6 / 38
第2章 コロニー128脱獄計画
6話 「カイを脅す女」
しおりを挟む
「レンはB級相当、ノアが準B級ってとこだろうさ」
「へぇ。それは凄いな。十分一人前じゃないか」
婆さんの家で食事を終え、あとはミリセアが食事を平らげるのを待ちながら、話題は2人の弟子達の実力の話に。
今更だがさっき初めましての挨拶を交わし、2人の弟子たちの名は長男がレン。長女がノア。そう呼ばれている。
末っ子にミリセアを入れた3人兄妹みたいな感じだ。
勿論全員フルネームはもっと長いので、あまり覚えられていないが。
長男、恐らく16歳ぐらいであろうレンがこちらを様子見して、思い出したように口を開いた。
「その、僕らは軍に入れると思いますか?」
軍に入る新兵は基本的に準B級か、そうなる見込みのあるC級。
たまに外れ値的に準A級とかが入ってきたりするが、基本的に皆そんなもんだ。
この子がまだ16歳という事を考えると
「そうだな。2人共、十分入れるだろう。実戦経験があるのもいい」
レンとノアは顔を見合わせて微笑む。
心底嬉しい様子で、でもそれを声には出さない。
婆さんの弟子は皆行儀が良いし、ちゃんと育てられているようだ。
多分この家で一番ワガママなのは婆さんだな。
そう思いながらカップの中身を飲み干すと、今度はノアが喋る。
「お兄さんが内層民なったのはいつなの?」
どちらかと言うと目線は婆さんに向いている。俺も少し考えたが思い出せなかったので、婆さんに目線をやる。
「あんたが12の頃だよ。すぐにあたしを抜かして傲慢になったもんだから、軍に放り込んでやったのさ」
「そんな時期もあったな」
「あれから、生意気そうな奴は弟子にとらないことにしたよ」
それでこの教育の行き届きようか。
納得と同時に洗脳教育の疑いが出てきた。
確か当時婆さんは準A級で、気がつけばA級相当になり追い越していて。
自分は大人だと本気で思い込んでいたから、早く内層民にさせろとせがんだものだ。
「ちなみに、婆さんは今何級なんだ?」
「ん、経験値を入れればA級だね」
「……実際は何級なんだ」
「まぁ、準A級って所だろうね」
それで話を終えようとした婆さんだったが、最後の1口を食べ終わったミリセアが不思議な顔をして首をかしげながら口を開く。
「え、前はたしか準B級だーって言ってたよ」
少女の純心さが婆さんに皮肉として突き刺さり、うぐっと声を上げていた。
そうか。もう衰えて弟子たちに抜かされているのか。
哀れだな。
ーーー
「なぁ、ほんとに辞めちまうのか?」
「まぁな」
翌日の仕事の帰り道、早くも俺が辞表を出した話が出回ったらしく、グロムからしつこく質問される。
しかもわざわざこっちから行こうぜと、遠回りな道を選んできた。長話する予定らしい。
「でも……外層でやってくなんてなぁ、大変なことのが多いだろ?」
「まぁ慣れるまでは大変だろうが、染み付けばすぐだろう」
「そういうもんかねぇ……。俺は考えれねぇよ」
心配してくれているのだろうか。
そう思うと「おまえが辞めたら仕事が大変に……」とぶつくさ言っていたのでそういう事ではないらしい。
「じゃあ、仕事会うのは明日で最後かもって訳か」
「そうだな」
「またな」
「おう」
グロムは不満そうだったが最後には理解して手を振って別れ、俺は人通りの少ない小道に入っていく。
さて、明日には晴れて無職になることが確定した訳だが、ひとまず今日は旅支度をするとしよう。
食料は最後につめるとして、装備の点検、何かあれば補修。
それと特定の魔物ようの特殊装備の使い方を、改めて頭に放り込んでおくべきか。
魔物を前にして装備の使い方が分からずに死んだら、あまりにも間抜けな死に様に
「動かないで」
真後ろから、じっとりとした声。
息を殺し身動きをやめた。
首元に突きつけられたナイフに気がついたからだ。
「何か用か」
平静を装い、声を出す。
相手の力量が測れない。
ここまで完全に気配を消してきた事を考えると、準S級以上か。
その場合、この状況は圧倒的に不利だ。
路地裏というほどでもないただの小道。
しかも内層で、外層の奥地のような緊張感が走る。
「あまり、焦らないんだね」
「期待していたものと違ったか?」
声色から正体を探る。中性的な声の女。
特徴的な声質だが、軍に所属するものの中で思い当たる者はいない。となると、軍上がりで金持ちの護衛についた人間か。
まさかその辺のバンカラに完璧に背後を取られるほど、俺も衰えていないだろう。
そして無言の間が数秒。その間に気づいたが、むしろ相手の方の息が乱れ、足が震えているように思う。
実力は確かだろうが、こんな悪事を働くのには慣れていない?
いや、少なくとも今はこの刃をどけてもらうことに意識を集中すべきか。
「用が無いなら、この刃をどけてくれないか」
単刀直入にそう切り込んでみる。
すると後ろの人間は呼吸を整え、ゆっくりと語り出した。
「ミリセア・フローラの身柄を、私の方で預かっている」
……なに?
「返して欲しければ、神龍金貨1000枚を速やかに渡してほしい」
「……。本気か?」
神竜金貨は金貨の更に上、金貨10枚分の価値があり内層のさらに上流の人間にしか流通していない。
明らかに馬鹿げた金額の提示。世間知らずか、本当に俺がそれだけの金銭を出せると思い込んでいるのか?
「何かもっと、個人的な目的があるんじゃないのか」
「いいや、渡して欲しいのはお金だよ」
「そんな大金を今この場で、というのは無理があるだろう」
「そうだね。だから指定場所と日時を説明する」
日時は2日後。指定場所は外層の奥深く……。確かにここなら誰の目にも届かないだろう。
「こんな話をわざわざここでするのは何故だ?」
疑問だったので、素直に聞いてみる。
ミリセアが人質として機能することを知り得ている、という事は俺が最近外層に出入りしている事も知っているだろう。
なぜ内層を歩く今アタックをかけてくる?
「……何をされても、逃げ果せる自信があるからね」
「それは結構なことだな」
「それじゃ、2日後に」
その人物は、すぐに気配を消してしまう。
最後まで犯罪の寒さに震え、恐怖を感じているようではあったが実力に関してはやはり手練の剣士か。
……いくつか、疑問は残る。いやむしろ、疑問しかないと言ってもいい。
だがそれよりも、今確認すべきはミリセアを攫ったというその1点だ。
駆け足で、俺は外層を目指した。
ーーー
家の戸を力強く開け放ち、婆さんに語り掛ける。
「おい、婆さん。ミリセアは居るか」
「なんだい騒々しい。まだ帰ってきてないよ」
「唐突だが、もしかしたら誘拐されたかもしれない」
「……何言ってんだい?」
俺は婆さんに事の顛末を話した。
婆さんは俺の話を遮らず話を聞き、最後に口を開いた。
「正直信じたくもない話だがね……あんた達!」
婆さんは庭で素振りをしていた長男レンと、家事をさせられていたらしい長女ノアを呼びつける。
「町中の人にミリーを探すよう頼んで回っておくれ。見つかったらこの家まで連れて来るようにいいな」
それから、外層中を駆けずり回った。
ミリセアがよく行くらしい場所、人工太陽の光がよく届く農地から、治安が悪く俺たち以外は入り込めないであろう外層の奥地まで。
外層で何度も崩落を止めていることから外層では顔が広いようで、100人。もしかすればそれより多くの人間がミリセアを捜索したが、彼女の姿はどこにも見当たらず、無情にも時間だけが過ぎ去っていく。
人工太陽の消灯の時間になり、一度家にまた戻ってもみるが、彼女は帰ってきていない。
こんな暗闇の中では、力強い炎を出せる人間でない限り道を歩くことも出来ない。
何より夜間の外層は犯罪率が格段に上がる。
流石に少女もそれは理解し、帰ってこれるのならきているだろう。
焦燥が、確信に変わる。
現実じゃない事のように思えて認知を拒んでいた頭に、異様な現実感と悪寒が走る。
ミリセアが、何者かに拉致された。
「へぇ。それは凄いな。十分一人前じゃないか」
婆さんの家で食事を終え、あとはミリセアが食事を平らげるのを待ちながら、話題は2人の弟子達の実力の話に。
今更だがさっき初めましての挨拶を交わし、2人の弟子たちの名は長男がレン。長女がノア。そう呼ばれている。
末っ子にミリセアを入れた3人兄妹みたいな感じだ。
勿論全員フルネームはもっと長いので、あまり覚えられていないが。
長男、恐らく16歳ぐらいであろうレンがこちらを様子見して、思い出したように口を開いた。
「その、僕らは軍に入れると思いますか?」
軍に入る新兵は基本的に準B級か、そうなる見込みのあるC級。
たまに外れ値的に準A級とかが入ってきたりするが、基本的に皆そんなもんだ。
この子がまだ16歳という事を考えると
「そうだな。2人共、十分入れるだろう。実戦経験があるのもいい」
レンとノアは顔を見合わせて微笑む。
心底嬉しい様子で、でもそれを声には出さない。
婆さんの弟子は皆行儀が良いし、ちゃんと育てられているようだ。
多分この家で一番ワガママなのは婆さんだな。
そう思いながらカップの中身を飲み干すと、今度はノアが喋る。
「お兄さんが内層民なったのはいつなの?」
どちらかと言うと目線は婆さんに向いている。俺も少し考えたが思い出せなかったので、婆さんに目線をやる。
「あんたが12の頃だよ。すぐにあたしを抜かして傲慢になったもんだから、軍に放り込んでやったのさ」
「そんな時期もあったな」
「あれから、生意気そうな奴は弟子にとらないことにしたよ」
それでこの教育の行き届きようか。
納得と同時に洗脳教育の疑いが出てきた。
確か当時婆さんは準A級で、気がつけばA級相当になり追い越していて。
自分は大人だと本気で思い込んでいたから、早く内層民にさせろとせがんだものだ。
「ちなみに、婆さんは今何級なんだ?」
「ん、経験値を入れればA級だね」
「……実際は何級なんだ」
「まぁ、準A級って所だろうね」
それで話を終えようとした婆さんだったが、最後の1口を食べ終わったミリセアが不思議な顔をして首をかしげながら口を開く。
「え、前はたしか準B級だーって言ってたよ」
少女の純心さが婆さんに皮肉として突き刺さり、うぐっと声を上げていた。
そうか。もう衰えて弟子たちに抜かされているのか。
哀れだな。
ーーー
「なぁ、ほんとに辞めちまうのか?」
「まぁな」
翌日の仕事の帰り道、早くも俺が辞表を出した話が出回ったらしく、グロムからしつこく質問される。
しかもわざわざこっちから行こうぜと、遠回りな道を選んできた。長話する予定らしい。
「でも……外層でやってくなんてなぁ、大変なことのが多いだろ?」
「まぁ慣れるまでは大変だろうが、染み付けばすぐだろう」
「そういうもんかねぇ……。俺は考えれねぇよ」
心配してくれているのだろうか。
そう思うと「おまえが辞めたら仕事が大変に……」とぶつくさ言っていたのでそういう事ではないらしい。
「じゃあ、仕事会うのは明日で最後かもって訳か」
「そうだな」
「またな」
「おう」
グロムは不満そうだったが最後には理解して手を振って別れ、俺は人通りの少ない小道に入っていく。
さて、明日には晴れて無職になることが確定した訳だが、ひとまず今日は旅支度をするとしよう。
食料は最後につめるとして、装備の点検、何かあれば補修。
それと特定の魔物ようの特殊装備の使い方を、改めて頭に放り込んでおくべきか。
魔物を前にして装備の使い方が分からずに死んだら、あまりにも間抜けな死に様に
「動かないで」
真後ろから、じっとりとした声。
息を殺し身動きをやめた。
首元に突きつけられたナイフに気がついたからだ。
「何か用か」
平静を装い、声を出す。
相手の力量が測れない。
ここまで完全に気配を消してきた事を考えると、準S級以上か。
その場合、この状況は圧倒的に不利だ。
路地裏というほどでもないただの小道。
しかも内層で、外層の奥地のような緊張感が走る。
「あまり、焦らないんだね」
「期待していたものと違ったか?」
声色から正体を探る。中性的な声の女。
特徴的な声質だが、軍に所属するものの中で思い当たる者はいない。となると、軍上がりで金持ちの護衛についた人間か。
まさかその辺のバンカラに完璧に背後を取られるほど、俺も衰えていないだろう。
そして無言の間が数秒。その間に気づいたが、むしろ相手の方の息が乱れ、足が震えているように思う。
実力は確かだろうが、こんな悪事を働くのには慣れていない?
いや、少なくとも今はこの刃をどけてもらうことに意識を集中すべきか。
「用が無いなら、この刃をどけてくれないか」
単刀直入にそう切り込んでみる。
すると後ろの人間は呼吸を整え、ゆっくりと語り出した。
「ミリセア・フローラの身柄を、私の方で預かっている」
……なに?
「返して欲しければ、神龍金貨1000枚を速やかに渡してほしい」
「……。本気か?」
神竜金貨は金貨の更に上、金貨10枚分の価値があり内層のさらに上流の人間にしか流通していない。
明らかに馬鹿げた金額の提示。世間知らずか、本当に俺がそれだけの金銭を出せると思い込んでいるのか?
「何かもっと、個人的な目的があるんじゃないのか」
「いいや、渡して欲しいのはお金だよ」
「そんな大金を今この場で、というのは無理があるだろう」
「そうだね。だから指定場所と日時を説明する」
日時は2日後。指定場所は外層の奥深く……。確かにここなら誰の目にも届かないだろう。
「こんな話をわざわざここでするのは何故だ?」
疑問だったので、素直に聞いてみる。
ミリセアが人質として機能することを知り得ている、という事は俺が最近外層に出入りしている事も知っているだろう。
なぜ内層を歩く今アタックをかけてくる?
「……何をされても、逃げ果せる自信があるからね」
「それは結構なことだな」
「それじゃ、2日後に」
その人物は、すぐに気配を消してしまう。
最後まで犯罪の寒さに震え、恐怖を感じているようではあったが実力に関してはやはり手練の剣士か。
……いくつか、疑問は残る。いやむしろ、疑問しかないと言ってもいい。
だがそれよりも、今確認すべきはミリセアを攫ったというその1点だ。
駆け足で、俺は外層を目指した。
ーーー
家の戸を力強く開け放ち、婆さんに語り掛ける。
「おい、婆さん。ミリセアは居るか」
「なんだい騒々しい。まだ帰ってきてないよ」
「唐突だが、もしかしたら誘拐されたかもしれない」
「……何言ってんだい?」
俺は婆さんに事の顛末を話した。
婆さんは俺の話を遮らず話を聞き、最後に口を開いた。
「正直信じたくもない話だがね……あんた達!」
婆さんは庭で素振りをしていた長男レンと、家事をさせられていたらしい長女ノアを呼びつける。
「町中の人にミリーを探すよう頼んで回っておくれ。見つかったらこの家まで連れて来るようにいいな」
それから、外層中を駆けずり回った。
ミリセアがよく行くらしい場所、人工太陽の光がよく届く農地から、治安が悪く俺たち以外は入り込めないであろう外層の奥地まで。
外層で何度も崩落を止めていることから外層では顔が広いようで、100人。もしかすればそれより多くの人間がミリセアを捜索したが、彼女の姿はどこにも見当たらず、無情にも時間だけが過ぎ去っていく。
人工太陽の消灯の時間になり、一度家にまた戻ってもみるが、彼女は帰ってきていない。
こんな暗闇の中では、力強い炎を出せる人間でない限り道を歩くことも出来ない。
何より夜間の外層は犯罪率が格段に上がる。
流石に少女もそれは理解し、帰ってこれるのならきているだろう。
焦燥が、確信に変わる。
現実じゃない事のように思えて認知を拒んでいた頭に、異様な現実感と悪寒が走る。
ミリセアが、何者かに拉致された。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました
東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!!
スティールスキル。
皆さん、どんなイメージを持ってますか?
使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。
でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。
スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。
楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。
それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。
2025/12/7
一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる