過酷な場所で生き抜く為に──食物連鎖の頂点が巨大モンスターの世界で死ぬ気で生き抜きます

こーぷ

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第6章

200話 モンスターに追われる

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「ん、なんだ?」

 何かの気配を感じて俺は目が覚めた……
 隣を見ていると、既にリガスとチルは起きていた。

「アトス様、何か感じます」
「俺も何か感じて目が覚めたけど、原因は?」
「ふむ、分かりませぬ……」

 リガスは周囲をゆっくりと見回している。

 なんだか、嫌な予感がするな……

「チル、念のためロピを起こしてくれ」
「分かりました」

 チルは直ぐ様、気持ち良さそうに寝ているロピを起こしに行く。

「リガス、モンスターか?」
「恐らくは……」

 ロピも起き出したので、俺達は万が一に備えて戦闘準備を整えて見張り台に向かう。

「お兄さん、どうかしたの?」
「いや、何か嫌な予感がするんだ」
「嫌な予感?」
「あぁ。それが何なのかは分からないが、準備するのに越した事は無い」
「アトス様の言う通りです、事前に準備しておくのは大切です」

 そして、見張り台に着くと、既にマーズが居て、他の者達も次々と集まって来る。

「マーズ、何か変わった事は無いか?」
「アトスさん、丁度呼びに行こうと思っていました」
「何か、嫌な予感がしてな」

 俺の言葉にマーズが少し驚く。

「アトスさんもでしたか。実は私も何かを感じて起きたのですが、周囲を見渡しても特に異常が無いんですよね……」

 見張り台から見える範囲に何か変わった様子は無く。モンスターも特に見つけられない。

「ふむ。何かが居る気配はしますな」

 リガスの言葉を聞いて全員があちこち様子を窺うが、やはり見つける事が出来ず、辺りは真っ暗で静まり返っていた。

「な、何も居ないよな……?」

 誰かが、ボソリと呟いた瞬間だった……

「!?」

 いきなりモンスターの気配を感じる。

「皆さん、モンスターです!!」

 本当にいきなりであった。今までは言い様の無い気配を感じていたが、今ではハッキリとモンスターの気配をあちこちに感じる。

 三班全員で、モンスターをやり過ごす為、いつもの様に気配を出来る限り消す。

「お、おい。なんで今日に限ってモンスターの気配を察知出来なかったんだよ!」

 フィールが慌てながら、マーズに質問する。

「分かりません……。今までは近づいて来る気配は感じ取れましたが、今回は全く分かりませんでした……」

 大木の下を見ると、中型を中心に小型達が大木を、囲む様に動いているのが見える。

「な、なぁ。なんかこの大木を囲んで無いか?」
「もしかして、俺達の事気付いているんじゃないか?」

 確かに、見ると何故かこの大木を囲む様に小型達が動いている様に見える……

「ま、まさか……」

 その時、マーズが何かに気付く様な感じで周囲を見渡す。

「し、信じられない……」
「おい、一人で納得してないで説明しろ!!」

 フィールを始め、三班全員がマーズが何に気付いたか知りたい様だ。

「恐らく……モンスター達は私達の事に気付いています」
「ふむ。私もそう思いますな」
「その上で、更に私達が逃げられない様に周囲を固めています」

 俺達の逃げ場を無くしているだと!?

「皆さん! 決行時間変更です!」

 既にモンスター達にバレているので、マーズは大声で指示を出す。

「これから、脱出します!」 

 いきなりの事で、動揺しつつも事前に決めていた事なので、素早く行動する。
 その間にモンスター達は常に何かをする様な動きで大木の周りに集まる。

「や、やばいぞ!」

 掛け声の方に向くと、なんと脱出しようと決めていた木がモンスター達によって、どんどん倒されて行く。

「お、お兄さん、私達が向かう方向の木がどんどん倒されて行くよ!?」

 俺達が木の上を移動する事が分かって、木を倒しているのか!?

「アトス殿! この調子では周りの木を全て倒されて逃げ場が無くなりますぞ!」

 普段からおだやかな口調で話すリガスが、今回に限って、とても声を荒らげて伝えて来る。

「マーズ、どうする!」
「……」

 険しい表情を浮かべながら最善の手を考えているマーズ。

「皆さん! 移動する方向を変更します!!」
「大丈夫なのか?」
「ドワーフの村までの木が倒されてしまった以上、逆方向に逃げるしかありません!」

 急遽方向を変更し、俺達はモンスター達が蔓延るジャングルを更に奥へと進む事になった……いや、仕向けられたのか?

「おいおい……これすらもモンスター達の考えての行動とか言わないよな……?」

 木を移動しながら、誰かが呟くが、その答えを知っている者は誰一人居ない。

「マーズ、このまま奥に向かったらリンクス達と合流出来なくなるぞ!?」
「おっしゃる通りですが、今は移動しないと、逃げ道すら無くなってしまいます」

 俺達は木から木へと移動をするが、やはり慣れて無い為直ぐ真下にモンスター達が追って来て、時折体当たりをして木を揺らしたり倒したりして来る。

「完全に、俺達を何処かに向かわせようとしている動きだな」
「ふむ。恐らくアトス殿の考え方で合ってますな。モンスター達は我々をどこかに誘導しておりますな」

 だが、誘導されていると分かっていても俺達にはどうする事も出来ずに、ひたすら木の上を移動してモンスター達から逃げ続けるのであった……
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