過酷な場所で生き抜く為に──食物連鎖の頂点が巨大モンスターの世界で死ぬ気で生き抜きます

こーぷ

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第8章

292話 エルフ達との戦い 2

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 シャレの開始の合図と共に向こう側のエルフ二人がこちらに向かって走って来る。
 そして、残り二人は遠距離なのか弓を構えていた。

「アトス様──私達も行きます」
「お任せよ」

 チルとリガスが二人のエルフを迎撃する為に走り出す。

 すると、エルフ二人による弓での攻撃がこちらに向かってくる。

「私に任せてー」

 ロピは腰に装着している黄色い中型スリングショットを構えて、飛んでくる二本の弓矢目掛けて放つ。

「プルショット!」

 雷弾では無いただの小石を放つが、弓矢を迎撃するだけなら十分の威力を所持している様で小石が当たった弓矢はこちらに届かないでその場で落下する。

「あはは──これくらいなら朝飯前だよ!」

 ロピの高笑いに少し気を悪くしたのか、悔しそうな表情をするエルフ達──そんなエルフ達が再び弓を構えてこちらに放って来る。

 しかも、今回は武器強化をしているのかそれぞれの弓矢に炎が纏っていた。

「ロピ、あれは大丈夫か?」
「うん──余裕だと思うー」

 そう言うとロピも向こうと同じ様に小石に武器強化してから雷弾を放つ。

「1……アインスショット!」

 雷弾は見事に、こちらに飛んでくる二本の矢に当たり迎撃した。

「すげぇーな……」
「えへへ──でしょー?」

 俺はロピが火力バカでは無い事に感心していると、チルとリガスも戦闘を始めていた。

「チル様、私はあの騎士の相手をしても宜しいでしょうか?」
「分かった──私はもう一人の方をやる」
「ほっほっほ。心配無いと思いますがお気をつけ下さい」

 リガスの言葉にコクリと頷いたチルは前を向きスキルを発動する。

「アームズ……」

 そして、チルの相手になる筈のエルフもスキルを発動したのか、持っている剣が光出す。

 ん? ──あれは、シャレみたいに武器強化で硬化か何かかな?

 剣は光っているが、パッと見では変化がない様だ。

 何のスキルか判断が出来ないな……

 そして、チルとエルフが激突する。まずエルフの方が持っている剣でチルに振り下ろす。
 その踏み込みは早く、流石シャレが言うだけあり相当の実力者に見える。

 しかし、チルからしたら遅いのか余裕を持って避ける。

「遅い……」

 相手の剣を避け、ガラ空きになっている所に自身の拳をねじ込む──


「──ッ甘い!」

 しかし、手練れである相手は直ぐ様自分の脇腹に剣を置きチルの拳を剣で受け止めた。

「──ん? 硬い……」

 普通の剣であればチルが殴っただけで折れるだろう、しかし相手の剣が折れない所を見ると、スキルの効果か相当な技物の武器である事が窺える。

 相手のエルフは威力を重視した一撃ではチルに当たらないと、すぐさま判断し、スピード重視の攻撃に切り替えた。

「獣人、貴様は強い──手加減出来る相手では無いから本気で行かせてもらう」
「望むところ」

 エルフは言い終わるや、チルに向かって鋭く剣を振り下ろす。
 
 チルはその攻撃も難無く避けると握りしめた拳を相手に突き出す。

 しかしエルフは又もやチルの拳を剣で防ぎ、直ぐに第二撃目をチルに当てる為に攻撃する。

 そんな攻防が何度か繰り広げられていると……

「拉致が開かない」

 このまま、ずっと同じ事をしていてもお互い攻撃が当たらないと思ったのか、チルは相手の攻撃を更に紙一重で避ける様に動き始める。

「アームズ……」

 そして、チルの方も1発重視の攻撃では無く拳を散らばせて、スピード重視に切り替えた。

 すると、やはり剣より拳の方が早い為、相手が剣を一振りする間にチルは3発放つ事が出来る。

 しかし、結局は相手の技量が高い為、全ての攻撃を受け切られてしまう様だ。

 二人の攻防を見ているとチルがコチラに一瞬だけ視線をよこした。

「ん?」
「なんか、チルちゃんが一瞬だけこっち向いたね?」
「あぁ」

 チルを見ていると、どうやら1発もらう覚悟でエルフの攻撃を仕掛けたいみたいだ。

 俺は自身の先読みで、なんとかチルの動きを読み、すかさずサポートする。

「ガード!」

 チルの下に敷いた青のライン。
 俺のサポートにより防御が上がった事を確認してチルがエルフに突っ込む。

「獣人よ焦ったか!」

 いきなり突っ込んで来たチルにエルフは深く踏み込んだ重い斬撃をチルに食らわす為剣を振り下ろすが──

「──なっ!?」
「効かない──そして沈んで」

 エルフはチルに向けて致命傷になる程の斬撃を当てた筈なのに全く効いてない事に驚き──そしてチルの一撃を貰い地面に倒れた。

「流石、チルちゃん!」

 仲間のエルフが倒れた事に驚く、エルトンと他のメンバー達。

 まさか、エルフ精鋭の戦士が倒されるとは思って居なかったのだろう。

「ほっほっほ。それでは次は私ですかな?」

 いつもの優しい笑みでは無く、交戦的な笑みのリガスは、相手側で一番強そうなエルトンと対峙する。

「魔族か……」
「ほっほっほ。どうかお手柔らかに」


 お互い、少しの間を置きエルトンが動き出す。

 やはりシャレが言うだけあり、他の仲間達とは一歩飛び抜けた強さを持っている様だ。

「ほっほっほ。なかなかに早いですな」

 エルトンはリガスに向かって自身の剣を引き抜き脚を奪うが如くリガスの足元に横斬りの要領で振り抜く。

「──まだまだ!」

 避けられる事は想定内だったのか避けられた剣は、勢いを利用して上から下に振り下ろされた。

「ほっほっほ。良いですぞー」

 リガスは二撃目も余裕を持って避けると、そろそろ攻撃に転じようと踏み込む脚に力を入れようとした時──エルトンが下がった。

「ふむ──どうされましたかな?」
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