善悪を超えて行く者

べんぞう

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模様だと思っていた汚れ

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マインドには多くの思い込みが堆積している。それは通常、習慣と呼ばれたり個性と呼ばれたりする。よほど他人に迷惑をかけるものでなくては、(あるいはかけていても、)あえて改変しようとすることはない。
しかし、こういう思い込みが思考のパターンとなって人生の航路を導いてしまっている。節約しないと気が済まない人は、なかなか裕福さを感じられない。それはいつも「もっと裕福になりたい」と、現在の自分を貧困に思っているからだ。

だから、なんだか最近つらいと思ったらなら、まだ何か偏った思い込みが残っていると疑ってみると良い。
そんなものはない、と普通は思う。
しかし、だからこそ隠れている。心の中を掃除していて、「あれは模様だから拭かなくていいや」とスルーしていたことが、何かのきっかけで実は汚れだったことが分かり、拭いてみるときれいになったりする。
なぜ隠されていたかといえば、それは今までは自分の役に立つから消させないようにと、マインドが気づかせずにおいたからである。
しかし、自分の心を奥底まで見てやろうとする作業が本格的になると、そのような汚れもやがて見えてくるようになる。本当はそんな思い込みなどないほうが自由であることを、マインドも知っているので、時期が来たら明け渡さざるを得ないのだ。
例えば、子なら親には孝行を、という考えはまったく当たり前だと、自分も世間も思っている。
実際に孝行するのは難しいけれど、そうするのが人の世の自然な姿だと認識している。
しかし、親孝行を極端に美化する感覚は、実は儒教の浸透した中国・韓国・日本において鮮明なのであり、それは儒教の流布の仕方が特殊だったため、今はそれを見極められる人が少ないからである。
(もちろん親孝行を否定しているのではない。ただ、普段の素行が悪くても、親孝行だと分かるとなんとなく許したくなる風習は、そういうところに端を発するのではないかと思う)

民や国のレベルで浸透している思い込みは、自分の周りと付き合っているだけでは見えないことが多い。広く常識になっていることでも、それが自然であるとは限らない。
本来、我々の生きる世界には、常識も善悪も道徳も無い。たくさんの個体が共同で生きるために、不都合が生じないように(とてもがんばって)創られたものである。
0/100の考えに基づき、これらを否定するつもりはないが、そういう認識はあって良い。
それによって見えてくるもの、消えていくものがあるはずである。

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