に気分が高揚している状態。龍魂が精神を蝕んでいる証拠だ。
「……俺は、お前を止める」
剣を抜き、レイズは龍力を高める。
このレベルは、『フル・ドラゴン・ソウル』を使う必要がありそうだ。
だが、自分はその状態を長く維持できるほど慣れていない。
タイミングは、見計らわなければならない。
「龍魂ってのは最高だ!!誰にも負ける気がしない!!」
龍魂は、そこまで万能な力ではない。強力かつ便利な力なのは間違いないが、そこにリスクは常に存在している。
そのことを、彼は気付いていない。龍魂について、あれだけ勉強していたのだから、知っているはずなのだが。
それすらも忘れてしまっているのか。
「違う……それは、暴走と同時に、気分が高まっているだけだ」
悲しそうにレイズは言う。が、彼の耳には届かない。
「やっと、やっトお前ニ勝てる!!」
両腕を突き出し、炎を放出する。
「炎龍砲!!」
レイズの体の何倍もある炎の龍が現れ、食らいついてくる。
「でっ!」
デカい。
避けれる距離感ではない。
龍力を高め、剣を防御に使い、何とか防御する。
「ッ……!!」
炎の塊に吞まれる感覚。
必死に力を込め、吹っ飛ばされないように堪える。
「~~~~!!」
全身を包む炎の流れが、濁流のように身体を打つ。永遠にも思われる時間は、実際は数秒で会った。
「はぁ……はぁ……」
身体がグラつきながらも、何とか堪える。
力は入る。剣も振れる。だが、かなり痛いダメージを受けてしまった。
衣服や皮膚が焦げ、独特のニオイを発している。
(クソ、殺す気で来やがる……!)
剣や衣服に残る炎を振り払い、構え直すレイズ。
炎龍同士の兄弟対決が、始まる。
「レイズ!!龍力ってのは素晴らしいな!!」
激しい炎の渦を生み出しながら、スレイは叫ぶ。
龍力が高まるにつれ、虚ろな目が生き生きとした目に変わっていく。
レイズはそれを見逃さない。
「あ、兄貴!?意識が……!」
が、スレイしてみれば、意識レベルは全く重要ではなかった。
「この力で、お前を超える!!」
「!」
炎の渦が龍の形へと姿を変え、レイズに襲い掛かる。
龍が天を翔けるように、宙を舞う。
「クッソ……!!」
炎を避け、レイズは走る。とにかく、町の外へ。
その途中、通信端末で仲間に連絡を取る。
「こちらレイズ!聞いてくれ!スレイがフリアと一緒だった!」
「レイズ!?」
レイラの声だ。
他の仲間たちからも、様々な反応が返ってくる。どれも驚きの声であった。
「本当なの!?」
「あぁ!!間違いねぇ!!」
「フリアと一緒って!?」
仲間たちの声の奥から、戦闘中であろう音が聞こえてくる。
彼らは、そんな中でも反応を返してくれている。
「そうだ!ヤツもいる!しかも、龍力が使えてやがる!!」
「え!?」
「とにかく、スレイを止める!団長への報告は頼む!!」
自分は完全に手が塞がる。
この町の騎士団基地から団長へ伝わるより、仲間たちに頼んだ方が確実だ。
彼らもすぐに手は離せないだろうけれど、頼るしかない。
「分かった!つか、無理すんなよ!!」
レイズの声の雰囲気から、戦闘は免れないと判断したバージル。
フリアもいるのだ。絶対に引き際を間違えるな、の意味も込め、言葉を送った。
「あぁ!!」
ぶつ、と通信を切る。
走りながらも振り返り、スレイとの距離を見る。彼も走り出しているが、詠唱による影響からか、速度は遅い。
そして、一緒にいたフリアの姿は確認できない。
しかし、彼を探す余裕はない。次々と炎龍の紋章が描かれ、龍術が飛んでくるのだ。
「待てよ!レイズ!この力は最高だぞ!!」
「ッ……!!」
迫りくる炎の渦。その炎が蔓延し、建物を焦がす一面も見られる。
はやり、的確な目標設定ができていない。龍力が正確にコントロールできていれば、龍圧によって地形は破壊されることはあっても、炎が燃え移ったり、焦げるほど影響を及ぼしたりしない。
(お前……コントロールが、まだ……!)
自分以外のモノが龍力影響を受けているということは、力をコントロールできていないということである。
力が扱えていても、コントロールは不完全。これは、暴走状態に近い。スレイの場合は、自我がある程度強めに残っているようだが。
舌打ちをし、全速力でレイズは走る。
幸い、町の外は燃えやすい木々や草は少ない。
町を出て、ある程度距離が稼げれば安全になる。
町の門をくぐり、更に速度を上げる。障害物がなくなった分、縦横無尽に移動できる。
しかし、自分の体力との相談もある。ある程度走り、足を止める。
「ここまで来れば……!」
龍力はほとんど使っていないが、全力疾走による体力減少は大きい。
少しでもカバーすべく、レイズは携帯食料をかじり、振り向いた。
スレイは、既にそこにいた。
「追いついたぜ、レイズ!!」
「兄貴……」
レイズは兄との記憶を呼び起こす。
スレイは、今みたいに感情を爆発させるタイプではない。
いつもどこか冷静で、物事を静観しているタイプだ。明らかに彼の性格に合わない口調である。
龍魂によって、変に気分が高揚している状態。龍魂が精神を蝕んでいる証拠だ。
「……俺は、お前を止める」
剣を抜き、レイズは龍力を高める。
このレベルは、『フル・ドラゴン・ソウル』を使う必要がありそうだ。
だが、自分はその状態を長く維持できるほど慣れていない。
タイミングは、見計らわなければならない。
「龍魂ってのは最高だ!!誰にも負ける気がしない!!」
龍魂は、そこまで万能な力ではない。強力かつ便利な力なのは間違いないが、そこにリスクは常に存在している。
そのことを、彼は気付いていない。龍魂について、あれだけ勉強していたのだから、知っているはずなのだが。
それすらも忘れてしまっているのか。
「違う……それは、暴走と同時に、気分が高まっているだけだ」
悲しそうにレイズは言う。が、彼の耳には届かない。
「やっと、やっトお前ニ勝てる!!」
両腕を突き出し、炎を放出する。
「炎龍砲!!」
レイズの体の何倍もある炎の龍が現れ、食らいついてくる。
「でっ!」
デカい。
避けれる距離感ではない。
龍力を高め、剣を防御に使い、何とか防御する。
「ッ……!!」
炎の塊に吞まれる感覚。
必死に力を込め、吹っ飛ばされないように堪える。
「~~~~!!」
全身を包む炎の流れが、濁流のように身体を打つ。永遠にも思われる時間は、実際は数秒で会った。
「はぁ……はぁ……」
身体がグラつきながらも、何とか堪える。
力は入る。剣も振れる。だが、かなり痛いダメージを受けてしまった。
衣服や皮膚が焦げ、独特のニオイを発している。
(クソ、殺す気で来やがる……!)
剣や衣服に残る炎を振り払い、構え直すレイズ。
炎龍同士の兄弟対決が、始まる。
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