善悪を超えて行く者

べんぞう

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最大の敵は自分の臆病

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私のマインドは、適当に苦しい状況を作って悩みたがる。
そのためにわざと記憶をぼかしたり、調べれば解ることを面倒がって調べなかったりして「たぶんこれくらい苦しいはずだ」と勝手に想定してしまう。
わざと自分が詰みそうなところから詰め将棋を始めさせたがる。
そういう状況を打破できるようになるのが目的なのだ。

幼い頃の私は味方がおらず、臆病だった。
小学生ごろから自分の力不足を実感し、どうすればいいのかいろいろ考えた。
誰でも思いつく事だが、「常に最悪の状況を想定し、それを解消できるように努めれば怖いものはない」という結論に達した。
それからは、何事も悪く考えるようになり、悲観的な人生観になった。
しかし、そのままではまずいと思い、「どんな状況でも解決・もしくは逃亡できる能力」を求めるようになった。その頃はオカルトブームだったので、そういう力の情報が割とまじめに語られていた。
そんなわけで、超能力開発→神意功→仙道→悟りという順で力を求め続けた。
より困難な状況から脱する力が欲しかったので、悟りを目指すのもその延長であり、結局は欲であった。
悟りの修行を続けて、いろいろな欲を落とすことができたが、最初の臆病さだけは克服できていない。
それにしても、もう自分で自分を信用できなくなってきた。
悩むことを前提に記憶を操作したりミスをしたりするのは迷惑だし、何のメリットもない。
できないことができるようになるわけでもないのだから、こんな鍛え方は効果がない。
仙人は実在しないし、超能力は嘘だし、悟りを開いても力はつかない。
結局、臆病さゆえの欲望なのだ。
完全無欠な力が存在する、という認識が間違っている。どんなに自分を鍛えても、そういう存在にはなれない。作り話なら無数にあるが、それは同じようなあこがれをもった人たちの想像でしかない。

だから、私のマインドは、それに代わるものとして「納得」を求める。
納得できれば思考を止められる。
それは公案と同じであり、「あげる理由」を考えるのと同じでもある。
ピンボールであり、チューニングである。
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