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「本当にいいのかい?イヴリン。結局自由にはなれず王族に嫁ぐ事になるんだよ?」
カチャリとナイフとフォークを皿に置く。
痛ましそうな顔でこちらを見るお父様。
「それが…なんだか分かりませんが第二王子殿下となら、その…うまくやっていけるような気がしますの」
少し照れてしまう。きょうの王城での庭園での事を。
「第一王子殿下とのテンションの差が凄いですね。お嬢様が恋や愛だで照れているところなんて初めて見ました」
失礼なハリエットね。仕方ないじゃない、なんだか急に胸がむずむずするんだもの。
その…アダムの事を考えると。きゃーー!!
顔を赤くして悶えてしまうわ!私ったら!
「恐ろしいですね…。恋とは」
「まあ…イヴリンが幸せなら良いのだが…」
「そっそれよりも、マイラは大丈夫なの?エスメはマイラからどんな対価を?」
気を取り直して、ナイフとフォークを持つ。今日の鴨のローストもとっても美味しい。うちのシェフは優秀ね!王宮のシェフにも引けを取らないんじゃないのかしら。
「対価ならこの目でみたし触ったじゃないですか」
「え?…もしかして」
「そう、猫です」
「なにそれ?あの猫ちゃんが対価なの?
私冒頭でかなりかこつけて"あなたは何を払った?"とかキメ顔で言っちゃってんですけど」
「いえ、お嬢様の言う通り魅了の対価はかなりエグめです。
エスメ様でなければ相当な対価を取られていたでしょう。
マイラ様が初めに依頼した、サイラスと言う魔女は、隣国の王子に1週間チャック全開生活を強いられました」
あら…対価と言ってもそういったエグさなのね?
地味に尊厳を失わせるなんて、恐ろしいわ。
「ですから第二王子殿下への魅了魔法が、失敗に終わって命拾いしたという事です。マイラ様は」
「なるほどね…それにしてもなぜエスメはマイラを猫にしたのかしら」
「それは…お嬢様もお気持ちがお分かりになるかと思いますが…去年、エスメ様の愛猫のステラが亡くなり、お寂しかったのだとお思います。
魔女と猫は絶対的な絆で結ばれていますから…ですから私は未だ使い魔をもてません」
魔女の使い魔は魔獣の猫が多い。ハリエットは大の猫好きすぎて逆に使い魔を持てないのよね。
「そう…それでもきっとまた、エスメには素敵な使い魔が現れるわ。今はエスメが寂しくならないように私達の顔を見せに行きましょう!」
「はい」
いつもクールなハリエットがはにかみながら笑った。
あら?いつの間にかお父様がいらっしゃらないわ。
と思ったら何やら見たことのある箱を手に戻ってきた。
「おかしいなあ。隣国で買ったキャラメルなんだが、箱が開いていて2つ減っているんだ。一度も開けずに大事に仕舞っておいた(隠して)筈なんだがなぁ」
「あっあらぁ…忘れたの?お父様。あのどんちゃん騒ぎをした宴の夜に、庭師のロジャーと仲良くあーんしながら高級キャラメルを食べていたじゃないの。もう、しょっぱい食べ物には飽きたから甘いもの食べたい~って叫びながら。嫌だわ、お酒って本当に恐ろしいのね。これじゃあロジャーもキャラメルの事なんて絶対に忘れているわね。お父様もあまり飲み過ぎないようにしてくださいまし!」
はぁっはあっ。人は嘘をつくと無駄に喋ってしまいというのは本当ね。皆様も、気をつけてくださいまし!
うっ…見ないでハリエット!そんな目でわたくしを!
「ほっ本当かい?確かにあの夜の記憶が一切ないんだ。ごめんよイヴリン。気をつけるよ。さあ折角だし一緒に食べようイヴリン、ハリエットも」
「あら、いいのです?ダイエット中なのだけれども…折角だから頂きますわ」
ぱくり。
あ~ん!美味!!!
カチャリとナイフとフォークを皿に置く。
痛ましそうな顔でこちらを見るお父様。
「それが…なんだか分かりませんが第二王子殿下となら、その…うまくやっていけるような気がしますの」
少し照れてしまう。きょうの王城での庭園での事を。
「第一王子殿下とのテンションの差が凄いですね。お嬢様が恋や愛だで照れているところなんて初めて見ました」
失礼なハリエットね。仕方ないじゃない、なんだか急に胸がむずむずするんだもの。
その…アダムの事を考えると。きゃーー!!
顔を赤くして悶えてしまうわ!私ったら!
「恐ろしいですね…。恋とは」
「まあ…イヴリンが幸せなら良いのだが…」
「そっそれよりも、マイラは大丈夫なの?エスメはマイラからどんな対価を?」
気を取り直して、ナイフとフォークを持つ。今日の鴨のローストもとっても美味しい。うちのシェフは優秀ね!王宮のシェフにも引けを取らないんじゃないのかしら。
「対価ならこの目でみたし触ったじゃないですか」
「え?…もしかして」
「そう、猫です」
「なにそれ?あの猫ちゃんが対価なの?
私冒頭でかなりかこつけて"あなたは何を払った?"とかキメ顔で言っちゃってんですけど」
「いえ、お嬢様の言う通り魅了の対価はかなりエグめです。
エスメ様でなければ相当な対価を取られていたでしょう。
マイラ様が初めに依頼した、サイラスと言う魔女は、隣国の王子に1週間チャック全開生活を強いられました」
あら…対価と言ってもそういったエグさなのね?
地味に尊厳を失わせるなんて、恐ろしいわ。
「ですから第二王子殿下への魅了魔法が、失敗に終わって命拾いしたという事です。マイラ様は」
「なるほどね…それにしてもなぜエスメはマイラを猫にしたのかしら」
「それは…お嬢様もお気持ちがお分かりになるかと思いますが…去年、エスメ様の愛猫のステラが亡くなり、お寂しかったのだとお思います。
魔女と猫は絶対的な絆で結ばれていますから…ですから私は未だ使い魔をもてません」
魔女の使い魔は魔獣の猫が多い。ハリエットは大の猫好きすぎて逆に使い魔を持てないのよね。
「そう…それでもきっとまた、エスメには素敵な使い魔が現れるわ。今はエスメが寂しくならないように私達の顔を見せに行きましょう!」
「はい」
いつもクールなハリエットがはにかみながら笑った。
あら?いつの間にかお父様がいらっしゃらないわ。
と思ったら何やら見たことのある箱を手に戻ってきた。
「おかしいなあ。隣国で買ったキャラメルなんだが、箱が開いていて2つ減っているんだ。一度も開けずに大事に仕舞っておいた(隠して)筈なんだがなぁ」
「あっあらぁ…忘れたの?お父様。あのどんちゃん騒ぎをした宴の夜に、庭師のロジャーと仲良くあーんしながら高級キャラメルを食べていたじゃないの。もう、しょっぱい食べ物には飽きたから甘いもの食べたい~って叫びながら。嫌だわ、お酒って本当に恐ろしいのね。これじゃあロジャーもキャラメルの事なんて絶対に忘れているわね。お父様もあまり飲み過ぎないようにしてくださいまし!」
はぁっはあっ。人は嘘をつくと無駄に喋ってしまいというのは本当ね。皆様も、気をつけてくださいまし!
うっ…見ないでハリエット!そんな目でわたくしを!
「ほっ本当かい?確かにあの夜の記憶が一切ないんだ。ごめんよイヴリン。気をつけるよ。さあ折角だし一緒に食べようイヴリン、ハリエットも」
「あら、いいのです?ダイエット中なのだけれども…折角だから頂きますわ」
ぱくり。
あ~ん!美味!!!
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