愛を知らないアレと呼ばれる私ですが……

ミィタソ

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 レオンに助けられ、婚約披露パーティも終えて……流れるように月日は流れ、三年が経過していた。

 私たちは、婚約してからすぐに結婚した。
 なにか裏があるのではという疑問が、すぐに解消したからだ。

 私が伯爵令嬢に絡まれた夜、アンナと一緒にレオンの部屋に招かれて、色々と話をした。
 その中で、アンナが聞いてくれた私を選んだ理由。ずっと話したがらなかった彼が、ようやく話してくれた。
 レオンは、お姉様のことも家のことも関係なく、私の強さに惚れたらしい。
 むしろ、私は弱い人間だと思っていた。
 意味が分からなかったのだけれど、陰口を言われようと、どれだけ蔑まれようと、逃げない強さ。レオンが持っていないものだから、魅力的に感じたようだ。
 私とレオンの相性……というより、アンナが間に入って会話を弾ませてくれたのが、私たちの関係をより深めてくれた。
 おどおどしていたレオンも、だんだんと私たちに慣れてらいつの間にか誰の前でもつっかえることなく話せるようになっていった。あの日、私をロゼッタ・ハモンズから庇ってくれたときのように。

「レオン! 私、旅行なんて初めてだわ!」
「……えぇ? 言ってくれたら、もっと色々な場所に連れて行ってあげたのに」

 私たちは、旅行の真っ最中。アグナバル侯爵家を継いだレオンの仕事が遠方であったので、そのついでというわけだ。

「奥様、旦那様、あたしも旅行って初めてです! 楽しいでちゅねぇ……アーシャ様?」

 アンナの腕の中で、私たちの子――アーシャ・アグナバルがキャッキャと笑う。

 幼少期は、最低な人生だと自分を呪っていたけれど、あの頃の自分に教えてあげたい。
 私はいま……幸せですと。

 ―完―
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