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ある一族
相談
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後日レイラは、仲間たちを呼び出した。
集合場所は、レイグランズ城内の小さな個室。本来は、来客用に使われている部屋である。
そこで、仲間の中で、リゼルの出身地が暗雲界であることが共有された。
「え……?」
「マジ、か……」
仲間たちの反応は、三者三様。
皆、リゼルがレイグランズで生まれ育ったと勝手に思い込んでいたため、驚きは大きい。
それも、その故郷が『暗雲界』とは。
ただ、そんな彼がなぜ古くから王都におり、騎士団員をしているかはまだ伏せられている。
レイラはあえて言わなかったが、そのことに、仲間たちは追及しなかった。
「王都には龍魂がありません。なので、彼の故郷に賭けようと思っているのですが……」
「……シャレムさんが言ってたな。行かない方が良いって」
「はい。それに、(あの一件もあるので)騎士団は父の捜索を本格的に始めるようです。敵より早く保護するのが先決だと」
したがって、暗雲界に潜んでいるであろう敵は、一旦放置すると言うわけだ。
まぁ、暗雲界に籠っていても、敵の目的は達成できない。必ず出てくる。団員をわざわざあんな場所に送ることもない。
出てきたところを、叩けばいい。尤も、今は叩きに行けるほど強くないが。
「なので、敵の優先事項を下げます。そこで、お願いがあります」
「……同行、か?」
レイラが言うより早く、バージルは呟く。
「はい。ただ、これは私個人のお願いです。一緒に、暗雲界へ行って欲しいのです」
「……許可が下りなかったのか?」
リゼルほどの戦力の復活。
それは、騎士団としても重要なことだと思っていたが。
「……正確には、違います」
「ん?」
「それは……」
リゼルが起き、本人が暗雲界へ向かうことを前向きに検討していると分かった直後、レイラは団長クラッツに会いに行った。
先日のゴタゴタの後処理で、騎士団本部にいることが多いのが助かっている。
そこで、レイラは全てを話した。
まずは、リゼルが起きたこと。
そして、彼の龍魂の当てに、彼の故郷が上がっていることについて。
彼の故郷が、暗雲界であること。
「な……!!」
レイラとリゼルが出会い、騎士団に入ったころから、団長は何回か変わっている。
だから、クラッツは自分とリゼルの関係性について詳しくなかった。
この時に、仲間たちと同じく、彼が幼くして故郷を出た理由は省いて説明した。
自分たちは、意図せずして、暗雲界の調査ができていたのだ。これも、四聖龍のお陰である。
ただ、クラッツは快く首を縦に振らなかった。
「なぜ、です……?」
「四聖龍ですら、音を上げた場所だ。そんな場所に、君を向かわせる訳には……」
「ですが、向かわなければ、リゼルは衰えていく一方です」
「あぁ。だから、しばらく後処理に没頭することにする。誰の声も届かないし、団員の動きも把握できないくらいにね」
「……?」
彼の意図が分からず、レイラの頭の上に「????」が浮かんでいく。
「管理職としてはどうかと思うけど……そのせいで団員は『い ろ い ろ』動きやすくなるのかもな」
わざとらしく『い ろ い ろ』と強調したクラッツ。
自分の口からは言えないが、察してくれと言わんばかりの顔で、こちらを見ている。
「……!」
そこで、やっと彼の意図が理解できたレイラ。
「では、『いろいろ』動こうと思います!」
満面の笑みで返し、部屋を後にしたレイラだった。
「……なるほどな。だから、か」
「はい。正式な許可は出ていませんが、事実上の許可は出ていると判断しています」
「そんなの、アリ……?」
「ま、アリだろ」
愕然としたマリナのぼやきに、バージルは平然と頷く。
一国の王であるレイラを、暗雲界へ向かわせるなど。普通ならあり得ない。
ただ、彼女が現場に出たがっているのは知っている。だから、ある程度の自由を与えてやる方が、良いのかもしれない。
最前線で動き回るため、命を落とすリスクはある。だが、それをしなければ、得られないモノもある。
「……四聖龍は、王都に残って備えるそうです。シャレムさんとアリシアさんは一緒に特訓しているみたいです」
「四聖龍の同行も(当然)なし、か」
「はい」
「…………」
レイズたちは黙る。
四聖龍ですら苦言を呈した暗雲界。
そこに、自分たちだけで行かなければならない。
そして、暗雲界で龍魂を得るため動かなければならない。
基本はリゼルの家族を頼ることになるが、そこでどうなるかは、本当にマジで分からない。
「これは強制ではありません。ここで言いにくかったら、『出発の日に来ない』という状況で判断します」
レイラの目は本気だ。
大切な仲間のため、一人でも行く。そんな意志さえ伝わってきた。
「……よし、俺は行くぞ」
「ま、残っても暇だしな」
レイズ、バージルは快諾する。
(こういうことか?兄貴……)
スレイの病室の前で降って湧いた『進め』の言葉は、このことだったのかもしれない、と一人納得する。
「「…………」」
マリナは両手を組み、しばらく考え込んだ。
ミーネも顎に手の甲を当て、考えている。
男連中は即決快諾したが、本来なら、かなり悩むお願いだ。レイラは待つ。いくらでも。
「ごめん。わたしは、残る。フル・ドラゴン・ソウルがまともに使えないのに、行くのは怖い」
「……はい」
レイラは少し残念そうにする。が、マリナの決定に文句はない。
場所が場所であるし、これは個人的なお願いで、断るのも自由だ。
「あたしも、ごめん。手伝いたいけど、あたしもフルが満足に使えないし……やりたいこともあるの」
「分かりました。無理を言ってごめんなさい」
レイラのお願いを受けることができず、二人は胸が痛い。
だが、自分が可愛くて残るのではないし、彼女への恩を忘れたわけでもない。
「謝らないで。謝るのはわたしの方よ……恩返しのためにここにいるのに、手伝うことすらできない」
「あたしだって……けど、無理してついて行って、レイラたちの足を引っ張るのは、もっと嫌なの」
「いえ。気持ちだけでも十分です。良い報告ができるよう、頑張ってきますね」
ミーネとマリナは、残る選択をした。それも自由だ。
断ったからと言って、ここの関係に亀裂が入るわけでもない。
自分たちが剣を置かない限り、この関係は続いていくのだ。
「でも、いつか追いついて、助けるから」
「絶対ね」
「……ありがとうございます」
レイラは微笑む。自分は、本当に恵まれている。
素敵な仲間を守るためにも、もっともっと強くならねば。
集合場所は、レイグランズ城内の小さな個室。本来は、来客用に使われている部屋である。
そこで、仲間の中で、リゼルの出身地が暗雲界であることが共有された。
「え……?」
「マジ、か……」
仲間たちの反応は、三者三様。
皆、リゼルがレイグランズで生まれ育ったと勝手に思い込んでいたため、驚きは大きい。
それも、その故郷が『暗雲界』とは。
ただ、そんな彼がなぜ古くから王都におり、騎士団員をしているかはまだ伏せられている。
レイラはあえて言わなかったが、そのことに、仲間たちは追及しなかった。
「王都には龍魂がありません。なので、彼の故郷に賭けようと思っているのですが……」
「……シャレムさんが言ってたな。行かない方が良いって」
「はい。それに、(あの一件もあるので)騎士団は父の捜索を本格的に始めるようです。敵より早く保護するのが先決だと」
したがって、暗雲界に潜んでいるであろう敵は、一旦放置すると言うわけだ。
まぁ、暗雲界に籠っていても、敵の目的は達成できない。必ず出てくる。団員をわざわざあんな場所に送ることもない。
出てきたところを、叩けばいい。尤も、今は叩きに行けるほど強くないが。
「なので、敵の優先事項を下げます。そこで、お願いがあります」
「……同行、か?」
レイラが言うより早く、バージルは呟く。
「はい。ただ、これは私個人のお願いです。一緒に、暗雲界へ行って欲しいのです」
「……許可が下りなかったのか?」
リゼルほどの戦力の復活。
それは、騎士団としても重要なことだと思っていたが。
「……正確には、違います」
「ん?」
「それは……」
リゼルが起き、本人が暗雲界へ向かうことを前向きに検討していると分かった直後、レイラは団長クラッツに会いに行った。
先日のゴタゴタの後処理で、騎士団本部にいることが多いのが助かっている。
そこで、レイラは全てを話した。
まずは、リゼルが起きたこと。
そして、彼の龍魂の当てに、彼の故郷が上がっていることについて。
彼の故郷が、暗雲界であること。
「な……!!」
レイラとリゼルが出会い、騎士団に入ったころから、団長は何回か変わっている。
だから、クラッツは自分とリゼルの関係性について詳しくなかった。
この時に、仲間たちと同じく、彼が幼くして故郷を出た理由は省いて説明した。
自分たちは、意図せずして、暗雲界の調査ができていたのだ。これも、四聖龍のお陰である。
ただ、クラッツは快く首を縦に振らなかった。
「なぜ、です……?」
「四聖龍ですら、音を上げた場所だ。そんな場所に、君を向かわせる訳には……」
「ですが、向かわなければ、リゼルは衰えていく一方です」
「あぁ。だから、しばらく後処理に没頭することにする。誰の声も届かないし、団員の動きも把握できないくらいにね」
「……?」
彼の意図が分からず、レイラの頭の上に「????」が浮かんでいく。
「管理職としてはどうかと思うけど……そのせいで団員は『い ろ い ろ』動きやすくなるのかもな」
わざとらしく『い ろ い ろ』と強調したクラッツ。
自分の口からは言えないが、察してくれと言わんばかりの顔で、こちらを見ている。
「……!」
そこで、やっと彼の意図が理解できたレイラ。
「では、『いろいろ』動こうと思います!」
満面の笑みで返し、部屋を後にしたレイラだった。
「……なるほどな。だから、か」
「はい。正式な許可は出ていませんが、事実上の許可は出ていると判断しています」
「そんなの、アリ……?」
「ま、アリだろ」
愕然としたマリナのぼやきに、バージルは平然と頷く。
一国の王であるレイラを、暗雲界へ向かわせるなど。普通ならあり得ない。
ただ、彼女が現場に出たがっているのは知っている。だから、ある程度の自由を与えてやる方が、良いのかもしれない。
最前線で動き回るため、命を落とすリスクはある。だが、それをしなければ、得られないモノもある。
「……四聖龍は、王都に残って備えるそうです。シャレムさんとアリシアさんは一緒に特訓しているみたいです」
「四聖龍の同行も(当然)なし、か」
「はい」
「…………」
レイズたちは黙る。
四聖龍ですら苦言を呈した暗雲界。
そこに、自分たちだけで行かなければならない。
そして、暗雲界で龍魂を得るため動かなければならない。
基本はリゼルの家族を頼ることになるが、そこでどうなるかは、本当にマジで分からない。
「これは強制ではありません。ここで言いにくかったら、『出発の日に来ない』という状況で判断します」
レイラの目は本気だ。
大切な仲間のため、一人でも行く。そんな意志さえ伝わってきた。
「……よし、俺は行くぞ」
「ま、残っても暇だしな」
レイズ、バージルは快諾する。
(こういうことか?兄貴……)
スレイの病室の前で降って湧いた『進め』の言葉は、このことだったのかもしれない、と一人納得する。
「「…………」」
マリナは両手を組み、しばらく考え込んだ。
ミーネも顎に手の甲を当て、考えている。
男連中は即決快諾したが、本来なら、かなり悩むお願いだ。レイラは待つ。いくらでも。
「ごめん。わたしは、残る。フル・ドラゴン・ソウルがまともに使えないのに、行くのは怖い」
「……はい」
レイラは少し残念そうにする。が、マリナの決定に文句はない。
場所が場所であるし、これは個人的なお願いで、断るのも自由だ。
「あたしも、ごめん。手伝いたいけど、あたしもフルが満足に使えないし……やりたいこともあるの」
「分かりました。無理を言ってごめんなさい」
レイラのお願いを受けることができず、二人は胸が痛い。
だが、自分が可愛くて残るのではないし、彼女への恩を忘れたわけでもない。
「謝らないで。謝るのはわたしの方よ……恩返しのためにここにいるのに、手伝うことすらできない」
「あたしだって……けど、無理してついて行って、レイラたちの足を引っ張るのは、もっと嫌なの」
「いえ。気持ちだけでも十分です。良い報告ができるよう、頑張ってきますね」
ミーネとマリナは、残る選択をした。それも自由だ。
断ったからと言って、ここの関係に亀裂が入るわけでもない。
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