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ホストと女医は診察室で.34
「そんな風に見えます?今日は午前中で終わりだったから、そうでもないですよ。和希さんは今日はお休みだったの?」
「ううん。勉強中の僕に休みらしい休みはないですよ。そのかわり休みたい日には休みが取りやすいってだけで。今日も父親について得意先回りです。今はまず顔を覚えてもらわないといけないから」
顔か…、顔の話はあまりしたくないよ。
「そっか、頑張ってるんですね」
店につくと予約席に案内された。
「忙しいのに手配してもらって悪かったですね」
「いえ、いえ…。慶子さんに会えるんだったら、全く気になりませんよ。これが接待だったら億劫なだけなんですけどね」
こうして友人というスタンスで会うと、和希も案外おしゃべりだ。
「あの…、ちょっと言いにくいんですけど」
そんな前置きをしてまで言うべきか迷ったが、慶子はやはり言わずにはいられない。
「ええ…、どうかしましたか?」
和希は何気ない様子で答えた。
「本当のことを言うと、さっそく誘われて正直驚いたんです。友達になれそうとは言ったけど、きっと結局連絡が無いまま終わるんだろうなって思ってましたから」
「ええっ!そうなんですか?じゃあ僕だけが勝手に盛り上がってたんだ」
「そういう訳じゃないけど…、やっぱり社交辞令って思ってるだろうなって」
「ってことは、慶子さんは僕に社交辞令で友達になれそうって言ったんですか?」
「まさか違いますよ。私そんな社交辞令言わないっていうか、言えないから」
「ですよね。だったら僕も同じですよ」
「…、何だか私の方が闇が深いな~」
「まあ、いいじゃないですか。実際こうして会えてるんだから。気にしない気にしない」
「ありがとうございます。和希さん優しいですね」
「慶子さんだから特別なんですよ」
「またまた~」
二人の間がちょうど和んだところで店に到着した。
「飲み物は何にしますか?おいしいワイン置いてあるお店なんだけど」
「私、酒癖が悪いみたいだから、できるだけ弱いのがいいです」
「そうなんですか…、意外ですね。すみません、僕はこれで、彼女にはこれをおねがいします。あとは予約でお願いしたコースで」
「かしこましました」とボーイはメニューをさげた。
「和希さんはお酒強いの?」
「う~ん、まあまあかな。接待でつぶれない程度です」
「私なんて最近まで自分はお酒に酔わないと思ってたんです。でも、ただ単純に弱いお酒しか飲んだことがなかっただけみたいで、ワインをいっぱい飲んでベロベロに酔っぱらっちゃったんですよね」
それが聖夜の店だったとは口が裂けても言えないけど。
「まあ、楽しいお酒が一番ですよね」
「はい」
何事もほどほどで、無難な生き方が信条の様な和希らしい考え方だ。
お酒と料理が運ばれてきて、二人は乾杯をした。
「ねえ、慶子さんは今までお付き合いされた人とかいるんですか?」
いきなり不躾な質問だけれど、まあ友達ならそういうことも普通に話すものなのかな。
「恥ずかしいんだけど…、この年までいないんです」
「そっか…、でも僕も似たようなもんですよ」
「え?和希さんみたいに素敵な人が?嘘でしょ」
「それを言ったら慶子さんだって、そんなに綺麗なのに嘘でしょって言いたいですよ」
「ううん。勉強中の僕に休みらしい休みはないですよ。そのかわり休みたい日には休みが取りやすいってだけで。今日も父親について得意先回りです。今はまず顔を覚えてもらわないといけないから」
顔か…、顔の話はあまりしたくないよ。
「そっか、頑張ってるんですね」
店につくと予約席に案内された。
「忙しいのに手配してもらって悪かったですね」
「いえ、いえ…。慶子さんに会えるんだったら、全く気になりませんよ。これが接待だったら億劫なだけなんですけどね」
こうして友人というスタンスで会うと、和希も案外おしゃべりだ。
「あの…、ちょっと言いにくいんですけど」
そんな前置きをしてまで言うべきか迷ったが、慶子はやはり言わずにはいられない。
「ええ…、どうかしましたか?」
和希は何気ない様子で答えた。
「本当のことを言うと、さっそく誘われて正直驚いたんです。友達になれそうとは言ったけど、きっと結局連絡が無いまま終わるんだろうなって思ってましたから」
「ええっ!そうなんですか?じゃあ僕だけが勝手に盛り上がってたんだ」
「そういう訳じゃないけど…、やっぱり社交辞令って思ってるだろうなって」
「ってことは、慶子さんは僕に社交辞令で友達になれそうって言ったんですか?」
「まさか違いますよ。私そんな社交辞令言わないっていうか、言えないから」
「ですよね。だったら僕も同じですよ」
「…、何だか私の方が闇が深いな~」
「まあ、いいじゃないですか。実際こうして会えてるんだから。気にしない気にしない」
「ありがとうございます。和希さん優しいですね」
「慶子さんだから特別なんですよ」
「またまた~」
二人の間がちょうど和んだところで店に到着した。
「飲み物は何にしますか?おいしいワイン置いてあるお店なんだけど」
「私、酒癖が悪いみたいだから、できるだけ弱いのがいいです」
「そうなんですか…、意外ですね。すみません、僕はこれで、彼女にはこれをおねがいします。あとは予約でお願いしたコースで」
「かしこましました」とボーイはメニューをさげた。
「和希さんはお酒強いの?」
「う~ん、まあまあかな。接待でつぶれない程度です」
「私なんて最近まで自分はお酒に酔わないと思ってたんです。でも、ただ単純に弱いお酒しか飲んだことがなかっただけみたいで、ワインをいっぱい飲んでベロベロに酔っぱらっちゃったんですよね」
それが聖夜の店だったとは口が裂けても言えないけど。
「まあ、楽しいお酒が一番ですよね」
「はい」
何事もほどほどで、無難な生き方が信条の様な和希らしい考え方だ。
お酒と料理が運ばれてきて、二人は乾杯をした。
「ねえ、慶子さんは今までお付き合いされた人とかいるんですか?」
いきなり不躾な質問だけれど、まあ友達ならそういうことも普通に話すものなのかな。
「恥ずかしいんだけど…、この年までいないんです」
「そっか…、でも僕も似たようなもんですよ」
「え?和希さんみたいに素敵な人が?嘘でしょ」
「それを言ったら慶子さんだって、そんなに綺麗なのに嘘でしょって言いたいですよ」
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