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17.生きてはいけない
大きな胸が、大きな手のようなモノで胸当ての上から揉みしだかれる。耳の後ろから暖かい息が掛けられる。胸当ての隙間から指のようなモノが入ってくる。手で触られているような感覚が腰から徐々に股へ向かってく。
身体は動かす事は出来なかった。
「うぅぅぅーーーーーーーーーっ!」
ミリアーナはグッと噛み締め顎に力を入れ目の前の扉を睨みつける。こんな所で恥辱を味合わされるとは思わなかった。いや、そんな危険はいつもあったのだ。盾になる人がいつも側にいてくれたから。安心していた。だが、少ない刻間にも何が有るか分からないのだ。ミリアーナは『血の契約』をしている。犯される事は無いと思う。
だが.................もしも契約を破棄する方法を誰かが知っていたら?こうやって身体には触られるのだ。種を入れられるまでは.................?出来る.........!身体に掛けられているはずの防御の術は反応していない。身体を玩具にされる?ダヤン様以外の人に?この魔術師に勝てる?いや、無理だ。
身体は.................動かない。
ああ.........あああ.................そんな.................ダメ
生きてはいけない。
「.........ダヤン様.................リルをお願いします」
そう呟くミリアーナの瞳からポタリと涙が落ちた。
ピクリと男が反応する。
ミリアーナは左の手に握るハサルに魔力を流し、目を閉じて言った。
『ハサルの花よ。わたくしの心臓を貫いて』
****
レジンは再び走り出す。飛行艇は崖から少しずつ離陸を開始していく。タラップが外され崖から上へ上昇して行った。
「レジン王!風で上げます!」
後ろから魔術師が叫ぶ。
「頼む!!」
レジンはグッと踏み込んで飛行艇に向かい跳躍する。カーミランも自身の風で飛び上がった。
飛行艇の動力は魔術師が『飛行の術』を巨大な魔石に封じたモノだ。数人の魔術師が魔石に向かい『持続』と『拡大』の術を掛け続ける。魔力が切れない様に交代人員が多数船に乗っていた。つまり、一斉に攻撃されれば危うい。
レジンは飛行艇の上部に降り立つ。デッキは一番最後部だ。相手が転移の術を使うなら全く歯が立たない。だが、諦める訳にはいかない。足掻いて走り回って少しでも手を延ばしたい。ダメなんて言いたくない。唯々シーラの元へ。頭を空にしてレジンはデッキ上まで走った。
「シーラ!そこか?」
「レ、レジン様!は、はい!え?何処ですか?」
「上!今行くから!!」
「あ、は、え?」
梯子が掛かったデッキに手を掛けレジンが下を覗き込む。シーラの風で揺れる薄紫の髪をが見える。もう少し.........。
レジンはそのまま片手でグウンと梯子にぶら下がりデッキに飛び降りた。2メートル程の狭いデッキに黒いローブを羽織った黄色い仮面の男とシーラ。先程の男とは違う。少し背が低い。瞳は.........茶色。
「.................」
「お前ら何なんだよ.........誰なんだ。転移の術なんて使えるやつそうそう居ないだろ.........」
「.........ふっ」
その瞬間デッキ後ろの動力部の扉がバタンと開く。魔術師達がこちらを見た。
「コンニャロ......狙ってやがったな...........くそっ腹括るか」
レジンは魔剣を引き抜く。やるしか無い。
「まずはこの飛行艇を止める!!」
(狭い動力部の中で攻撃の魔術は使え無いはずだ。先手必勝、魔石を狙う!)
「おい!シーラに手を出すなよ仮面野郎。お前の狙いが何なのか後でじっくり口割らせてやるからな!」
レジンはそう言い残し扉の中に飛び込んで行った。
身体は動かす事は出来なかった。
「うぅぅぅーーーーーーーーーっ!」
ミリアーナはグッと噛み締め顎に力を入れ目の前の扉を睨みつける。こんな所で恥辱を味合わされるとは思わなかった。いや、そんな危険はいつもあったのだ。盾になる人がいつも側にいてくれたから。安心していた。だが、少ない刻間にも何が有るか分からないのだ。ミリアーナは『血の契約』をしている。犯される事は無いと思う。
だが.................もしも契約を破棄する方法を誰かが知っていたら?こうやって身体には触られるのだ。種を入れられるまでは.................?出来る.........!身体に掛けられているはずの防御の術は反応していない。身体を玩具にされる?ダヤン様以外の人に?この魔術師に勝てる?いや、無理だ。
身体は.................動かない。
ああ.........あああ.................そんな.................ダメ
生きてはいけない。
「.........ダヤン様.................リルをお願いします」
そう呟くミリアーナの瞳からポタリと涙が落ちた。
ピクリと男が反応する。
ミリアーナは左の手に握るハサルに魔力を流し、目を閉じて言った。
『ハサルの花よ。わたくしの心臓を貫いて』
****
レジンは再び走り出す。飛行艇は崖から少しずつ離陸を開始していく。タラップが外され崖から上へ上昇して行った。
「レジン王!風で上げます!」
後ろから魔術師が叫ぶ。
「頼む!!」
レジンはグッと踏み込んで飛行艇に向かい跳躍する。カーミランも自身の風で飛び上がった。
飛行艇の動力は魔術師が『飛行の術』を巨大な魔石に封じたモノだ。数人の魔術師が魔石に向かい『持続』と『拡大』の術を掛け続ける。魔力が切れない様に交代人員が多数船に乗っていた。つまり、一斉に攻撃されれば危うい。
レジンは飛行艇の上部に降り立つ。デッキは一番最後部だ。相手が転移の術を使うなら全く歯が立たない。だが、諦める訳にはいかない。足掻いて走り回って少しでも手を延ばしたい。ダメなんて言いたくない。唯々シーラの元へ。頭を空にしてレジンはデッキ上まで走った。
「シーラ!そこか?」
「レ、レジン様!は、はい!え?何処ですか?」
「上!今行くから!!」
「あ、は、え?」
梯子が掛かったデッキに手を掛けレジンが下を覗き込む。シーラの風で揺れる薄紫の髪をが見える。もう少し.........。
レジンはそのまま片手でグウンと梯子にぶら下がりデッキに飛び降りた。2メートル程の狭いデッキに黒いローブを羽織った黄色い仮面の男とシーラ。先程の男とは違う。少し背が低い。瞳は.........茶色。
「.................」
「お前ら何なんだよ.........誰なんだ。転移の術なんて使えるやつそうそう居ないだろ.........」
「.........ふっ」
その瞬間デッキ後ろの動力部の扉がバタンと開く。魔術師達がこちらを見た。
「コンニャロ......狙ってやがったな...........くそっ腹括るか」
レジンは魔剣を引き抜く。やるしか無い。
「まずはこの飛行艇を止める!!」
(狭い動力部の中で攻撃の魔術は使え無いはずだ。先手必勝、魔石を狙う!)
「おい!シーラに手を出すなよ仮面野郎。お前の狙いが何なのか後でじっくり口割らせてやるからな!」
レジンはそう言い残し扉の中に飛び込んで行った。
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