過酷な場所で生き抜く為に──食物連鎖の頂点が巨大モンスターの世界で死ぬ気で生き抜きます

こーぷ

文字の大きさ
251 / 492
第7章

250話 戦闘準備

しおりを挟む
 それから、俺達は残りの村を見回った。

 その後も、ネークとコナに対しての風当たりや態度が酷いものであったが、二人は村人と早く仲良くなりたかったのか、二人の方から歩み寄る形で話し掛けていた。

「お二人共凄いッス! 自分達から歩み寄るなんて、なかなか出来ないッスよ」

 ラバが二人を尊敬する。

「はは、俺達も早くこの村に慣れたいからね」
「それに、今更他に行くあても無いから、この村でなんとしてでも住まないと」

 ネークとコナは前向きだ。

 すると、遠くから村人が一人走って来る。

「デグさん、モンスターです! 直ぐに来て下さい」

 息を切らしながら必死に走って来たのだろう、俺の前に着いた途端崩れる様に地面に座り込む。

「大丈夫か?!」
「お、俺なんかの心配より早く門へ」
「分かった!」

 俺は二人に話す。

「モンスターが来たから俺達は向かう。ネークとコナは先に戻っててくれ!」

 俺は二人にそう、伝えると走り出す。

「ラバ、いくぞ!」
「はいッス!」

 ラバが俺の後ろをついて来るが、俺の背後には更に二つの影がついて来ている。

「な、なにしているんだよ?」

 なんと、ネークとコナまでもが俺について来ていた。

「はは、手伝おうと思ってね。この村にいち早く慣れるには苦難も一緒に乗り越える事だろう?」
「他の者は、もう少し休ませたいがアタシら二人は問題無いよ!」

 二人はやる気満々の様で笑っている。いや、むしろ戦闘がしたいのか、ワクワクした表情にも見える。

「よし、分かった。頼む!」
「デ、デグさん、いいんですか?!」
「あぁ、俺達の村は戦える者が少ないからな、一人でも多い方が助かる」

 他の村がどうなのか分からないが、俺達の村は人口の割に戦士が少ないから正直助かる。

「見えたッス!」

 ラバの声で走る先を見ると、既にシクさん達が戦闘準備をしていた。

「シクさん達も戦うのか……?」

 俺達は更に走るスピードを早めて到着した。

「デグ、遅い……」
「すまね。状況は?」

 デグの質問に門番が答える。

「斥候の話によると、まだこちらには気付いて無い様ですが徐々にこちらに向かって来ている様です」
「数は?」
「二体の様です」

 二体か……

 前回、シクさん達を助ける際は、問題無く倒せたし今回も大丈夫だろう……

「よし、分かった。準備出来次第直ぐに向かう。前回も小型二体を倒したし問題無い」

 俺の言葉に、戦士達は頷く。戦士と言っても殆どの者が戦闘経験が前回の一回のみなので油断は出来ない。

 皆が武器や防具を装備するのを確認して俺達は向かう。

「よし、いくぞ!」

 最低限の戦士を村に残してモンスターの場所に向かう。

「デグ、君達はモンスターの戦闘に慣れているのかい?」
「いや、俺とベムは元々冒険者だから何度かはモンスターとの戦闘をした事あるが、他の者は前回に一回戦っただけだな……」
「アタシらも全力で手助けするけど、大丈夫か?」
「あぁ、訓練だけは毎日欠かさずに行なっているから、後は戦闘経験を積めば問題無いと思ってはいる」

 ネークとコナの心配は最もだ……

 そして、ベムが呟く。

「見えた……」

 ベムのスキルは身体強化(部位:目 Cランク)の為、俺達がいくら目を凝らしても全く見えない。

「確かに、この先に居ますよ!」

 レギュは耳に手を当てている。

「私の目とレギュの耳で、シク様を守ります……」
「そうです! 私達は山神様の目と耳です!」

 何やら二人はドヤ顔をしているが……

「あそこッス!」

 ラバの掛け声を聞き視線を動かすと小型が二体ゆっくりとこちらに向かっていた。

「一先ず、隠れながら近付こう……」

 俺の提案に全員が頷く。

「小型達は、まだ俺達には気付いてない様だ。だから奇襲を掛けて一体倒したいと思う」
「デグに賛成するよ」
「アタシも賛成だ」

 ネークとコナが手を上げて賛同の意思を示す。

「野蛮人共の意見なんて聞いてねぇーんだよ!」
「そうだ! デグさんが連れて来たから大目に見ているが、調子乗るなよ?」

 はぁ……ここでもか……

 戦闘に集中する為に他の者達を黙らせる。

「それじゃ、奇襲する為にあの木とあの木に登り、二手に分かれて一斉攻撃をするぞ?」

 全員が頷く。

「万が一の事を考えて、ラバに関してはココで待機だ」
「な、なんでですか?!」

 ラバも戦いたいのか、理由を聞いていくる。

「仮に、この中で一人でも捕食されしまったら、全滅する恐れがある」
「そ、そんな……」
「そうなった際に誰か一人は村に戻って報告する奴が必要だ」
「なら、自分じゃ無い誰かがいいッスよ!」

 ラバが周りを見渡す。

「ラバ、今はお前が戦闘に置いて経験が無いんだ……仮に一緒に戦ったとして一番捕食される可能性があるのもお前だ」
「……分かったッス」
「悔しかったら、訓練に励め」
「オッス!」

 落ち込んでいる、ラバに対してネークが近付く。

「ラバ君、キミさえ良ければ今度、戦い方を教えるよ?」
「ほ、本当ッスか!?」
「あぁ、ラバ君には強くなる理由があるもんね?」

 ネークはベムの方を一瞬だけ見てラバに笑い掛ける。

「だ、だから違うッス!」

 慌てて、ネークの口を抑え込むラバにコナが呆れた様に言う。

「アンタ、またラバを揶揄っているのかい? ごめんなラバ。ただ、アタシの旦那は戦闘についてはソコソコだから教えて貰うといい」
「はいッス!」

 こうして、俺達は配置に着く。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

充実した人生の送り方 ~妹よ、俺は今異世界に居ます~

中畑 道
ファンタジー
「充実した人生を送ってください。私が創造した剣と魔法の世界で」 唯一の肉親だった妹の葬儀を終えた帰り道、不慮の事故で命を落とした世良登希雄は異世界の創造神に召喚される。弟子である第一女神の願いを叶えるために。 人類未開の地、魔獣の大森林最奥地で異世界の常識や習慣、魔法やスキル、身の守り方や戦い方を学んだトキオ セラは、女神から遣わされた御供のコタローと街へ向かう。 目的は一つ。充実した人生を送ること。

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜

仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。 森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。 その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。 これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語 今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ! 競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。 まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

処理中です...