あ、出ていって差し上げましょうか?許可してくださるなら喜んで出ていきますわ!

リーゼロッタ

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7 〜王にガツンと言ってやりましょう②〜

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「王女止まりの其方には、知る必要がない。この国で貴族として生きていく許可はくれてやるから、さっさと出ていけ。」
、、、だそうです。教えてくれないんだって。
けれど、わたしは貴族ではない生活を送りたい。王だのなんだののゴタゴタはもう懲り懲りだ。
「いえ、貴族の称号はいりません。平民として穏やかに生きていきたいと思います。」
王は案の定、目を剥いた。
「何故だ!せっかくこの私が貴族位をくれてやると言ったのに!」
「そのような言い方なら良いです。余計にいらなくなりました。この国一番の辺境はどこですか?」
「カイダーゲント地方です。」
王太子、ナイス!
「では、そこに引っ越させていただきますね。書類はどこで手に入れられるのですか?」
すでに王達はげんなりしている。だが、そんな事知らない。
「、、、イオスライルの街に行けば得られます。」
「そうですか。さようなら。」

わたしは、ドアを開けて外へ出た。

城をさっさと出て、わたしは城下町の方へ行く。
適当な場所から転移呪文を唱えたわたしは、カイダーゲント地方イオスライルへ向かうことを考えた。いつものように意識が暗転し、どこかへ飛んでいく感覚に襲われた。

着いた先は、、、イオスライルの街、いや村と言ったほうが正しいだろうか。それほど小さな街だった。
面倒臭そうな書類をさっさと書き終え、晴れてわたしはカイダーゲント地方の住人として法的に認められた。
食べ物等は自給自足でなんとかなるけれど、家をどうするかが問題だ。
取り敢えずそこにいた小さな鳥系の魔獣を捕まえる。可哀想だが、仕方ない。神様、許してください。
「ディラータ」
鳥がいきなり肥大化し、あっという間にそこにあった家の大きさを超えた。これに乗ってこの地方を回って、住む場所を決めたい。わたしの希望は、森が近くて人があまりいなさそうなところだ。
「キュラーテ」
鳥がいきなり、頭をくっつけてきた。先程の呪文で手懐けたが、いきなり食べられたりしてしまいそうに思えるので勿論怖い。若干の恐怖を覚えた。

巨大な鳥に乗って、わたしは上空からカイダーゲント地方の空を眺める。聖女だった頃は、毎日朝早くに起きて朝の祈りを行い、それからはずっと仕事。書類仕事ばかりで大変なのに、なおかつあの王子が「婚約者なら手伝え」と言って更に恐ろしい量の書類を持ってくるのだ。それも毎日。当の王子と聖女サマのマルセリナは、毎日どこかへ行って遊んでいる。そのくせ、「まだ終わらないのか」と言ってくるのだ。ろくに仕事もしないのに。
書類仕事が終わっても、国の重大な魔術具への魔力提供や国界壁の維持など仕事はたくさんあるのだ。
だから、鳥に乗ってこのように空を眺めるなんて自由な時間はなかった。今は、自由な時間がたくさんあってせいせいしている。むしろ、わたしを追い出してくれた王子にはそっちの意味で感謝したい。

家を聖呪で作れないのか、と言えば作れないわけではない。しかし、途方も無いほどの体力が必要になるはずだ。まあ、たくさん食べればできるのだけれど。聖呪では、何かを作り出すこともできるのだ。
鳥に乗って探していると、空き家があった。わたしは鳥からそこに飛び降りた。ついでに、網の呪文を張っておいたので命は大丈夫だ。

そこはしばらく使われていない、二階まである家だった。「しばらく使われていない」けれど、家具等がそのまま残っているので住む分には問題がない。洗浄の魔術を使えばなんとかなる範囲だ。多分、持ち主が死んでしまったのでこうなったのだろう。遺体を見つけた。わたしは遺体を庭に掘った穴に埋めた。供養と言ってはなんだけれど。
早速洗浄の魔術をかけよう。
「モメンタム・パシス・アクア」
数秒して、何も起こっていないように見えても何かが違う。ちゃんと綺麗になってくれたようだ。

さあ、もう一度イオスライルへ行って植物の種を買おう。ついでに、食べ物も。買うものはたくさんだけれど、自作の魔術具をいくつも作っていたのだ。それを売ればなんとかなるはずだ。
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