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第三章 「獣人」と「覚醒」
60.よし!そうしよう!
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「おそらく女神になった事で自らの【魅了】も抑えられるのかもな。まだ完全じゃ無いけど」
「ああ。確かに近づき過ぎると惹かれる感じがする。まだ危ないな.........」
「俺は平気だけどな。理性が勝つよ」
「.........何故だろう?」
「夫婦だからかな?」
「そんな理由か?結婚して間もないのに」
「じゃあ、あれだな。パイだ。月に一度、サラの作ったパイを食べてたからだな。彼女は女神の力を無意識にパイに込めてたんじゃないかって風の父が言っていた。俺はそれを6年間取り続けてたんだ」
「6年?そんなに?またえらく長いな.........」
「うっ........。まあ.........こちらも色々事情があるんだよ。制約があるだろ?なかなか上手く行かなかったのさ」
「お待たせ!モーニングセットよ。ああ、サラちゃん【魅了】収まったのね?良かった。一時は取り合いで血を見るかと思ったけど。流石女神ね~!」
「ごめんなさい、ミル様。私全然気付かなくて.........。いつの間にかこの姿になってて........ご迷惑お掛けしました」
ペコリと頭を下げるサラ。
「ふふっ。大丈夫よ。ちゃんと貴方の旦那様が目を光らせてたから。ひどい事にはならないと思ってた」
「.........アウィン。ありがとう」
「ふふ。ああ。いざと言う時は外に連れ出そうとは思ってた。食堂で暴れるのは悪いからな」
「私.........何の女神なんだろ?まだ判んないのかな?」
「....サラは何も感じないのか?」
「.........うん。あ、でも夜になるとウキウキするかも。でもそれくらいかな」
「.........そうか。じゃあ、まだ完全に覚醒してないのかもな」
「そうなんだ。そうだよね。早く落ち着きたいな」
俺の精が覚醒の鍵とか本当マジで困る。流石にこれは言えないし。覚醒するのにサラは長時間寝る必要があるみたいだし。『勝ち抜き』が終わるまでは本番はお預けにしないと.........辛っ!いや、3日くらいなんだ!頑張れ!俺!!イチャイチャはしてやる!いや、待てよ.........この間にサラにアレやコレや教え込むのも有りだな.........。良し!そうしよう!テンション上げていかんとな!
.........夜になるとウキウキするとか。やっぱりあの女神なんだろうな。どうなるんだろう.........確か神殿はあった筈だよな?
「おはよーサラちゃん♡」
そう言って近づいて来たのは昨日サラの女神覚醒時に神妙な顔をしていた土の神族ガイザックだ。
クイッと顔を上げるサラ。
「おはようございます。ガイザック様。良く眠れましたか?」ニコリ
「ーーーっ。ええ。サラちゃん.........昨日は真面に見られなかったけど.....また姿が変わったのね?素敵.........素敵ね。美しい女神.........やっぱり欲しいな」
「.........」
「うん!やっぱりあたし頑張る!こんなチャンス滅多に無いし。貴方との子なら.........愛せるわ」
「ーーーガイザック.........!てめぇ.........諦め......... 」
「そう簡単には行かないよ?ガイザックさん。僕も参戦するんだから」
「女神を手に入れるチャンスだ。俺もやるぞ。勿論全力でな」
レインとゾーイが真剣な顔をしながら歩いてくる。
「は?女神を手に入れる?お前達.........まさか!」
「サラ様。美しい女神よ。申し訳有りませんがアウィンとは別れて頂きます。大丈夫。必ず僕が幸せにしますから。アウィン以上に........海、一緒に潜りましょうね?」
「サラ。あんたの【魅了】にやられちまった。もう、引き返せない。俺は火だ。燃え上がれば全て焼き尽くす。自身さえもな。あんたを手に入れるまでこの炎は消せない。必ず勝って俺の女にする。待ってろよ!」
「ふぇ?」ポカンとするサラ。
「~~くそっ!やっぱりそう来たか。だが、有り得ん!獣人神だけでは婚姻宣誓証の破棄など出来ん筈だ!お前らはただ俺の妻に横恋慕してるだけなんだよ!!」
「.................ええ。普通ならね。でもね、獣人神は少し特別なのよ」
「は?何が?」
「ふふ。「番」の匂いを変える事が出来るのよ!」
「は?.........はぁ!?ええぇ!!えーーーー!?」
「勝負に勝てば「番」の匂いをあたしとサラちゃんだけで味わう様にして貰うわ。そうすればサラちゃんはあたしにしか興味無くなるでしょ?アウィンだって「番」の匂いのしないサラちゃんに興味が無くなる。他の女に吐精出来るようになるわ。「番」じゃ無くなるなら婚姻破棄でも可笑しくないでしょ?」
「.................きさま.........始めからそれ狙ってたのか。土の神に聞いてたんだな?」
「パパは情報通なの。ふふっ。あたしが伴侶を欲しがってるのを喜んでくれてね。協力してくれるんだって。アウィンだってシャザやミル姫と協定してるじゃない。おあいこよ」
「ああ。確かに近づき過ぎると惹かれる感じがする。まだ危ないな.........」
「俺は平気だけどな。理性が勝つよ」
「.........何故だろう?」
「夫婦だからかな?」
「そんな理由か?結婚して間もないのに」
「じゃあ、あれだな。パイだ。月に一度、サラの作ったパイを食べてたからだな。彼女は女神の力を無意識にパイに込めてたんじゃないかって風の父が言っていた。俺はそれを6年間取り続けてたんだ」
「6年?そんなに?またえらく長いな.........」
「うっ........。まあ.........こちらも色々事情があるんだよ。制約があるだろ?なかなか上手く行かなかったのさ」
「お待たせ!モーニングセットよ。ああ、サラちゃん【魅了】収まったのね?良かった。一時は取り合いで血を見るかと思ったけど。流石女神ね~!」
「ごめんなさい、ミル様。私全然気付かなくて.........。いつの間にかこの姿になってて........ご迷惑お掛けしました」
ペコリと頭を下げるサラ。
「ふふっ。大丈夫よ。ちゃんと貴方の旦那様が目を光らせてたから。ひどい事にはならないと思ってた」
「.........アウィン。ありがとう」
「ふふ。ああ。いざと言う時は外に連れ出そうとは思ってた。食堂で暴れるのは悪いからな」
「私.........何の女神なんだろ?まだ判んないのかな?」
「....サラは何も感じないのか?」
「.........うん。あ、でも夜になるとウキウキするかも。でもそれくらいかな」
「.........そうか。じゃあ、まだ完全に覚醒してないのかもな」
「そうなんだ。そうだよね。早く落ち着きたいな」
俺の精が覚醒の鍵とか本当マジで困る。流石にこれは言えないし。覚醒するのにサラは長時間寝る必要があるみたいだし。『勝ち抜き』が終わるまでは本番はお預けにしないと.........辛っ!いや、3日くらいなんだ!頑張れ!俺!!イチャイチャはしてやる!いや、待てよ.........この間にサラにアレやコレや教え込むのも有りだな.........。良し!そうしよう!テンション上げていかんとな!
.........夜になるとウキウキするとか。やっぱりあの女神なんだろうな。どうなるんだろう.........確か神殿はあった筈だよな?
「おはよーサラちゃん♡」
そう言って近づいて来たのは昨日サラの女神覚醒時に神妙な顔をしていた土の神族ガイザックだ。
クイッと顔を上げるサラ。
「おはようございます。ガイザック様。良く眠れましたか?」ニコリ
「ーーーっ。ええ。サラちゃん.........昨日は真面に見られなかったけど.....また姿が変わったのね?素敵.........素敵ね。美しい女神.........やっぱり欲しいな」
「.........」
「うん!やっぱりあたし頑張る!こんなチャンス滅多に無いし。貴方との子なら.........愛せるわ」
「ーーーガイザック.........!てめぇ.........諦め......... 」
「そう簡単には行かないよ?ガイザックさん。僕も参戦するんだから」
「女神を手に入れるチャンスだ。俺もやるぞ。勿論全力でな」
レインとゾーイが真剣な顔をしながら歩いてくる。
「は?女神を手に入れる?お前達.........まさか!」
「サラ様。美しい女神よ。申し訳有りませんがアウィンとは別れて頂きます。大丈夫。必ず僕が幸せにしますから。アウィン以上に........海、一緒に潜りましょうね?」
「サラ。あんたの【魅了】にやられちまった。もう、引き返せない。俺は火だ。燃え上がれば全て焼き尽くす。自身さえもな。あんたを手に入れるまでこの炎は消せない。必ず勝って俺の女にする。待ってろよ!」
「ふぇ?」ポカンとするサラ。
「~~くそっ!やっぱりそう来たか。だが、有り得ん!獣人神だけでは婚姻宣誓証の破棄など出来ん筈だ!お前らはただ俺の妻に横恋慕してるだけなんだよ!!」
「.................ええ。普通ならね。でもね、獣人神は少し特別なのよ」
「は?何が?」
「ふふ。「番」の匂いを変える事が出来るのよ!」
「は?.........はぁ!?ええぇ!!えーーーー!?」
「勝負に勝てば「番」の匂いをあたしとサラちゃんだけで味わう様にして貰うわ。そうすればサラちゃんはあたしにしか興味無くなるでしょ?アウィンだって「番」の匂いのしないサラちゃんに興味が無くなる。他の女に吐精出来るようになるわ。「番」じゃ無くなるなら婚姻破棄でも可笑しくないでしょ?」
「.................きさま.........始めからそれ狙ってたのか。土の神に聞いてたんだな?」
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