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1章
8話
『さて、丑の刻になったな。...国近はやはり寝ているか。...ふむ、夜だと少しは体を動かせるようだな。これは便利だ。...いやしかし、国近よ。甘い言葉ばかりかけて実行しないのでは気休めにもならんぞ。』
菊は国近を見ながら言った。そして雪の部屋の方角を見て『鈴の音が聞こえてきた。そろそろ狐が来るな。』と言った。
それから数分して鈴の音は雪の部屋の前で止まった。そして
「花嫁様。花嫁様。こちらへおいでくださいませ。貴女のその美しい顔を見たいのです。花嫁様花嫁様。」
と明らかに人間のではないモノの声が聞こえてきた。それを聞いた菊は
『花嫁様...か。アホらしい。雪は人間なんだから狐の嫁になれるはずなぞなかろうに。...しかし、これでは可哀想だな』
そう言った途端菊の足元から黒い霧のようなものが出てきた。霧はまるで無数の人間の手のように変形しまるで撫でるかのように菊にまとわりついた。
その手を煙たがるように顔を顰めた菊だがやがて手の一本を掴み
『...狐の本体を捕まえてこい。いいな?周りの式は気にするな。』
と言うと手を放り投げた。
菊の足元から出ている黒い霧がスルスルと廊下の方へ出ていきドタバタという音と動物の鳴き声が聞こえた後スーーっと手が戻ってきた。
きちんと狐という手土産を持って。すると狐が手に掴まれたまま
「何をするか!!我の花嫁との逢瀬を邪魔するとは...!恥を知れモノノケの類が!」
とキンキンと大きい声で言った。
すると菊は霧を足元に戻し狐の方を向き
『これ、話すのはいいがもう少し静かに話せないのかい。国近が起きてしまう。静かにしてくれたら何もしないから』
と言った。
しかし狐は収まる気配がなく今だキンキンとよくわからないことを喋っていた。
菊ははぁ...と溜息をつき狐を掴んだ
「何をする!」
と狐は叫んだが菊はまた足元から霧を出し、狐に言った。
『君は少しうるさ過ぎる。これ以上うるさくするのならば二度と雪にも近づけさせんし、今ここで霧を使い君を喰うことだって出来る。』
そう言って霧を大きな口のような形にして脅してみせた。
すると狐は「きゅう」という小さな声を出して大人しくなった。
『まあ、今のところ声かけてただけだし。静かに話すなら聞いてやろう。』
菊がそう言うと狐は丸い目で菊のことを見つめぽつりぽつりと話し始めた。
菊は国近を見ながら言った。そして雪の部屋の方角を見て『鈴の音が聞こえてきた。そろそろ狐が来るな。』と言った。
それから数分して鈴の音は雪の部屋の前で止まった。そして
「花嫁様。花嫁様。こちらへおいでくださいませ。貴女のその美しい顔を見たいのです。花嫁様花嫁様。」
と明らかに人間のではないモノの声が聞こえてきた。それを聞いた菊は
『花嫁様...か。アホらしい。雪は人間なんだから狐の嫁になれるはずなぞなかろうに。...しかし、これでは可哀想だな』
そう言った途端菊の足元から黒い霧のようなものが出てきた。霧はまるで無数の人間の手のように変形しまるで撫でるかのように菊にまとわりついた。
その手を煙たがるように顔を顰めた菊だがやがて手の一本を掴み
『...狐の本体を捕まえてこい。いいな?周りの式は気にするな。』
と言うと手を放り投げた。
菊の足元から出ている黒い霧がスルスルと廊下の方へ出ていきドタバタという音と動物の鳴き声が聞こえた後スーーっと手が戻ってきた。
きちんと狐という手土産を持って。すると狐が手に掴まれたまま
「何をするか!!我の花嫁との逢瀬を邪魔するとは...!恥を知れモノノケの類が!」
とキンキンと大きい声で言った。
すると菊は霧を足元に戻し狐の方を向き
『これ、話すのはいいがもう少し静かに話せないのかい。国近が起きてしまう。静かにしてくれたら何もしないから』
と言った。
しかし狐は収まる気配がなく今だキンキンとよくわからないことを喋っていた。
菊ははぁ...と溜息をつき狐を掴んだ
「何をする!」
と狐は叫んだが菊はまた足元から霧を出し、狐に言った。
『君は少しうるさ過ぎる。これ以上うるさくするのならば二度と雪にも近づけさせんし、今ここで霧を使い君を喰うことだって出来る。』
そう言って霧を大きな口のような形にして脅してみせた。
すると狐は「きゅう」という小さな声を出して大人しくなった。
『まあ、今のところ声かけてただけだし。静かに話すなら聞いてやろう。』
菊がそう言うと狐は丸い目で菊のことを見つめぽつりぽつりと話し始めた。
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